●今耳で"ウェザー・リポート"を聴いてみた-3-
レコードだから許されたAB面の違い
ウェザーの未完成アルバムでしょう?
CD化されると手抜きがバレバレです

ブログのテーマに「Weather Report」を追加して、まとめて読めるようにしました。
され、先日買った5枚組CDセットからの登場『I Sing The Body Electric』。オイラこれは、CDではちゃんと聴いていなかったかもしれません。途中に日本語でMCをしているいソノてルヲさんが唐突です(いらない/笑)。
オイラが思うに、これは未完成のアルバムだと思います。レコードでいうところのA面、B面のコンセプトが違い過ぎます。A面で描こうとしているスピリチュアルでシンフォニックな世界観が、B面にはありません。ザヴィヌルは完成を断念したのか?ウェザーの未完成アルバムとして記憶に留めましょう。
メンバーはジョー・ザヴィヌル(key, ARP 2600 synthesizer)ウェイン・ショーター(sax)
ミロスラフ・ヴィトウス(b, el-b)エリック・グラヴァット(ds)ドン・ウム・ロマン(perc)
Andrew White(English horn)Hubert Laws, Jr.(Flute)Wilmer Wise(D and piccolo trumpet)
Ralph Towner(12-string guitar)Yolande Bavan(Voice)Joshie Armstrong(Voice)
Chapman Roberts(Voice)Roger Powell(Consultant)

Side One: recorded November 1971; Side Two recorded live, January 13, 1972, Tokyo, Japan

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I Sing The Body Electric/Weather Report(1972/Columbia)

困ったなぁ~、いいアルバムなんですがね(笑)。昨日聴いた『Weather Report Live in Tokyo』が、素晴らしかっただけに、その音源を再編集して収録しただけのB面の扱いに困ります。
A面は新しい方向性を打ち出して、個々の器量によるフリーインプロヴィゼーションから脱却、グループとしてトータルな音楽、サウンドに向おうとしている意気込みが感じられます。
オーケストラのスコアを書くように、緻密に仕上げられたA面だけが『I Sing The Body Electric』のコンセプトだと思うんだけどなぁ~(笑)。
ここで、ジョー・ザヴィヌルは"ARP 2600"シンセサイザーを使い始めていますが、ライブツアーには使わなかったんですね。当時はまだ高価な楽器でしたからね。ハービーなら、ジャケットに写真を載せそうなものですが、ザヴィヌルは手の内は見せない男なのです。アルバムジャケットにも表記されていません。

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ARP 2600 synthesizer
シンセサイザーで知られているアープ社 (ARP Instruments) は、1971年に創設者のアラン・ロバート・パールマン (Alan Robert Pearlman)の頭文字にちなんだ社名で設立。 アープは1970年代を通じシンセ市場で約40%のシェアを維持し、アナログ・シンセサイザーの代表的メーカー"モーグ"よりやや後発ながら、事実上モーグのライバル会社となった。
1971年に発売された"ARP 2600"はモジュラー式と内部結線式が混合した中型シンセサイザー。スティービー・ワンダーがユーザとしては有名。日本にも早くから輸入されており、1970年代前半、日本のミュージシャンも多数使った形跡あり。機動戦士ガンダムの効果音の多くはこのシンセサイザーで作成されたらしい。

今耳で聴くとザヴィヌルは、まだシンセサイザーを使いこなしていません(笑)。まぁ、分かりやすい音色のプログラムだけを使っているだけですね。基本エレピ的な感覚で使っているだけだと思います。
このアルバムの特出することは《The Moors》に、ラルフ・タウナーの12弦アコースティック・ギターが入っていること。オイラ、すっかり「ウェザーのアルバムにギターが入っているアルバムはない!」と思っていました。ちょっとではありますが、ギターが入っていました(笑)。ん~、チックやハービーのジャズ・フュージョンとの違いで、チェックしていただけに書き難くなったぜ(笑)。

『I Sing The Body Electric』はA面だけ、後は『Weather Report Live in Tokyo』で楽しみましょう。
なぜなら、以下の途中のMCのいソノてルヲさんの日本語で気持ちが萎えるから。
「ウェザ・リポートのレコードがゴールドディスク、つまりグランプリを獲得いたしました。
そういった意味も含めて、また来年も是非帰ってきて貰いたいという意味も含めて、
盛大な拍手をお願いいたします。ウェザ・リポーツ・・・どうぞ、拍手を」

と始まり、最後も・・・いソノてルヲさんのMCで終わりだぜ!
「どうもありがとう・・・素晴らしい演奏です。どうぞみなさん拍手を・・・ドン・ウム・ロマン、エリック・グラヴァット、ミロスラフ・ヴィトウス、ウェイン・ショーター、アンド、ジョー・ザヴィヌル。どうぞみなさん拍手を、ウェザ・リポート。
これで第一部を終わります。約10分ほど休憩をいたします。どうもありがとうございます。ウェザ・リポート」

この部分を『I Sing The Body Electric』の音源から取り除いて欲しい(泣)。いくらライブアルバムでも、このMCはいらなしでしょう?
『Weather Report Live in Tokyo』2枚組には一切入っていないのに、なぜここには入っているの?
ホントにザヴィヌルが編集したのかな?『I Sing The Body Electric』に収録されたメドレーは、『Weather Report Live in Tokyo』の26分12秒の演奏を9分56秒に編集してあるとのこと。《Medly》のこと?このCDでは10分40秒もあるよ。MC入りって、これってオイラの買ったCDだけかな?
CDにはA面もB面もないぜ!
でも
このアルバムにはあるんだよ
(笑)

●いっきさんのコメント
■困ったMCですね~。

私、このレコードはほとんど聴きません(笑)。
MCが聴きたくて今聴いてみました。
困ったMCですね~(笑)。
ザビヌルが日本で人気があるところを誇示したかったんじゃないですか?


◎やっぱり、どのヴァージョンのアルバムにもMCはあったか(泣)。これダメダメですよね。
レコードの場合はひっくり返すという行為があるので、心の準備も出来ますが、CDはど真ん中で突然ですからね。ガッカリです。ん~、ザヴィヌルは拍手が好きな男ですからね(笑)。
でも、オイラはキッパリ言っておきます「いい加減な編集をするんじゃないぜ!」(笑)。