―――ふろむ☆つるがびじょん!―――

俺は、自分に都合の良い夢を見ているのだろうか。
あのキョーコからあんな言葉を聞く日が来ようとは………
ああ、どうする!?どうするよ、俺!!
………いや、聞き間違えてはいなかった筈だ。
確かにキョーコは『えっちしてください』と、そう言ったんだ。
ならば、このチャンスをモノにしなければ男じゃない!
アレについては、その日が来た時の為にちゃんと準備してたし。
雰囲気作り……は、しょうがない。
コトが始まったら何とかなるだろ。
とにかくキョーコの気が変わらないうちに、水飲んで落ち着いて、寝室に行こう!
先にキョーコは行かせてるんだから………



カチャッと寝室の扉を開けると、所在なさげにベッドの端に座っていたキョーコは肩を跳ねさせた。

「おまたせ、キョーコ。」
「はっ、はい………」

がっちがちに固まったキョーコは、ベッドの端から全く動けないでいる。
俺は近づくと、膝の後ろに手を入れて、お姫さま抱っこでベッドの中央に横たえた。

「嫌がる事はしないから。ね?力抜いててね。」

本当は今すぐ挿.入れたいくらいなんだけど(え)、恐がらせちゃいけないと思って、顔中にキスを降らす所から始める。
静かな部屋に響く、ちゅっちゅっ…というリップ音が、いつも以上に艶めかしい音として耳に入ってくる。
そして唇をはむはむと食べ、舌と歯でいたぶり、いつも彼女を惚けさせる深いキスへと誘導する。
だけど今日は、なかなかキョーコの力が抜けない。
背中に回された手も、まだがっちりと俺のシャツを掴んだままだ。
何か様子がおかしい………
一度唇を離してキョーコの顔を覗き込むと、可哀相なくらい目をぎゅっと固く瞑っていた。
顔色に至っては、白を通り越して、真っ青だ………
途端に、俺の中の熱が冷めた。

そうだよな…ついこの間まで、何も知らない天然記念物乙女だったんだもんな……
急に心の準備なんて出来ないよな。

名残惜しい気もしたけど、こんな状態の彼女を抱いても、絶対に後悔する。
鼻先にちゅっと軽くキスを一つすると、キョーコから身体を離した。



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短いですが、きりが良かったのでここまでー。
天然危険物のパンチは強烈でしたが、敦賀氏は持ち堪えました!!
書いてて思う、ぶっ壊蓮はなかなか楽しい……
かなりグレーゾーンに近いとは思いますが、ギリギリ全体公開。
ちょっと中途半端なので、明日もラブレボを更新するでしょう。