「はい、これ。」


そう言って差し出されたのは、小さくて赤いリンゴが可愛いりんご飴。


「え…?これ、どうされたんですか?」

「撮影現場の近くでお祭りやっててね。こっそり買ってきたんだ。」

「こっそり…!?ばれたんじゃないですか?」


どう考えても一般人とはオーラが違う敦賀さん。

とても『こっそり』買いに行けただなんて思えないんだけど…


「大丈夫。どうしてもこれはキョーコにあげたかったんだ。」

「私にですか?」

「だって『姫』リンゴなんだって。キョーコ好きでしょ?」


確かに『姫』って好きだけど…

リンゴ飴も好きだけど…


「キョーコが喜ぶと思ったんだ。」


何だか後ろにふっさふさした犬のしっぽがあって、ぶんぶん揺れてるような気がする敦賀さん。

りんご飴も可愛くて好きだけど、それ以上に今の敦賀さんが可愛くて好き。


「はい、大好きですよ。」


りんご飴を受け取りながら敦賀さんにぎゅっと抱き付いたのは、『よく出来ました』のご褒美ってところかしら?



それは、あなたに夢中になるまほう。



色んな一面を見せられる度、私はどんどん夢中にさせられちゃうの。




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駆け込み乗車な夏の二人シリーズ。

今日何度更新する気?でももう無理だわ。


これはキョーコ目線の「りんご飴」。

やはり「食べ物思いつかなーい!」と叫んだところ、月華さんがポソリと「りんご飴」とつぶやいていたのを見逃しませんでした。

月華さんありがとうございます、頂いちゃいました…!


しかしあれですね。

このキョーコを書いていて思う事。


「お願いだから、『不安な夜』でもこれくらい素直に行こうよー!!」

うちの不安な夜は、とんでもない二人によってできています。