日の光が眩しくて目をあけると、そこにはいつもの見馴れた天井があった。
手を目の前に掲げてみれば、これもまた見馴れた自分の手。
胸元には中途半端なページで開かれたままになっている台本。
自分の家のソファーの上で、『俺』が横になっていた………

(あれは夢、だったのか………?)

しかし、夢にしては余りにも都合がよく、尚且つリアルだった。
彼女の身体を思い通りにすることができるなんて、現実にそんな話あるわけがないよな…
そうは思っても指先に残る生々しい感触が忘れられず、昨夜寝入る直前につい考えていた不埒な想像が爽やかな朝にうっかり横やりを入れようとする。

「~~~っダメだ危険だ……シャワーでも浴びよう………」

変な考えを追い払うように頭を振ると、シャワーを浴びに浴室へと向かった。



「…蓮?今日はいったいどうしたんだ?色気が半端ないんだが…」

夕方「事務所に寄りたいから」と社さんに言われて、一緒に事務所へ向かうと、突然社さんから質問が飛んできた。

「突然何ですか?別に普通ですけど……」
「いや!普通じゃないね。今日一日でお前のフェロモンにやられたスタッフや女の子は多いぞ!何があった!?」
「別に何もありませんけど。」
「いんや!絶対何かあっただろ!何もないって言うならキョーコちゃんに聞こうかな~?…って、噂をすれば、キョーコちゃーん!」

また怪しい笑みを「ぐーふーふー♪」と浮かべる社さんにため息をつくと、丁度目の前を歩く最上さんを見つけた。
社さんが声をかけると、最上さんは肩をびくっと揺らしたが、一応何事もなかったかのようにこちらへ向かってきてくれた。

「えと…おはようございます、社さん、と敦賀さん…」

いつもの綺麗なお辞儀は見せてくれるが、どこか落ち着きがない。
目線を泳がせて、俺の方を見ようとしない。
………もしかして、夕べの出来事を覚えている?

「どうしたの?最上さん。落ち着きがないみたいだけど…」
「はわっ!?い、いえその…ちょっと昨夜変な夢を見てしまいましてっ!」

『夢』と言うワードを自ら口にしておきながら、その夢の内容でも思い出したのか、いきなり顔を真っ赤にした。
…そうか。最上さんの意識の中では、あれは『夢』として捉えられたのか。

「へえーっ、キョーコちゃんでも夢見悪いときあるんだー!」
「はい、そうなんですよねー(汗)昨日はちょっと悪かったみたいで…」
「それは気になるね。どんな夢を見たの?」
「え゛………」

赤い顔をごまかしながら社さんと会話を続けようとする最上さんに、俺は少し意地悪く聞いてみた。
そのとたん、石のようにビキッと固まる君。
……そうだよね?純情乙女には口にも出せない『夢』だしね?
耳元に唇を近づけ、息を吹き掛けるようにそっと囁いてみる。

「…もしかして、人には言えないような夢…?」
「あっ…」

ピクリと身体を跳ねさせた君に、調子に乗って耳をぺろりと舐めてみる。
最上さんは全身を真っ赤に染めて、慌てて耳を押さえた。

「~~~~~~っ!!!つっ、敦賀さんの破廉恥ーーー!!!」

大声量で叫びながら事務所の廊下を走り去るのを、俺と社さんは見送った。

(そうだね、君限定でね…?)

どうして昨夜は最上さんになったのか、それは全くわからないけど………
君が俺に落ちてくれるのなら、何度でもあの遊戯をしよう?
二人で一緒に感じられる、甘い時間を共有しよう………



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締めは通常公開にしたくって、何とか怪しいワードと怪しい蓮をばっさり剪定。
しかし、公開ギリギリなえろ蓮ですな!
もう全ては2か月ぶりに出番が来たら、フェロモン全開で微笑んだ蓮が悪い!←だから全部人のせい。

そしてきょこたんはどうなっていたのか、おまけのきょこ目線で判明。
嘘だろどうしていつも本編だけで終わらないんだ私orz
もちろん内容が内容なので、別館避難。
あ、でも明日はめろきゅん更新予定(一応)。
落差がはげしーい!
ジェットコースター並みです☆

パスについては色々と補足情報入れています。
20日までは出血大サービスしてますので、頑張ってください☆