うっひょー。
4月ですねー。えいぷりるふーるですねー。
マックの頭も頭痛により花が咲いてますよー。
ほーんと、風邪拗らせるなんて、二度とゴメンだわ…!
こちら、書き手転向まるっと3ヵ月記念のフリーにしちゃいます。
まぁ、こんな駄文館のもの、なかなか「いる」と仰る方もいらっしゃらないと思いまして。
お気に召されましたら、煮るなり焼くなりポケットするなり、なんなりとどうぞです。
返品も可。
前編が蓮視点。
後編がキョーコ視点(の予定;例によってまだ書き途中(爆))
どぞ。
************
「なぁ蓮、今日が何の日か知ってるか?」
助手席の社さんが、唐突に質問してきた。
「え、今日ですか?…エイプリルフールの事ですか?」
「なぁんだ、ちゃんと判ってるならそれでいいんだ。」
「…何ですか、それは。」
運転しながらだから社さんの表情はなかなか見られないが、きっとにんまり顔をしているに違いない。
何だか遊ばれているみたいで、少々気分が良くない。
つっけんどんに返事を返す。
「いやな、お前の事だから全く気が付かずにキョーコちゃんと会って『敦賀さんやっぱり別れましょ』なーんて嘘を吐かれて凹むんじゃないかと思ってな。先に教えといてやろうかと思ったんだよ。」
「なっ!キョーコはそんな嘘はつきませんよ。」
最近ようやく付き合いはじめる事ができたキョーコ。
ずっとずっとアプローチし続け、やっと思いが通じたのだ。
イベント好きなキョーコだが、そんな質の悪い嘘なんてつかないだろう。
「そうかぁ?お前、キョーコちゃんの事になると冷静さに欠けるって言うか…
どんな嘘が来ても蓮、絶対に冷静でいられる自信あるか?」
「それは…ない訳ではないですけど」
でも社さんの言うとおりかもしれない。
キョーコに「別れましょう」なんて言われたら……
大いに取り乱すだろう。
たとえそれがわかりやすい嘘だったとしても。
………いや。
嘘でなかったとしても、絶対に別れない。
どんな汚い手を使ってでも、キョーコを縛り付ける。
優しいキョーコの事だから、泣き付きでもしたら簡単に戻ってきてくれるだろう。
あぁ、でもそれは最終手段にとって置きたいな……
「とにかくキョーコは嘘でもそんな事は言いませんよ。
俺は信じてます。」
「…はいはい。お熱い2人にそんなお兄ちゃんの心配は余計でしたか。
失礼しましたよー。」
隣の席の社さんはむくれてしまう。
「くす。でも付き合えたのは社さんのお陰ですから。
…本当にありがとうございます。」
「なんだよ、改まって言われると照れるじゃないか。
まぁとにかく、今日の仕事はこれで終わりだ。
明日は9時に迎えに行くからな、寝坊するなよ?」
「わかりました、お疲れさまです。」
社さんのマンション近くで社さんを降ろし、自分は自宅へ車を走らせた。
今日はキョーコが遊びに来てくれる日。
キョーコの方が少しだけ上がりが早かった。
もう部屋にあがってくれているだろうか。
逸る気持ちを抑え、それでも車のスピードは落とさずに駐車場へ滑り込んだ。
*
「ただいま……」
予想に反して暗かった室内。
彼女の上がり時間が遅れているのだろうか。
急いで携帯を鳴らしてみる。
『只今、電波の届かない所におられるか、電源が……』
無機質な機械の声が返ってきた。
………先程の社さんとのやりとりが甦る。
もし本当に別れを切り出されたりしたら…
そうしたら俺はどうしたらいい?
とりあえず泣き付いてみよう。
それがダメなら実力に出るしかない。
彼女を縛って、部屋から出られないようにして。
あ、外部との接触を断つためには携帯も没収しておかなくては。
女優として花開いてきたばかりのキョーコを失うのは惜しいが、俺のそばにいるのならそれはまた仕方がないだろう。
キョーコの全てを俺に縛り付けておきたい。
きれいになっていくキョーコを、俺だけが知っていたい。
勿論、そんな事は叶わないのだけれど………
「…敦賀さん?敦賀さん、あの、お帰りなさいませ。」
ほの暗い事を考えていると、後ろからキョーコに声をかけられた。
薄手のスプリングコートと荷物を手に持ったまま、俺の後ろから顔を覗き込んでいた。
「おかえり、キョーコ。…遅くなったのなら迎えに行ったのに。」
「いえ、そんなにむちゃくちゃ遅くなって訳でもありませんでしたし。
今からご飯の準備しますからちょっと遅くなってしまいますけど、よろしいですか?」
「うん、大丈夫だよ。ゆっくりしてからでいいよ?」
「私は大丈夫ですよ?…あ、そうだ。」
キョーコは何かを思い出したかのように言うと、荷物をそっと置いて、俺に抱きついてきてくれた。
「…おかえりなさい、敦賀さん。」
ふにゃと顔が緩むキョーコを見て、俺の顔もゆるむ。
「ただいま、キョーコ…本当にただちょっと考え事してただけだから。ごめんね。」
こんな汚い気持ちを持ってるなんて知ったら、きっとキョーコは逃げ出してしまうだろう。
だから、こんな暗い俺は秘密にして。
かっこいい余裕のある大人な俺を見せていこう。
嘘で塗り固めた虚勢でも、それはキョーコを縛る1つの手段になり得るのだから。
************
もてる力全てでキョーコを自分に縛る男。
うーん、なかなか狂気的?
4月ですねー。えいぷりるふーるですねー。
マックの頭も頭痛により花が咲いてますよー。
ほーんと、風邪拗らせるなんて、二度とゴメンだわ…!
こちら、書き手転向まるっと3ヵ月記念のフリーにしちゃいます。
まぁ、こんな駄文館のもの、なかなか「いる」と仰る方もいらっしゃらないと思いまして。
お気に召されましたら、煮るなり焼くなりポケットするなり、なんなりとどうぞです。
返品も可。
前編が蓮視点。
後編がキョーコ視点(の予定;例によってまだ書き途中(爆))
どぞ。
************
「なぁ蓮、今日が何の日か知ってるか?」
助手席の社さんが、唐突に質問してきた。
「え、今日ですか?…エイプリルフールの事ですか?」
「なぁんだ、ちゃんと判ってるならそれでいいんだ。」
「…何ですか、それは。」
運転しながらだから社さんの表情はなかなか見られないが、きっとにんまり顔をしているに違いない。
何だか遊ばれているみたいで、少々気分が良くない。
つっけんどんに返事を返す。
「いやな、お前の事だから全く気が付かずにキョーコちゃんと会って『敦賀さんやっぱり別れましょ』なーんて嘘を吐かれて凹むんじゃないかと思ってな。先に教えといてやろうかと思ったんだよ。」
「なっ!キョーコはそんな嘘はつきませんよ。」
最近ようやく付き合いはじめる事ができたキョーコ。
ずっとずっとアプローチし続け、やっと思いが通じたのだ。
イベント好きなキョーコだが、そんな質の悪い嘘なんてつかないだろう。
「そうかぁ?お前、キョーコちゃんの事になると冷静さに欠けるって言うか…
どんな嘘が来ても蓮、絶対に冷静でいられる自信あるか?」
「それは…ない訳ではないですけど」
でも社さんの言うとおりかもしれない。
キョーコに「別れましょう」なんて言われたら……
大いに取り乱すだろう。
たとえそれがわかりやすい嘘だったとしても。
………いや。
嘘でなかったとしても、絶対に別れない。
どんな汚い手を使ってでも、キョーコを縛り付ける。
優しいキョーコの事だから、泣き付きでもしたら簡単に戻ってきてくれるだろう。
あぁ、でもそれは最終手段にとって置きたいな……
「とにかくキョーコは嘘でもそんな事は言いませんよ。
俺は信じてます。」
「…はいはい。お熱い2人にそんなお兄ちゃんの心配は余計でしたか。
失礼しましたよー。」
隣の席の社さんはむくれてしまう。
「くす。でも付き合えたのは社さんのお陰ですから。
…本当にありがとうございます。」
「なんだよ、改まって言われると照れるじゃないか。
まぁとにかく、今日の仕事はこれで終わりだ。
明日は9時に迎えに行くからな、寝坊するなよ?」
「わかりました、お疲れさまです。」
社さんのマンション近くで社さんを降ろし、自分は自宅へ車を走らせた。
今日はキョーコが遊びに来てくれる日。
キョーコの方が少しだけ上がりが早かった。
もう部屋にあがってくれているだろうか。
逸る気持ちを抑え、それでも車のスピードは落とさずに駐車場へ滑り込んだ。
*
「ただいま……」
予想に反して暗かった室内。
彼女の上がり時間が遅れているのだろうか。
急いで携帯を鳴らしてみる。
『只今、電波の届かない所におられるか、電源が……』
無機質な機械の声が返ってきた。
………先程の社さんとのやりとりが甦る。
もし本当に別れを切り出されたりしたら…
そうしたら俺はどうしたらいい?
とりあえず泣き付いてみよう。
それがダメなら実力に出るしかない。
彼女を縛って、部屋から出られないようにして。
あ、外部との接触を断つためには携帯も没収しておかなくては。
女優として花開いてきたばかりのキョーコを失うのは惜しいが、俺のそばにいるのならそれはまた仕方がないだろう。
キョーコの全てを俺に縛り付けておきたい。
きれいになっていくキョーコを、俺だけが知っていたい。
勿論、そんな事は叶わないのだけれど………
「…敦賀さん?敦賀さん、あの、お帰りなさいませ。」
ほの暗い事を考えていると、後ろからキョーコに声をかけられた。
薄手のスプリングコートと荷物を手に持ったまま、俺の後ろから顔を覗き込んでいた。
「おかえり、キョーコ。…遅くなったのなら迎えに行ったのに。」
「いえ、そんなにむちゃくちゃ遅くなって訳でもありませんでしたし。
今からご飯の準備しますからちょっと遅くなってしまいますけど、よろしいですか?」
「うん、大丈夫だよ。ゆっくりしてからでいいよ?」
「私は大丈夫ですよ?…あ、そうだ。」
キョーコは何かを思い出したかのように言うと、荷物をそっと置いて、俺に抱きついてきてくれた。
「…おかえりなさい、敦賀さん。」
ふにゃと顔が緩むキョーコを見て、俺の顔もゆるむ。
「ただいま、キョーコ…本当にただちょっと考え事してただけだから。ごめんね。」
こんな汚い気持ちを持ってるなんて知ったら、きっとキョーコは逃げ出してしまうだろう。
だから、こんな暗い俺は秘密にして。
かっこいい余裕のある大人な俺を見せていこう。
嘘で塗り固めた虚勢でも、それはキョーコを縛る1つの手段になり得るのだから。
************
もてる力全てでキョーコを自分に縛る男。
うーん、なかなか狂気的?