Fucking fantastic | In The Groove

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一昨日(17日)は、帰宅後にFOXムービーで、マイケル・ダグラス主演の映画『フォーリング・ダウン』を鑑賞したのだが、日付が変わった18日に、ジュード・ロウ主演の『シャーロック・ホームズ』の感想を綴った。


そういえば、帰宅後の日課は、(毎月大量に購入する)新しく購入した音楽CDを鑑賞することが常だったのだが、ここ最近ではムービーチャンネルを平日でも観るようになったように思う。ライフスタイルの一部が、「音楽」から「映画」にシフトしつつあるようにも感じるのだが、基本的には「映画」よりも「音楽」のほうがが好きなのかな…。


17年前の1993年に公開となった『フォーリング・ダウン』は、当時大学生だった俺が、ハワイ(オアフ島)の映画館で観た、とても印象に残っている作品のひとつなのだ。


俺は記憶力が異常にいいほうなので、当時の記憶が鮮明ではないにしろ、憶えているのだ。1993年の3月といえば、当時付き合っていた女の子と10日間ほど「シェラトン・ワイキキ」に滞在。パノラマビューの部屋のベランダにて、海を目の前に朝食をいただきながら、「午後はどうする?」なんて会話をしていたと思う。プールサイドでのんびりするのにも、ワイキキビーチでのナイトサーフィンにも、パイナップル畑にも、シーライフパークにも、アラモアナショッピングセンターにも、いい加減飽きていたところだったのだ。


日本経済のバブルがハジけたのは1991年だったとはいえ、1993年当時の日本の景気はそんなには悪くなかったように記憶している。そんな時代に、何気に足を運んだ映画館で、『フォーリング・ダウン』を初めて観たときの感想はもうすかっり忘れてしまったが、今回久し振りに観た感想はといえば、

ある意味、“Fucking fantastic”だったのだ。


ストーリーは、マイケル・ダグラス演じる会社をリストラされたバツイチの

Futsuu「普通」の男が、真夏のある暑い日に、日常のストレスが複雑に絡み合い、頂点に達したとき、

Uppun「鬱憤」が爆発し、LAの

City「」を彷徨い歩きながら、

Kowarete「壊れていく」1日を描いた作品なのである。


本作は、17年前の1993年(バブル期の余韻に浸っている時代)に観るよりも、寧ろリーマンショック以降、世界が壊れてじまった“今”、改めて観るべき作品であるように感じるのだ。FOXムービーのサイト をチェックしてみると、「3月の特集 不況と怒りの大暴走」の一作品として、紹介されている(笑)。


【今後の放映スケジュール「フォーリング・ダウン」】

3月20日(土)20:20~

3月21日(日)11:45~

3月29日(月)20:55~

3月30日(火)12:50~


当時、役者としてのマイケル・ダグラスはといえば、1987年の『危険な情事』『ウォール街』に続き、1992年の『氷の微笑』に出演した後で、ハリウッドスターとして絶大な人気を博していた時代であったのだ。付け加えると、1987年の『ウォール街』の続編が、23年ぶりに今年アメリカで公開(日本公開は未定)されるので、私的には期待している。


あの日、ハワイの暖かい気候も関係したのだろうか、作品を観終えた後にはあまり何も感じなかったようなのだが(記憶が定かではないが)、あれから17年もの年月が経過して、改めて観てみると・・・最高に「素晴らしい!」といった形容詞がよく当てはまる1本なのだと思う。“洗練”とは無縁の作品だとはいえ、オススメ!!


17年前に当時48歳だったマイケル・ダグラスが映画『フォーリング・ダウン』の中で、イカれたサラリーマンを迫真の演技で見事に演じきったわけだが、そんなプッつんした彼にはフィリップ・マーロウの言葉をぜひ贈りたい。自己中心的で、生きる意味や目的を見失った主人公は、別れた妻と娘に会いたい一心だったのだろうが、劇中で娘に対する彼の「優しさ」(路上でオルゴールを購入するのだ)のようなものも見え隠れするとはいえ、壊れた主人公は永遠に元には戻らなかったのだ。


タフでなければ生きていけない。

優しくなければ生きている意味がない。

―フィリップ・マーロウ


Have a nice weekend!