『とりあえず、頭上げてください。
…しないでくださるんならいいですから。』

結局私が折れるような形になった。
あれは怖かったし、随分恥ずかしい思いもさせられたけど…
私も蹴ったり叩いたりしてるし、多分オアイコ位にはなるわよね?(ごにょごにょ…)

『ありがとう、キョーコ!じゃあまた後で連絡するからね!』
どうやらギッチギチのスケジュールの合間をぬってやって来たらしい敦賀さん。
ぱあっと顔を輝かせると、部室の入り口で『敦賀蓮のイメージがぁ…』と、真っ白になって倒れている社さんを引き摺って、次の現場へ向かわれた。

「………全く。毎度巻き込まれるこっちの身にもなりなさいよ。」
「ごめんなさい、二人とも……」

ぐったりしてる二人に謝る。

「でも、早いトコ覚悟は決めなさいよ?じゃないと、敦賀さんプッツンして襲われるわよ。」
「そうねぇ。それでいきなり妊娠により休業です!って言われたら困るわ。私はまた京子さんと共演したいんだから!」

二人ともうんうん頷くが………

「…え?赤ちゃんてキャベツ食べたら出来るんじゃないの?」
「………はあぁっ!!!???」
「えっ!違うの!?」

えっ!?なになに?
何で二人ともそんな顔するの!?

「何それ!?じゃあ例えば、定食に付いてるようなキャベツの千切りとかはどうなるのよ!」
「え、あれはハズレのキャベツで」
「当たり外れがあるわけ!?」
「うん。赤ちゃんが出来るようのキャベツがあって、それ食べると……
って、どうしたの?二人とも!」

あれ?二人とも床に突っ伏しちゃったわ!
違うのかしら?

「……京子さん、ちなみに保健体育の成績って…?」
「え。一応5もらってるけど…」

保健体育だけじゃなく、他の教科も今のところオール5もらえてるけど…
何か関係があるのかしら?

「モーっ!!それでどうしてその発想が出てくるわけ!?」
「いえ、これはこれで京子さんらしいと思うわ…」

「あのね、保健体育で習った事、よーく思い出してちょうだい。」
「あれって、この間敦賀さんが京子さんにしようとした事なの。」

……………え?

「今の現場も確か女子ばっかりなのよね?
聞かないかしら、その手の話。」
「(妄想に逃げてて聞いてないけど)と、時々は……」
「あれも保健体育の授業の話と同じ事。」
「んで、赤ちゃんが出来る話。」

………………。
うん?つまり何?

保健体育の授業 = アレな話し → 赤ちゃんが出来る

「……ええぇぇぇぇーーーーっ!?!!」

全てが繋がった時、私の頭の中はスッキリしたような、でも衝撃の方が大きくて叫んでしまった。



************

ほら、小さい頃よく聞きませんでしたか?
「お前はキャベツ畑から拾ってきた」とか。
…あれ?私だけ??(汗)