あるスキャンダルの覚え書き(2006英) | CINEPHILIA~映画愛好症~

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気づいたら11月。もうすぐ1年終わっちゃいますねー。今月はフィルメックス見に行かれたらと思ってます。

スキャンダル

ドロドロ感がたまりません!

先日のヒースロー空港で原作を買おうか迷ったのですが、映画で先に楽しめてよかったにひひ


ロンドン郊外の中学校で歴史を教える初老のバーバラ(ジュディ・デンチ)は、若く美しい新任の美術教師シーバ(ケイト・ブランシェット)に興味を抱く。家族も親しい友人もおらず、飼っている猫だけが心のよりどころだったバーバラは、シーバとの友情に固執するようになる。しかし、ある日、シーバの秘密を知り……。 (シネマトゥデイ)


「007」のジュディ・デンチと、「バベル」で美しい妻役を演じたケイト・ブランシェットという豪華な組み合わせクラッカー。ついでにだいぶ影(髪でなく)は薄いですが、ケイト・ブランシェットの旦那役に「パイレーツ」タコ役のビル・ナイもしやこの会場に来てたりして・・・なんて期待しましたが、甘かった)。


欲望のままに陥る情事と、屈折した愛情が交錯し、サスペンス風の音楽が盛り上げる。思わず、このドロドロに引き込まれてしまいます。15歳の美少年との情事・・・ちょっと妄想チックだけど、ケイト・ブランシェットのアイラインうなじの色っぽさを見ていると、納得なんですよね~。そして、ジュディ・デンチの迫力毒舌ぶりが・・・すごい。情事をのぞき見している目なんか、特にツボでした叫び。「他人の 秘密 は蜜の味」とばかりに、ケイトのやつれ具合と反比例してぐんぐん元気になってくるんです。このババア、オソロシイ。ラストにもう一つ激しい修羅場を期待していたのですが、まぁこれもいいかなと。長さもほどよく、束の間の愛憎劇でした。


ジュディ・デンチは孤独を嫌って誰かを愛したいと思いながら、攻撃的で独占欲剥き出しの歪んだ愛情しか示せないんです。多分、愛情を注がれずに育ったのかしら。子供のような痛々しさでした。お話としては、まさに生き血を吸うバンパイアのようで、面白かったけどね。


・・・でもね。ケイト・ブランシェットの美しさに惑わされそうになりますが。彼女のやったことは(同意があったにしても)未成年者に対する性的行為で、法律的にも社会的にも道徳的にも罪悪です。因果応報。勧善懲悪。周囲の関与に関係なく、当然の結果なのです。


6月2日(土)よりシャンテシネにて公開予定

満足度:★★★★★★★★☆☆