「あ、敦賀さん!おはようございます。」

あ、キョーコちゃんだー!

「おはよう、キョーコちゃん!」
「……おはよう、最上さん。」

今日もやっぱりキューティーハニースマイルを惜し気もなく見せてくれるねぇ。
…やっぱり隣の男は固まりますか、そうですか。
でもそうだよなぁ。
もう蓮も片思い始めてからどれくらい経つんだよ?
そろそろくっついてくれてもいいんじゃないか?
俺の見たところじゃ、キョーコちゃんだって蓮のこと、まんざらじゃなさそうなのにな。

「最上さんは今日も可愛いね。」
「…っ!(また神々スマイル!勘違いしちゃうじゃない!)わぁ!ありがとうございます!実はすっごく気に入って、買い取っちゃった衣裳なんです!」
「…(またスルーか凹)そうなんだ、とってもよく似合ってる。」

……………ぅん?
何か今微妙な心理戦がかいま見えたような…?
気のせいか。

「あの役も最上さんによく合ってたし、上手に料理できてるよね。」
「あ、ホントですか?敦賀さんにそう言って頂けるのはとっても嬉しいです!」

ほら、やっぱり見間違いだ。
俺も最近疲れてきてるのかなー。
胃薬手放せない毎日が続いてるし。
おっと、そろそろ移動の時間じゃないのか?
こんな短い時間のキョーコちゃん補給でしょうがないけど、我慢してくれよ蓮。

………ってナンダコレ!?

なんで蓮はキョーコちゃんにキスしてるんだ!?
ここ一応事務所の廊下!
人が来るから!!


「そろそろいい返事聞かせてもらえると、嬉しいんだけどな。」
「またまたご冗談を。世のお嬢様方はどうか存じませんが、私には少なくとも恋は全く必要ありませんので。
では、私はこれで失礼します。」

妙に言葉が丁寧で、トゲトゲしたキョーコちゃんが営業スマイル全開でスタスタ歩いていってしまった。

「れれれ蓮くん?君いきなりキョーコちゃんに何してくれちゃってるの?!(汗)」
「え?あ、あぁ。
先日ですね『告白する時にいきなりキスするのは効果的か』ってニュースをやってたので、実践中なんですよ。」

はい?

「実践中ってお前……今日は何回目なんだ?」
「うーん……5・6回目くらいでしょうか。」

おまっ!それ、もういきなりでも何でもないよ!
簡単に行動予測ついちゃうじゃないか!
だからキョーコちゃんも冷静に対処してるんだよ。
(若干冷ややかだけど)
でもその前に………

「頼む、蓮。キスは、しっかりと真面目に告白して付き合ってからにしてくれ………」



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先日頭痛でのたうち回りながらも、アメバニュースに出てたネタから、うっかり浮かんだくだらないSS。
きっときょこは余計頑なになってしまう気がして…
『イケメンに限る』が効かないパターンですな、と勝手に決定。

いつかうだうだコクる→振るを延々繰り返す蓮キョも書いてみたいかも。
…って、これもやっぱり生殺しシチュ?


さて、明日からは100名様リクの始まりです。
懲りずに数話続きます。
しかも第一段は途中で話の分岐点が来て、二通りのエンドが付きます。
ただ今分岐点前後を書いてたり。
頑張ります。