久し振りの彼女との共演。
単発ドラマだったからあっという間に終わってしまって、俺としては面白くない。
最後の仕事は番宣だった。

「これで一緒のお仕事はまた暫らくないですね。」
「そうだね……キョーコは寂しい?」
「そっ、そんな事…あ!呼ばれてますよ、行きましょうっ!」

番宣のコーナーが始まる前、少しだけ二人で話せたけど…

(そうだよな、恥ずかしがり屋なきみだもんな…)

本当の二人っきりじゃないから、ほしい言葉は貰えない。
そんな少しがっかりした気分は紳士スマイルで隠して。
みんな笑顔で番組が進む。

番宣用のブイが流れ出した時、突然テーブルの下の俺の手に、キョーコの手が絡んできた。
横目でちらっと彼女を見れば、頬を少し染めて悪戯が成功した子供のようにニッコリ笑う。
俺もニッと笑うと握り返して、ブイが終わるまではずっと繋いだままだった。


それは、みんなに内緒でつなぐ魔法。
時に大胆な彼女の行動は、言葉で言われるよりもずっと嬉しい時もある。



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本当の番組進行では、コマーシャルとかブイ流してる間ってのはスタッフも出演者も超絶バタバタしてて、そんな事してたらばれるんですけどね。
細かい事は気にしなーい。

しつこいですが、5月1日0時のメロキュン企画、お楽しみに!
我が家、今回も参加しますが…
めろときゅんは家出しました。
ギャグちっくです。
他の素敵マスター様のアップが楽しみだーっ!!←もう読み専気分