こんばんはー!マックです。


今夜の更新ですが…

前半部分に若干の桃色表現を含みます。

と言っても健全アメバさんの表で堂々と出せる程、ほんっと可愛らしいものですが。

(仮面更新がビックリするくらい可愛らしい表現です:*:・( ̄∀ ̄)・:*:←)

ですが、全体公開すると言う事はどんな方の目にも止まる可能性があると言う事で、桃色表現がすこしでも苦手な方はご注意ください。



こちら、「続き妄想」と言う分野でございます。
単行本になるまでチラリともネタバレしたくない方は、どうぞ避けてお通りくださいませ。


「Act.202でキョーコが幕を持ったまま、蓮との恋愛の舞台へ上がらずに映画がクランクアップ・ヒール兄妹解散」と言う if 設定となります。




*☆*:;;;:*☆*:;;;:







とても幸せな夢を見た。


からだもココロもひとつに溶け合って、すべてを分かち合う。


幸せな愛の夢。


「あいしてる―――」と何度も呟いて、心と身体に直接刻み込んでくれる貴方が愛しくて。

すべてを覚えておきたくて、気を失う寸前まで貴方の背にしがみついて……

ちっぽけな私は、初めて感じる大きな白波に攫われて、貴方の肩に爪を立てた。







幸せすぎて、今なら死んでもいいと思ったの――――







泣き出したくなるくらいとても幸せで、嬉しくて苦しい気持ちがゆらゆらと空中で漂っているような気がして。
私はゆっくりとまぶたを開けた。


目の前にはダークグレーのシーツ。
ベッドの端まで手を伸ばしても届きそうにないけれど、それより更に向こうに見えるドアは遠くて、この部屋がいかに広いかを改めて思い知らされる。


ここは敦賀さんの自宅寝室。
私は………まだこの世界にいた。


(まだ…戻ってないんだ)


身体の奥に鈍い痛みが走って、身体をその場に丸める。
シーツに全部が埋もれた四肢は、あまりのだるさに自分の体かと疑いたくなる。


だけど、これが。
敦賀さんから与えられた痛みと言うだけで、幸せな気分になれるから不思議―――


きゅうっと丸まってから、ゆっくりと剥き出しの上半身を起こして、複雑な色のため息をひとつ吐いた。


まだ、私を好きと言ってくれた敦賀さんの世界にいれたことは嬉しい。
想いが通じることが、こんなに幸せなことなんだと教えてくれた…この世界の敦賀さんに、また会える。

だけど、この世界にいると言うことは、結婚式には戻らなくてはならないと言うことでもあるのよね。
20歳の『私』が見つからない限り、『私』が『最上キョーコ』を演じなければ……


(相手…本当に誰なのかしら………)


結局、敦賀さんも何も言わなかったな。
だけど、もうそんなことも言っていられないでしょう……

『私』が『私』の幸せを、壊すわけにはいかないから……


「大丈夫―――わたしは、だいじょうぶ………」


そう、私は大丈夫。
敦賀さんに愛された、この時間の思い出を大事にして、この先頑張っていけるわ………


ずっとずっと……きっと、がんばれる―――



大きな椅子に掛けられたドレスを一人できるのは絶対に無理だとわかっていたので、仕方なくベッドそばに落ちていた敦賀さんの白いワイシャツを拝借する。
ふわりと香る敦賀さんの匂いに、つい今しがた誓った決意がぐらつきそうになるけれど。
熱くなる目頭を必死に押さえて気持ちを落ち着かせる。

そうして落ち着いたところで、敦賀さんの姿がちっともないことにやっと気が付いて、ふらりと寝室のドアを開けた。

喉も乾いてるから、一応家主の許可はいただいてから台所へ入りたいな……

全身のだるさから、時々壁に寄りかかりながらふらふらと足を運ぶ。
一番近いリビングで、敦賀さんの後ろ姿を簡単に発見することが出来た。

「つ…」
「はい、そうです。最上さんですが…今うちにいます。」

声を掛けようとした瞬間に電話中であることに気が付き、思わず廊下とリビングを繋ぐドアの影に隠れてしまう。


……しかも、話してるのは私のこと?

誰と話しているのかはよくわからないけれど、敦賀さんは「はぁ」とか「そうですけど…」ばかり。
何かを謝ってる?

……っ!まさか、私が逃げ出したことで、敦賀さんがお小言を!?

私はさぁっと青くなった。

いつもいつもご迷惑ばかりお掛けしているのに、3年後の敦賀さんにまでご迷惑をおかけするなんて――!!


(や、やだやだ!そんなの…っ)


とにかく謝らなくては!
土下座するためにバッとリビングへ飛び込んだ私は、次の瞬間、とんでもない言葉を聞いた。


「でも、さすがにこれはやり過ぎではありませんか?かなり混乱していましたよ?最上さん…」






…………………は?


何ですって…?









「……それは一体、どういうことでしょうか……?」
「…っ!!も…もがみ、さん…?」


何かを察知した怨キョが、久しぶりに嬉々として躍り狂いながら飛び出してきているのが自分でもわかる。
そんな私の様子を見て、慌てて振り返った敦賀さんはビシッと音が聞こえそうなくらい固まったわ。

あら…ショータロー相手じゃなくても、怨キョは有効なのかしら?


固まってしまった敦賀さんは、少し悩んだ後「変わってくれって…」と、私に携帯を渡してくれた。
受話器を耳に当てると、聞こえてきたのはとても明るい――社長の声だった。


「おはよう、最上くん!体調はどうだ?」
「……はあ…気分は最悪ですが。」
「うむ、そうか。じゃあとりあえず蓮と一緒に事務所に向かってきてくれ。あ、ドレスじゃ目立つから、蓮の家にすでに届けさせてあるラブミーユニフォームに着替えてな!待ってるぞ!」


そしてプツッとすぐに切れてしまった電話。


私はツーツーと通話終了を告げる携帯電話と、心なしか汗をかいて目線を泳がせている敦賀さんを交互に見比べていた。







こぶたのヒトリゴト。-にゃんこ拍手 ←ラブミーユニフォームも十分目立つと思います!


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ふふふふふw
この日の更新を待ってたよー!!


タイトルの『アイノユメ』は、ここから来ています。
今この時だけ愛される幸せな夢を見ている…そう思っているきょこたん。
実際はあれあれあれ?な感じですが。

マックが単純に、リストの『愛の夢』が好きってのもありますけどね(。・ω・。)
練習嫌いだったから弾けやしない←昔からダメな子





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