その日は悪夢にうなされて始まった。
夢の中の敦賀さんは、知らない綺麗な女の人を連れていた。
『こんにちは、最上さん。申し訳ないけど、今日からこの人が彼女なんだ。だから俺たちは先輩後輩に戻ろう?』
「~~~待って…っ!!?あ、あれ………夢?」
眠りながら泣いていたのか、涙が顔を伝って髪の中をつうっと落ちていく。
のっそり上半身を起こすと背中にたくさん汗をかいていて、初冬の空気に身震いした。
「………何でこんな夢………」
まだお付き合いが始まる前は、敦賀さんが素敵な女の人と一緒にいて…って言う夢をよく見てた。
だってあの頃は両思いになれるなんて思ってなかったもの。
だから勝手に夢に見て勝手にへこんでいたわ。
「…久し振りに見ると、やっぱりへこむわね……」
風邪を引いてはいけないし、早めに起きてのんびり朝食とお弁当作りに走るのも気分転換にいいかも…と思い、新しい下着を取るために立ち上がった。
*
「おや、おはようキョーコちゃん。今朝はずいぶん早起きなんだねぇ?」
お弁当と大将たちのお昼の準備まで出来たところで、大将と女将さんが部屋から出ていらした。
「おはようございます!今朝は少し早くに目が醒めまして…あ、お昼ごはんはこちらに用意しましたので、休憩時間に召し上がってくださいね?」
「いつもありがとうねぇ。助かるよ。」
女将さんは大将のお茶を淹れに、キッチンの方へと入ってきた。
大将は新聞を広げながらテレビを点ける。
いつもと変わらない朝の光景。
それを打ち壊したのはたまたま映ったワイドショーだった。
『敦賀蓮さんが熱愛報道ですかー!』
『お相手は今ドラマで共演中の今井まどかさんだそうですね?美男美女でお似合いですよねー!』
大将も女将さんも、そして私も一斉にテレビに目線がいく。
「…おい。この話は何なんだ?」
大将の機嫌が一気に急降下するのがわかる。
付き合いはじめた頃『今は君の保護者なんだから、ちゃんとご挨拶しておきたい』と言って、だるまやに足を運んでくれた敦賀さん。
大将はすぐ報告に来た事だけは評価してくれたけど、結構険悪な雰囲気での挨拶会になったのよね…
「キョーコちゃん。これはどういう事なんだい?」
女将さんも心配してくれる。
「私もまだ聞いてはいないですが。多分、ドラマの話題作りとかではないかと…敦賀さん、そういうの本当に多いですから。」
「そうなのかい?人気者は大変なんだねぇ。」
「そうですね、こういう噂は常にある方ですから…」
でも本当にそれだけなのかな…?
私が全然お子様だから、もしかしてそろそろ飽きちゃったのかな…?
朝見た夢も手伝って、突然不安が襲ってくる。
「………何かあったら俺に言え。あんな男ぶっ飛ばしてやる。」
「ふふっ、本当にアンタはキョーコちゃんが好きだからねぇ。心配なのね?」
大将がぼそっと小さい声でだけど、声をかけてくれる。
大将と女将さんのその気遣いがうれしくて、不安な心がちょっぴり浮上する。
「大将、女将さん…ありがとうございます。」
************
何度目かの序章は、再び疑惑からスタート!
しかし次ですぐ真相は明らかに!
まだまだ続くよ生殺し♪
あぁ、昼間のめろきゅんとの落差がすごーい!
書いてて楽しいわっ☆
夢の中の敦賀さんは、知らない綺麗な女の人を連れていた。
『こんにちは、最上さん。申し訳ないけど、今日からこの人が彼女なんだ。だから俺たちは先輩後輩に戻ろう?』
「~~~待って…っ!!?あ、あれ………夢?」
眠りながら泣いていたのか、涙が顔を伝って髪の中をつうっと落ちていく。
のっそり上半身を起こすと背中にたくさん汗をかいていて、初冬の空気に身震いした。
「………何でこんな夢………」
まだお付き合いが始まる前は、敦賀さんが素敵な女の人と一緒にいて…って言う夢をよく見てた。
だってあの頃は両思いになれるなんて思ってなかったもの。
だから勝手に夢に見て勝手にへこんでいたわ。
「…久し振りに見ると、やっぱりへこむわね……」
風邪を引いてはいけないし、早めに起きてのんびり朝食とお弁当作りに走るのも気分転換にいいかも…と思い、新しい下着を取るために立ち上がった。
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「おや、おはようキョーコちゃん。今朝はずいぶん早起きなんだねぇ?」
お弁当と大将たちのお昼の準備まで出来たところで、大将と女将さんが部屋から出ていらした。
「おはようございます!今朝は少し早くに目が醒めまして…あ、お昼ごはんはこちらに用意しましたので、休憩時間に召し上がってくださいね?」
「いつもありがとうねぇ。助かるよ。」
女将さんは大将のお茶を淹れに、キッチンの方へと入ってきた。
大将は新聞を広げながらテレビを点ける。
いつもと変わらない朝の光景。
それを打ち壊したのはたまたま映ったワイドショーだった。
『敦賀蓮さんが熱愛報道ですかー!』
『お相手は今ドラマで共演中の今井まどかさんだそうですね?美男美女でお似合いですよねー!』
大将も女将さんも、そして私も一斉にテレビに目線がいく。
「…おい。この話は何なんだ?」
大将の機嫌が一気に急降下するのがわかる。
付き合いはじめた頃『今は君の保護者なんだから、ちゃんとご挨拶しておきたい』と言って、だるまやに足を運んでくれた敦賀さん。
大将はすぐ報告に来た事だけは評価してくれたけど、結構険悪な雰囲気での挨拶会になったのよね…
「キョーコちゃん。これはどういう事なんだい?」
女将さんも心配してくれる。
「私もまだ聞いてはいないですが。多分、ドラマの話題作りとかではないかと…敦賀さん、そういうの本当に多いですから。」
「そうなのかい?人気者は大変なんだねぇ。」
「そうですね、こういう噂は常にある方ですから…」
でも本当にそれだけなのかな…?
私が全然お子様だから、もしかしてそろそろ飽きちゃったのかな…?
朝見た夢も手伝って、突然不安が襲ってくる。
「………何かあったら俺に言え。あんな男ぶっ飛ばしてやる。」
「ふふっ、本当にアンタはキョーコちゃんが好きだからねぇ。心配なのね?」
大将がぼそっと小さい声でだけど、声をかけてくれる。
大将と女将さんのその気遣いがうれしくて、不安な心がちょっぴり浮上する。
「大将、女将さん…ありがとうございます。」
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何度目かの序章は、再び疑惑からスタート!
しかし次ですぐ真相は明らかに!
まだまだ続くよ生殺し♪
あぁ、昼間のめろきゅんとの落差がすごーい!
書いてて楽しいわっ☆