私のちいさなピアニスト(2006韓) | CINEPHILIA~映画愛好症~

CINEPHILIA~映画愛好症~

気づいたら11月。もうすぐ1年終わっちゃいますねー。今月はフィルメックス見に行かれたらと思ってます。

ちいさなピアニスト

最近、いわゆる「感動作」 に対する感度が落ちてきた気がします…。

ピアニストとして大成出来なかったキム・ジス(オム・ジョンファ)は、ソウル郊外のアパートの一室でピアノ教室を開く。ある日彼女は近所に住む7歳の問題児キョンミン(シン・ウィジェ)が、“絶対音感”を持つ天才だと気付く。ジスは彼をピアノコンクールで優勝させ、自らもその教師として名声を得ようと彼の猛特訓を始める。 (シネマトゥデイ)

オム・ジョンファは歌手カラオケとしても活躍する女優さんらしく、本当は韓国らしいきれいな人だと思うんですが…イマイチ好きになれなかったです。あの髪型が悪いのか、主役というよりは主役の友達で三枚目風の女に見えました。

ストーリーはひと昔前のドラマのようで、全く新鮮さに欠けるのですが、韓国らしいといえば、らしいです。途中、特に年配の方はすすり泣きしたり、鼻をかんでいる人がいましたが、私にはイマイチ心にきません。こりゃ、ハズレだ…と思っていたら、ラスト成長したキョンミンの演奏にやられました。こんな凡庸な作品を、感動作らしく見せてしまうとは、音楽マジックおそるべし

ラストの演奏は、実際に新進気鋭のピアニストとして活躍するジュリアス=ジョンウォン・キム(ドラマ「春のワルツ」の劇中音楽を担当した人)が弾いています。お話としてはシャーリー・マクレーンの「マダム・スザーツカ(1988)」、全体的な構成としては「リトル・ダンサー(2000)」というところでしょうか。

映画中には、子供がよく弾くピアノ曲がたくさん流れるので、ピアノ経験のある人には懐かしく感じることでしょう。この主演した子役シン・ウィジェ君が8/5(日)に丸ビルキューブ(1F)で来日コンサートを開くそうです。決して美少年ではありませんが、興味があればのぞいてみて下さい。


* でもピアノを「弾く」才能と絶対音感は、関係ないと思うのよね…。

8月下旬、シネカノン有楽町にて公開予定
満足度:★★★★★★☆☆☆☆