―――ふろむ☆つるがびじょん!―――

2週間ほど映画のロケの為に、東京を離れた。
愛しのキョーコには、可能な限り毎日電話もし、メールもしていた。
……だけどやっぱり、キョーコが足りない。
あの細くて柔らかい体を抱き締めたい。
マシュマロのように弾力のある甘い唇を貪りたい。
吸い付くようなきめ細かい肌を堪能したい。
出来る事なら、今度こそその先も許されたい………

そんな時にMiss.JELLY WOODSからかかってきた電話。
その内容とお願いに喜び、速答で俺は取引に応じた。
今夜はその取引の日なのだが…戻ってくるなり、社長に呼び出されてしまった。

(早く受け取りに行きたいのに…)

若干のイライラを抑えながら、社長の応接室へと向かった。

「よぉ、蓮!お疲れさん。ロケはどうだった?」
「別にいつもと変わりませんよ?スタッフも素晴らしくて、サクサクと撮影も進みました。」

当たり障りない答えを当たり障りない笑顔で述べてみる。

「ふーん…最上くんとは撮影みたいにサクサクといかんみたいだけどなぁ。」

ニヤリと笑う社長に、俺は思わず笑顔のまま固まった。

「何か色々やらかしてるみたいじゃないか…ラブミー部のラスボスはやっぱり最強だな、蓮。蹴られたのは大丈夫か?」
「なっ!?何故それを…………」

やらかした事に心当りが有りすぎて、顔が引きつってしまう。
と言うか、何でこの人が知っているんだ!!

「ごめんね~蓮ちゃん。ダーリンに喋っちゃった♪」

応接室にひょっこりと顔を出したのはMiss.JELLY WOODSだ。

「Miss.ウッズ…何で」
「もう蓮ちゃんてば!何度言ったら分かるの!?テンさんって呼ばなきゃこれ渡さないわよ?」

ミ…テンさんの手にはランジェリーショップの紙袋。
ええ!?ここで受け渡しになるんですか!

「お前なぁ…気が早過ぎるだろう?そういう物はそういう関係になってから揃えりゃいいのに。」
「(あぁ、やっぱりいじられるのか…)別にほっといてくださいよ。」

あんまり知られたくないし、いじられたくもないからそっぽを向く。

「あぁっ、いじけないで蓮ちゃん!お詫びにいい事教えてあげるわ。」

そう言ってテンさんは俺に耳打ちをしてくれた。

……………。

ふむ。キョーコがソレを着てきてくれるのか。
それなら『上がダメなら下から作戦』にしようかな。
明日久しぶりに会う事になってるし…少しくらいの悪戯は大目に見てくれるかな?

(とりあえず、今回は蹴られないように気を付けよう…)

後は社長が何か色々喋ってたような気もするが、俺の気持ちはキョーコに会える明日へと飛んでいた。



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最近めろときゅん追求しすぎて、ギャグが疎かに。
「蓮びじょん」よりゴロの良さで「つるがびじょん」になりました。

何なんでしょう、『上がダメなら下から作戦』って。
一つ言えることは、きょこたん再度ピーンチ!!
もーっ、次は何の技繰り出そう(笑)

もうここから先はグレーゾーンと言い張れなくなってくるなぁ…