※うじうじきょこが嫌いな人には、お勧めできないシーン……かなorz
***
広く豪華な社長用の応接室へと通されると、そこにはソファーに身を沈める社長さんがいた。
スコッチキルトの巻きスカートを履いて黒のベストを着ているのは、最近は民族衣装に凝っているからかしら。
先に呼ばれていたのか、椹さんと松島さんが斜め横のソファーに座っていた。
その前のローテーブルには、お姉さんが私に投げつけたのと同じ写真が数枚………
「さて…もう最上くんも呼ばれた理由が分かっているそうだな。」
「……はい。申し訳ありませんでした。」
「何故謝るんだい?俺は君達のことを公表してもいいと思っているんだぞ?」
頭を下げた私に対して、優しく声をかけてくださる社長さん。
椹さんと松島さんも、こくこくと首を縦に振る。
「そうだよ最上さん。最近の君の仕事の入り方やスポンサー受けを考えたら、蓮のことは公表しても問題ないと思うよ?」
私のスケジュールを管理してくださる椹さんも、ニコニコと公表を勧めるけど……
その笑顔が私には辛いんです。
「ダメです…まだまだ私なんて、敦賀さんの足元にも及ばなくて……」
「そうは言っても、キャリアが違うんだよ?蓮の方が先にこの業界に入ってるわけだし…」
「そうだよ?むしろ、売れ方としては蓮と同じ、それ以上なんだから、もっと自信持って良いんだよ~!」
椹さんと松島さんが一緒になってフォローをしてくださる。
だけど、自信なんてどうやって持てば良いの?
私、今まだ『自分』を作るので精一杯なのに……
敦賀さんの隣に相応しい女性になんてなれてないのに……
「ダメですよ、私なんかじゃ世間は納得してくれません。『敦賀蓮の彼女』は務まりません……」
そう。
私なんかじゃ役不足。
『何でお前なんかが』って言われるのが目に見えているもの。
こんな『地味で色気のない女』では、トップスターの敦賀さんのイメージを壊してしまう。
「しかしなぁ、最上くん。君はそう言うが、蓮の彼女ははっきり言って君しか務まらんぞ?
アイツのイメージとかは全く気にすることないぞ?アイツは君との関係を公表したがっていたし、むしろ喜んでたくらいなのだが……」
『喜んでいた』………
その言葉にぐっと息が詰まる。
敦賀さんの、あの神々スマイルが頭の中に浮かぶ。
わかってるの。これは私の我が儘だって。
だけど、私は……
「すみません、今は公表したくありませんし………
その、敦賀さんとも暫く距離を置かせていただけませんか?」
「はっ?何故またそう思う?」
私の言葉に、大人3人は一気に頭の上にクエスチョンマークを飛ばす。
うん、わかってる。
全部私がいけないの。
だけど……もう限界なの。
お腹の前で握った手が震える。
でも、しっかり言わなくちゃ…。
「写真が撮られた以上は、例え公表しなくても噂にはなるかと。やっぱり変な噂が立ったらいけませんし…ほとぼりが冷めるまでは、私は敦賀さんとの接触を避けるべきかと思います。」
震えそうになる声をしっかりお腹の底から出すべく、自分を叱咤する。
そうしてやっと頑張って出した言葉に、社長さんはふむと暫く考えたのち、応接室と廊下を結ぶ入り口とは別のドアを見て、声をかけた。
「……と、最上くんは言っているが。
蓮、お前はどう思うんだ?」
〈きぃ…〉と扉の開く音がしてはっと顔をあげると、そこには怖いくらい表情のない敦賀さんがいた。
************
うう…この回は難しいです
気を抜くと全部会話になっちゃうし、かといって描写いれる場所も悩むし………
力不足を思い知らされるorz
さあ、蓮登場しました……
が、次回へ持ち越しですorzいやん!
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広く豪華な社長用の応接室へと通されると、そこにはソファーに身を沈める社長さんがいた。
スコッチキルトの巻きスカートを履いて黒のベストを着ているのは、最近は民族衣装に凝っているからかしら。
先に呼ばれていたのか、椹さんと松島さんが斜め横のソファーに座っていた。
その前のローテーブルには、お姉さんが私に投げつけたのと同じ写真が数枚………
「さて…もう最上くんも呼ばれた理由が分かっているそうだな。」
「……はい。申し訳ありませんでした。」
「何故謝るんだい?俺は君達のことを公表してもいいと思っているんだぞ?」
頭を下げた私に対して、優しく声をかけてくださる社長さん。
椹さんと松島さんも、こくこくと首を縦に振る。
「そうだよ最上さん。最近の君の仕事の入り方やスポンサー受けを考えたら、蓮のことは公表しても問題ないと思うよ?」
私のスケジュールを管理してくださる椹さんも、ニコニコと公表を勧めるけど……
その笑顔が私には辛いんです。
「ダメです…まだまだ私なんて、敦賀さんの足元にも及ばなくて……」
「そうは言っても、キャリアが違うんだよ?蓮の方が先にこの業界に入ってるわけだし…」
「そうだよ?むしろ、売れ方としては蓮と同じ、それ以上なんだから、もっと自信持って良いんだよ~!」
椹さんと松島さんが一緒になってフォローをしてくださる。
だけど、自信なんてどうやって持てば良いの?
私、今まだ『自分』を作るので精一杯なのに……
敦賀さんの隣に相応しい女性になんてなれてないのに……
「ダメですよ、私なんかじゃ世間は納得してくれません。『敦賀蓮の彼女』は務まりません……」
そう。
私なんかじゃ役不足。
『何でお前なんかが』って言われるのが目に見えているもの。
こんな『地味で色気のない女』では、トップスターの敦賀さんのイメージを壊してしまう。
「しかしなぁ、最上くん。君はそう言うが、蓮の彼女ははっきり言って君しか務まらんぞ?
アイツのイメージとかは全く気にすることないぞ?アイツは君との関係を公表したがっていたし、むしろ喜んでたくらいなのだが……」
『喜んでいた』………
その言葉にぐっと息が詰まる。
敦賀さんの、あの神々スマイルが頭の中に浮かぶ。
わかってるの。これは私の我が儘だって。
だけど、私は……
「すみません、今は公表したくありませんし………
その、敦賀さんとも暫く距離を置かせていただけませんか?」
「はっ?何故またそう思う?」
私の言葉に、大人3人は一気に頭の上にクエスチョンマークを飛ばす。
うん、わかってる。
全部私がいけないの。
だけど……もう限界なの。
お腹の前で握った手が震える。
でも、しっかり言わなくちゃ…。
「写真が撮られた以上は、例え公表しなくても噂にはなるかと。やっぱり変な噂が立ったらいけませんし…ほとぼりが冷めるまでは、私は敦賀さんとの接触を避けるべきかと思います。」
震えそうになる声をしっかりお腹の底から出すべく、自分を叱咤する。
そうしてやっと頑張って出した言葉に、社長さんはふむと暫く考えたのち、応接室と廊下を結ぶ入り口とは別のドアを見て、声をかけた。
「……と、最上くんは言っているが。
蓮、お前はどう思うんだ?」
〈きぃ…〉と扉の開く音がしてはっと顔をあげると、そこには怖いくらい表情のない敦賀さんがいた。
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うう…この回は難しいです
気を抜くと全部会話になっちゃうし、かといって描写いれる場所も悩むし………
力不足を思い知らされるorz
さあ、蓮登場しました……
が、次回へ持ち越しですorzいやん!