私が受ける予定だった手術は

広汎性子宮頸部摘出術(Radical Trachelectomy)

と言います。この手術を受ける17番目の患者になる

予定でした。

 

術前の確定ステージがⅠ-b1だったので、

どこの病院でも広汎子宮摘出術が適用されるはずです。

 

私が手術を受けた慶應大学病院では日本で唯一

子宮を温存しつつ広汎の根治治療を行う手術を行って

いたので、こちらの病院にかかっていました。(現在もです)

 

しかし、円錐切除術で通常よりも大きく切り取ったために、

術後の病理検査の結果により、すべて取り除くことに成功

しましたので、そこで治療を終えました。

(経過観察中です)

 

 

今現在、術後2年ですが、今後再発することがあれば、

程度により、もう一度円錐切除をするか、

最終的には、広汎性子宮頸部摘出術を受けることになります。

 

この手術により2004年、術後に出産された方がいます。

新聞記事にもなりましたので、以下に紹介します。

 

 

子宮温存手術後に出産 進行頸がんの30代女性 

 

慶応大病院 進行した子宮頸(けい)がんと診断された

 

関東在住の30代女性が、特殊な子宮温存手術を慶応大病院

(東京都)で受け、 昨年秋に男児を無事出産したことが29日分かった。

 

進行期の標準的な手術は子宮の全摘出で不妊となる。

 

温存手術は1987年から海外で約300例実施され、

うち90例以上で出産しているが、慶応大産婦人科(野澤志朗教授)は

「国内では妊娠、出産ともに初めて」としている。

 

子宮頸がんが若年層で急増し、出産も高齢化する中、

 

妊娠、出産の可能性を残せる手法として注目される。

 

女性は2003年春、子宮入り口の子宮頸部に、幅約1センチ、

 

深さ数ミリの浸潤がんがあると診断された。

慶応大で、開腹して通常の根治手術と同様にリンパ節と

基じん帯(子宮頸部と骨盤をつなぐ組織)を切除した上、

子宮頸部を切り取り、残した子宮と腟をつなぐ手術を受けた。  

 

約1年後に人工授精で妊娠し、昨年秋帝王切開で出産した。

 

早産だったが母子とも元気という。  

 

慶応大は02年からこの手術を始め、これまで26-39歳の20人に実施。

 

適応の目安は、がんの直径が2-3センチまでで、

事前の検査で転移の疑いがない場合。

 

これより初期では患部の部分切除が可能だが、

 

今回のような進行期では大半の施設が子宮を全摘出している。

 

慶応大産婦人科の福地剛医師は

 

「すべての患者に行える手術ではなく、適用できるかどうか、

術前に画像診断などで、がんの進行度や悪性度を検討することが

最も大切」としている。

 

開腹せず腹腔(ふくくう)鏡を使う温存手術は倉敷成人病センター(岡山県)

 

で01年から13例実施しているが 妊娠、出産はない。

 

子宮摘出では、不妊になり海外などで別の女性に出産してもらう

 

代理出産に臨む夫婦もいる。

 

(2005年1月29日 産経新聞より)