政治資金規正法違反で強制起訴された小沢一郎被告に無罪を言い渡された
今回の判決に至るまでの経過を見て、二つの課題を想起した
一つは政治とカネの問題
直接の罪状は政治資金収支報告書の虚偽記載への関与である
小沢氏をめぐるカネの動きに、後ろ暗さを感じさせられると言った推量によるもの
一般的な国民は、雰囲気として彼に対し否定的なものを感じていると思われる
そのことはいま判断しない
もう一つの課題は検察の横暴だ
強制起訴に至る供述調書と捜査報告書に不備があったことは指摘されている
裁判ではこのことを理由として公訴棄却の申し立てに及ばないとしているが、かなり強引に起訴に持ち込んだことは否定し得ない
検察は自らの判断するところに基づいた、結論ありきの証拠立てを急いだと思われる
目的達成のためには手段を選ばない姿勢は、法の下で業を為す者としてあってはならないものだ
さらに推し量れば、検察は誰のための立場に立っているのだろう
本来は、主権である国民にとって権利を損ねない、平等維持に機能すべきものである
いま検察は特定の者の利害、権限を優先しているように思われる