In The Groove

a beautiful tomorrow yea


In The Groove In The Groove

私はいつも自分をびっくりさせている。

人生に生きる価値をもたらすのは、

それだけだから。

―オスカー・ワイルド

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誘惑から逃れる唯一の方法、
それは誘惑に屈することだ。
―オスカー・ワイルド

第54回グラミー賞授賞式のレッドカーペットで、(グラミー賞6部門を制した)英国の歌姫<アデル>が身に纏っていた黒いドレスは、驚きのジョルジオ・アルマーニだった。アメリカの歌姫<リアーナ>の大胆にカッティングされた黒いドレスはといえば、こちらも同じくジョルジオ・アルマーニで、セクシーな着こなしが見事にキマっていた。

本日、いよいよバレンタインデーを迎えたわけだが、俺自身、尽きることのない<ショコラ>への情熱など、そもそも持ち合わせておらず、オススメのショコラについては、昨年2月12日(土)のブログ“Melt me slowly down, like chocolate ”の中で、詳細に綴ったので、興味のある方はそちらをどうぞ。

高級ショコラ探究の旅は、終わることなく、続いているとはいえ、ここ数年購入するショコラはほぼ決まってきており、
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フランスを代表するピエール・エルメ>、
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フランスの<
フレデリック・カッセル>、

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そしてイタリアの<
アルマーニ・ドルチ>だ。

この3つのショコラに共通するのは、それぞれに独特の世界観と、ストーリー性が感じられる点だろうか。

ブランドを定義する際、ダリル・トラヴィスの言葉を借りれば、「来備わっている価値を示す暗黙の了解である」「期待に応えることである」「顧客との品質保証契約である」「暗黙の保証書である」「誠実さの標章である」「評判である」などなど、高価格でも顧客の心を掴むことを可能にしている。

フランスを代表するスターシェフのお薦めパティスリーをいくつか挙げてみると、
アラン・パッサールは『ピエール・エルメ』が、ニコラ・べルジェとアルノー・ドゥ・ファルタンは『ラデュレ』が、アラン・サンドランスは『メゾン・カイザー』が、それぞれお気に入りのようだ。
過去に足を運んだパリのプラザ・アテネに店を構えるアラン・デュカスのレストランでは、食事の最後に、ワゴンでコンフィズリーをサーヴィスしてくれたが、スイーツはコースメニューを締めくくる、最後の“誘惑”なのだ。そのなかでも、甘美な“誘惑”を演出する特別な存在なのが、ボンボンショコラだろうか。
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当時の記憶もすでに薄れてきたが、フレデリック・カッセルのトークイヴェント会場で用意された席は、女性ばかりで埋め尽くされていて、俺は遠目にトークショーを眺めていたわけだが、初めて見るフレデリック・カッセルのトークを聞いて、穏やかさ繊細さロマンティックといった印象を受けたものだ。
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彼の新作ボンボンショコラは3種類で、「Sakura」、「The」(写真上:手前右)、「Grand Marnier」。イヴェント会場で、フレデリック・カッセルが試食のために用意してくれたのが「Sakura(桜)」とネーミングされたショコラだった。俺は発売当時すぐに購入し、自宅ですでに試していたので、それがどういった味なのか分かっていたが、会場内で試食を済ませた女性たちの意見に、遠目から耳を傾けたが、それはどれも、退屈なものばかりだった。
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例えば、「あなたのショコラのパッケージには、オスカー・ワイルドの言葉が引用されていますが、彼の書籍のなかで、何が一番お好きですか?」のように、もう少し洒落た質問はできないものだろうか。
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ところで、フレデリック・カッセル自身は、ホワイトチョコレートは好みではないと前置きしながら、新作「Sakura」(写真上:手前左)について、熱く語っていた。

しかも、その新作ボンボンショコラをいただく最適な温度は、レンジで5秒温めた状態がベストだとも説いていたが、俺は冷蔵庫で冷やした状態でいただくほうが美味しいかと思う。シャンパンの場合も然り。

新作ショコラ「Sakura」は、「チェリーガナッシュとアーモンドパテが2層になった、京都の春をイメージした愛らしい可憐なショコラ」と形容されているが、彼は日本が持っている儚さ文化、そして素材感などを、フランス的感覚で、見事なまでにカタチにしている。まだまだ寒い日が続くゆえ、そんなショコラ“Sakura”に似合う季節が、今からとても待ち遠しい。
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フレデリック・カッセルが生みだすスイーツの世界観は、パッケージもスタイリッシュで、進化したショコラの未来を予見しているかのようで、俺の“五感”にいつも強く響いてくるのだ。

Happy Valentine's Day!
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どこからはじめようか?


2012.2.11(Sat.)

AM7:00
建国記念日の土曜日、いつものように、フレッテのシーツに包まれ、クラシック音楽とともに、気持ちの良い朝を迎えた。すぐに、バスルームへと向かい、特別な日になるであろう朝に選んだ香りは、アルマーニの“ACQUA DI GIO ”。このフランス製シャワージェルのおかげで、いつになく爽快な気分で1日がスタートしたのだ。


それは、長い長い、いつもとは違う、土曜日がはじまる<序章>にすぎなかったのだが、短かく感じられる日もあれば、とても長く感じられる日もあるのだ。


シャワー後、暖房の効いたリビングへ移動し、アルマーニのバスローブを羽織ったまま、ソニーのVAIOノートを開いてみると、TL上に氾濫する、海外のWWDによる連続する、数えきれないほどのツイートが、俺の視覚を絶えることなく攻撃してくるかのように、次から次へと現れてきたのだ。


超最新のファッションだぜ」か。ファ、ファ、ファ、ファ、ファッション。


年に2回ほど経験するであろう、この感覚に、何だか嫌気を覚えた。例え、今のこの時期が、ニューヨーク・ファッション・ウィーク最中だとはいえ、ここまでの数の呟きは、嫌がらせにも匹敵するツイート数だろう(笑)。


AM10:00
午前中は、日課である外資系の某ホテルのスポーツジムへ。いつものランニングと、ウェイトトレーニングに励もうかと、イタリア製のトレッドミルで走り始める直前、アップル社のiPodで音楽を聴きながら、何か小声で唄いながら走っている、ある外国人の姿が目に留まったのだ。
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まるで、2009年に宿泊したニューヨークのリッツ・カールトン・バッテリーパーク(写真:上)、そこのスポーツジムで目にした光景が、デジャ・ヴのように脳裏に蘇ってきたのだ。自問自答するまでもないが、ここは、東京だろ?


そう、にぎやかさ、緊張感、せせこましさ、そして雑音とか、全部ひっくるめて、俺が生きているこの世界<TOKYO>が、俺は大好きなのだ、もはや東京なしでは生きていけないくらいに。


PM2:40
帰宅後、午後の2時40分を回った頃、俺は珍しくラジオにもたれてた、J-WAVEというね。三井不動産提供による、東京で世界を感じるコト・ヒトにフォーカスした番組“Now & New Tokyo”に耳を傾けた。アレッシィのマグカップに注いだコーヒーを、フレデリック・カッセルのショコラと共に。

今回のゲストは、テクノの冒険旅行を続ける、フランスからやって来たスーパースターDJ、ロラン・ガルニエだ。彼のインタヴューは、すでに録音されたもので、オンエアではそれが使用されただけだった。フランス語でも、日本語でもない、流暢な英語で。付け加えると、ロラン・ガルニエは現在、フランス、ベルギー、スイス、そして西アフリカ・マリと世界中で自身のラジオ番組『IT IS WHAT IT IS』を担っているようだ。


何度も日本を訪れているロランにとって、東京はどのような場所なのでしょうか?

ロラン:『よく「あなたの好きな町は?」って聞かれるんだけど、迷わず日本と答えるよ。これは経験しないことには分からないよ、とDJたちには言っているけどね。日本のオーディエンスの音楽に対するパッションはとても強い!ジャズとか、ハウスとか、そういう特定のジャンルに対する考え方ではなく"音楽"そのものに対するスピリットが素晴らしいので、こうやって長年にわたって日本でプレイできているんだと思うよ。』
今回のツアータイトル『OUR FUTURE TOUR 2012』に込められた想いとは?
ロラン:『今、世界は本当にタフな状況を迎えていると思う。経済的にもそうだし、音楽のことに関していえば「世の中には音楽が溢れすぎた」とか「テクノの時代は終わった」とかって言うジャーナリストたちもいるよね。でも、私は今でも日々素晴らしいレコードと出会い、それをプレイすることが出来ている。私たちがアクションを続ければ未来は明るいし、また実行することが美しい未来に繋がる、そう信じてるよ。』
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PM5:00
東京は、夜の5時を過ぎ、俺は自宅前で、タクシーを捕まえた。目的地は、恵比寿ガーデンプレイス。東京のランドスケープを、後部座席の窓から眺めながらの、わずか30数分の間に、すっかり日は暮れてしまった。


何しに行ったのかって? 


東京都写真美術館において、2月10日(金)から開催されている『第4回恵比寿映像祭』(2月10日~26日)で上映されている映画を観るためだ。


今回は、全部で15作品が日程をかえながら、それぞれ3回ずつ上映されている。その中でも、私的に気になっていたのが、ジョナス・メカス監督作『スリープレス・ナイツ・ストーリーズ 眠れぬ夜の物語』(2011年/米/114分)だろうか。そして、アンドリュー・ロッシ監督作『ページ・ワン:ニューヨーク・タイムズの内側』(2011年/米/88分)も。
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PM6:30
18時半の開演前、今回この作品のため来日された2人の話に、観客は皆耳を傾けていた。


この作品は、ニューヨークの夜を2時間かけて、ジョナス・メカスと一緒にあてもなく散策する物語だ。行く先は、アパートメント、スタジオ、楽屋、ギャラリー、バー、そしてクラブなどなど。


この映画の冒頭シーンは、「眠れない」という呟きから始まり、それぞれに異なる25章から構成されている。
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第61回ベルリン国際映画祭の解説には、次のように記されている。


日記映画の父、ジョナス・メカスは、この映画を「眠れない」という呟きから始める。同様の状況を味わったことのない人がいるだろうか?


なんとなく眠気を覚えつつも同時にまた同時にまだ眠れず目が冴えてもいるような時、我々は、一日のあれこれに疲れ切った人々酔っ払いのんびりする人悲嘆にくれる人、はたまたパーティー・ピープルの世界に自分自身を重ねて、追体験してみたりするものである。
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今回のブログのテーマは、“映画”ではないので、特別感想を綴るつもりはない、長くなるからね。1922年リトアニア生まれで、今年90歳となる、現在ニューヨーク在住のジョナス・メカス監督と聞いて、私的に思い出されるのが、アンディ・ウォーホルを描いた映画『ライフ・オブ・ウォーホル』だろうか。1928年生まれのウォーホルが現在も生きていれば、今年で84歳だ。


また、ジャン=ミシェル・ヴェチェ監督作『ウォーホル 生と死』では、ジョナス・メカス本人が出演している。


アメリカ・アヴァンギャルド映画のゴッドファーザーと形容される彼の作品群は、けっして派手ではないが、劇中に登場する人物たちに自分自身を重ねて、追体験するには、もってこいの材料なのかもしれない。


映画中の各ストーリーが主題とするのは、さまざまな感情、地理的特性、個人的な精神不安、その他色々なエピソードである。いずれも壮大なストーリーという類のものではなく、その意味で大画面上映にも向いていない。でも、これら全て“個人的な”レベルでは大きなスケールの物語でもある。・・・・・そして、そう。ともすると、ある種の挑発と受け取られてしまう部分もあるかもしれない。でも、それでこそ私、多面的な私の一面といえるのだ。“物語とは何か?”という真っ当で純粋すぎる問いかけにも、実に挑発的なのだ。
―ジョナス・メカス
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PM8:45
映画鑑賞後、俺は、ライトアップされた恵比寿ガーデンプレイスで、待ち合わせ場所に決めていたウェスティンホテルへと歩いた。女の子たちと合流後、1時間ほど食事を愉しみ、タクシーに乗り込み、代官山のラウンジへと向かった。


Saturday night, to the club
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PM11:30
時計の針が、23時半を回った頃だろうか、再びタクシーに乗り込み、渋谷道玄坂へと向かった、フランスを代表するスーパースターDJ、ロラン・ガルニエに、ここ“TOKYO”で、再会するために。今夜の決戦地は、代官山AIRの系列店となる<Sound Museum VISOIN>、昨年の10月末、渋谷の道玄坂にオープンしたばかりの新しい箱だ。


PM11:45
日常の空間に近づくにつれ、小学生の頃に感じ得た、遠足の前のワクワク感が蘇ってきた(笑)。そして、俺たちの“スリープレス・ナイツ(眠れぬ夜)”が始まると同時に、夜のトーキョーが必要とする最終地『クラブ』へと辿り着いたのだ。


クラブエントランスに着くと、ドアマンが扉を開けてくれ、俺たちはB1Fへと進んだ。受付でエントランスフィーを支払い、荷物をロッカーへ預けた。ダンスフロアへの扉を開けると、光の束と、大音量で流れてくる音の洪水に惹き込まれていったのだ。そこにいる皆からは、映画『サタデー・ナイト・フィーヴァー』さながらの熱気が感じられた。悪くない。


1991年に、芝浦のディスコ<ジュリアナ東京>の扉を開けたときの感覚とはまた異なる、新しい刺激を受けたのだ。
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そう、そこでは、フランスを代表するトップDJ、ロラン・ガルニエがプレイしている。


80年代、90年代前半の「今夜、踊りに行こうか?」「どこへ行く?」の対象ではなく、「今夜、誰のDJで、どんな音?」といった言い回しが見事に当てはまるのが、90年代後半から現在に至る、夜の社交場<クラブ>だろうか。


今回足を運んだ空間は、豪華でもなければ、特別感もない。が、ひとつだけ言える確かなことは、そこではロラン・ガルニエがプレイしているということだ。世界最高峰のDJが繰り広げる音の洪水に、夜通し、身を委ねられるって“幸せ”なことじゃない?


トーキョーでも、ニューヨークやロンドン同様に、“クール”が身上のソリチュードなライフスタイルゆえ、この街に住む人々は、積極的に夜遊びに繰り出すのだろう。皆が皆ではないけれど。見知らぬ者たちが、“クール”に出会う、それは、この上なく“素敵”なことだろう。
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TOKYO 24:30
ダンスフロアに入り、その後4つの空間を行き来し、それぞれの空間の状態を把握した。バーで、モエ・エ・シャンドンのグラスシャンパンをオーダー。今夜は、フランスからやってきたフランス人DJの選曲に身を委ね、いつもの日常から解放され、フレンチシャンパン片手に光の束のなかで踊っている、フランス的だともいえる、この東京で。


今回、ロラン・ガルニエのツアータイトルは“Our Future Tour”、ダンスしながら、“未来”について考えるのも悪くないだろ? 時間が経過すれば、素晴らしい経験となるはずだ。


TOKYO:真夜中から日曜の朝へ
一体何杯シャンパンを飲んだかはっきりとは覚えていない、乾杯、乾杯、また乾杯・・・。
俺たちの“スリープレス・ナイツ”は、朝方まで続いた。4つの空間を行き来したり、ラウンジでまったりしたり、見知らぬ女の子とトークしたり、朝方には疲れきっていたが、疲れが吹き飛ぶほど、興奮もした。


今は無き、新宿<リキッド・ルーム>、西麻布<イエロー>の記憶が再び蘇ってきたりもした、場所は違えど、あの時と同じような追体験をし、まるで地方から上京してきた若者がクラブデビューしたような、異様に純粋な気分で、エネルギーに満ち溢れ、まるで新人のように、気分が高揚したのだ(笑)。


そう、過ぎ去った青春、
あの黄金時代のように、
暑かった夜のノスタルジア。



そして今夜は、「最高!」と思える瞬間を、
ガルニエと共有できたのだ。


まだまだ、パーティは続いていくだろう。



ダンス”の快楽が世界を変えたように、
世界は“音楽”で繋がっているのだ。

本日のブログは、“音楽”を通して、
世界中に“希望”を与えた、
ホイットニー・ヒューストンに捧げる。


Rest in peace
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抽象絵画は、
音楽を楽しむように味わえばいい。
―ジャクソン・ポロック
(1912生-1956没/享年44歳)


木曜の夜は、エド・ハリスが監督・製作・主演を務めた作品『ポロック 2人だけのアトリエ』(2003年日本公開)のDVDを、白ワイン片手に改めて鑑賞した。
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そして、一夜明けた本日、金曜の昼下がりに、東京国立近代美術館・開館60周年展生誕100年 ジャクソン・ポロック展』(2月10日~5月6日)に足を運んだ。

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映画『ポロック 2人だけのアトリエ』の中で、特に印象に残っているのが、ニューヨークのサミュエル・クーツ画廊にて、雑誌『ライフ』誌(1949年8月8日号)を手にした客が、ポロックにサインを求めるシーンだ。
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アーシル・ゴーキーやウィレム・デ・クーニング、ロバート・マザウェル、アド・レインハード、マーク・ロコスなどの作品を展示した展覧会は、抽象表現主義運動の形成に決定的な役割を果たしたようだ。


ところで、当時の『ライフ』誌に掲載されたポロックについての見出しとは、


ジャクソン・ポロック:アメリカで活躍する最大の画家か?


ライフ』誌に掲載されたポロックの写真は、腕組みをし、頭を傾げ、口の端から煙草を垂らし、あからさまに侮辱するかのように、鑑賞者のほうを懐疑的に見つめているのだ。こうした写真が、アメリカ人にとっては、若き反抗者でありアイコンのジェームズ・ディーンや、マーロン・ブロンドのイメージに重なって映るのかもしれない。


また、1951年には『ヴォーグ』誌に、ポロックの絵を背景にしたセシル・ビートンのファッション写真が掲載されたようだ。


そう、今回の企画展は、「実現不可能」と言われた展覧会といっても過言ではないくらい、ポロックの作品が一堂に会しており、その数は64点にものぼる。


会場は4つに分けられ、展示されている。


1.1930-1941年 初期/自己を探し求めて
2.1942-1946年 形成期/モダンアートへの参入
3.1947-1950年 成熟期/革新の時
4.1951-1956年 後期・晩期/苦悩の中で


最大の見所は、イランのテヘラン現代美術館から出品された、ポロックの1950年作『インディアンレッドの地の壁画』(183×244cm)だろうか。英国の競売会社<クリスティーズ>によれば、最新の評価額は200億円らしい。


インディアンレッドの地の壁画』以外にも、力強く、エネルギーに溢れた作品が目白押しで、観ていて愉しいのだが、ポロックが、女好きで有名な、スペイン人画家<ピカソ>を非常に意識していたことは否めない。ある意味、似た者同士で、ともに強烈な個性を放つ天才画家だともいえる。


ところで今回、日立製の音声ガイドプログラムを利用し、会場内の作品を観て回ったのだが、64点の作品に対し、ガイド件数は21件。解説時間は約30分だった。ご丁寧に、音楽のご案内まであり、気分は上々だった。


次回、再び足を運ぶ際には、ストーン・ローゼズの音楽をBGMに、作品を観て回れば、きっと違った感じ方ができるはずだ。アート鑑賞も、色んな愉しみ方があっていいと思う。


ポロック曰く、「抽象絵画は、音楽を楽しむように味わえばいい」のだろうが、音声ガイドがあれば、非常にわかりやすいだろう。絵画の中に残されたポロックの足跡であったり、作品が色褪せたため、後にポロックが修正を入れた、などの説明があり、「なるほど」と思えた。


また、日本で初のポロック回顧展だとはいえ、ポロックの作品が日本に初めてやってきたのは、1951年の第3回読売アンデパンダン展であり、当時展示されたのが、『ナンバー7, 1950』(ニューヨーク近代美術館所蔵)と『ナンバー11, 1949』(インディアナ大学美術館所蔵)だったようだ。俺自身、この世に生まれていない時代ゆえ、当時のことは何も知らないが、60年という歳月を経て、今回の展覧会が実現したことは、とても感慨深い。


しかしながら、会場内をじっくりと観て回ったが、過去に、ポロックに関する書籍で知り得た事柄ばかりを目の当たりにし、もう少し違ったアプローチでの企画はできなかったものだろうか、と少しばかり不満も積もった。


振り返ってみれば、1951年からポロックが亡くなる1956年までは、「後退の時代」と形容されるように、制作は落ち込み、何度も飲酒運転による事故を繰り返していたようだ。


映画『ポロック 2人だけのアトリエ』の中でも、ポロックとリー・クラスナーとの結婚生活の険悪化、他の女性たちとの情事に関しても、描かれている。現代社会とは大きく異なる、ある意味、何にもない時代に生きていた、ポロックの最大の愉しみのひとつが“アルコール”だったのだろう。


そして1956年、ポロックは、44歳という若さで交通事故死する。そう、彼の生き方そのものが、ロックンロールなのだろう。言葉だけで終わる伝説ならいらないはずだ。 


1950年の『タイム』誌上での、ポロックに対しての批評、「ポロック作品は概して混沌としている」に対し、ポロックは、以下のような怒りの電報を送っている。


拝啓 
私の絵は、無秩序なんかではありません。
見てのとおり、活動的な絵なのです・・・・・・・・


これらの点を明らかにするために、ポロックが補足した重要な内容は、没後出版された手書きのメモに記されていたのだ。


・・・・・全体の統制・・・・・
・・・・・偶然の否定・・・・・
・・・・・秩序正しさ・・・・・
・・・・・有機的な強烈さ・・・・・
・・・・・エネルギーと運動が・・・・・
・・・・・空間に捉えられた記憶を可視的なものにした


最後に、会場入口には、ポロック関連グッズが多数並べられていたのが、ポロックの絵画をラベルにした赤白のそれぞれのカリフォルニアワイン(2,500円)が目に留まった。安物ワインなのだろうが、アイデアとしては、悪くないと思う。フランスの高級赤ワイン、シャトー・ムートン・ロートシルトを彷彿させる。そういえば、1973年のムートンのラベルは、ピカソだった。しかし、ワインそのものは、(73年は)ハズレ年だったね。
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音楽を楽しむように味わえばいいジャクソン・ポロック展 」、
超がつくほどにオススメ!
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私は
イメージを破壊することを怖れない。
なぜなら絵画は
それ自身の命を持っているからだ。
―ジャクソン・ポロック



Have a nice weekend!
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人生はまるでジェットコースターのようだ。

2011年12月31日Don't Thinkといったタイトルでブログを更新した。

あれから、約1か月。2012年1月27日のブログで取り上げたのが、英国のケミカル・ブラザーズのアルバム“時空の彼方へ(原題:Further)”。

2月3日には、ケミカル・ブラザーズのライヴ映像作品『Don't Think』が、日本国内の一部劇場にて、1夜限りプレミア上映された。

嬉しいことに、3月21日には、そのDVD『Don't Think』がいよいよ発売されるのだ。

そして、恒例となったファットボーイ・スリム公認のビーチパーティー『BIG BEACH FESTIVAL』。

日本での開催が6月2日に決定したわけだが、今回出演するのが、2010年以来となる・・・

THE CHEMICAL BROTHERS
ケミカル・ブラザーズ
昨年から、私的に予感していたとはいえ・・・、俺の予感は、最近怖いくらいよく当たる。

昔から、「ブログの更新が待ち遠しいです」といったメッセージをよくいただくが、昨年は更新しない月があったり、更新頻度は月1度くらいだったかと思う。今年は、気紛れに、最近は更新頻度を意図的に上げてみた。
ところで、ダフト・パンクがニューアルバム制作にあたり、プロデューサーとしてナイル・ロジャーズを迎えるようだ、とても興味深い。

ふと80年代の記憶が蘇ってきた。当時44億円のビッグマネーで、RCAからEMIアメリカに移籍し、
1983年にEMIアメリカからリリースされたデヴィッド・ボウイのアルバム「レッツ・ダンス」を思い浮かべたのは、俺だけだろうか。プロデュースは、ナイル・ロジャーズだ。


【日時】
2012年6月2日(土)
10:00開場/11:00開演/20:30終演(予定)
雨天決行、荒天中止

【会場】
千葉県千葉市 幕張海浜公園内
BIG BEACH FESTIVAL'12特設会場

【出演】
THE CHEMICAL BROTHERS [DJ SET] and more!!

【料金】
前売券:一般先行チケット(\10,500)
5月9日(水)発売
*尚、早割チケット(ペア ¥17,000) は、2月1日(水)~2月9日(木)の期間限定発売
当日券:\12,000
また、今年に限っては、日英同時開催となる。

俺が10代、20代であれば、
迷わず足を運ぶところなのだが・・・
オススメ!

You need is love and music.
ロンドンで、今夏に開催されるオリンピックのオープニングイヴェントを務めるのが、
アンダー・ワールドであることは以前のブログで記した一方、

ここ日本で開催される、恒例の夏フェス、フジロックへの出演が決定しているのが、前回のブログでも取り上げたストーン・ローゼズなのだ。

2012年は、日英ともにヤケドしそうなくらい“熱い”夏になりそうだ。

今、自宅で流れているBGMは、2006年のブログでもオススメしたファットボーイ・スリムのアルバム“BONDI BEACH New Year Eve '06”。

今宵、改めて聴き返してみたが、セクシーで、すごくいい!
大学時代に足を運んだ、オーストラリアシドニーから十数km程の距離にある美しいビーチ<ボンダイビーチ>。90年代の記憶が鮮やかに蘇ってくる感じだ。機会があれば、また足を運びたいビーチのひとつなのだ。
世界は、音楽とダンスで繋がっている。
Monday night, to the club

Tuesday night, to the club

Wednesday night, what a headache
But I went, to the club

Thursday night, to the club

Friday night, I didn’t wanna go
Then my friend Michel called me on the phone,
And so I went, to the club

Saturday night, to the club

Sunday night, to the club


to the club?
Good nite!
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言葉で終わる伝説ならいらない。


先月25日、ソニー・ミュージックから、ザ・ストーン・ローゼズのベスト盤『THE VERY BEST OF THE STONE ROSES 』がドロップされた。
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彼らが過去にリリースしたオリジナル・アルバムは、わずかに2枚だけ。1989年に1stアルバム『ザ・ストーン・ローゼズ』、1994年に2ndアルバム『セカンド・カミング』。そして、1996年にバンド解散。


前々回のブログで、少しばかり触れた英国のマッドチェスター・ムーヴメント。そう、1983年にマンチェスターで、結成されたロックバンドこそが、再結成されたストーン・ローゼズなのだ。


今夏には、フジロックにも登場する伝説のバンドだとはいえ、当時はへヴィローテで聞いた憶えがなく、20数年振りに、気まぐれにも、無性に聞いてみたくなったのだ(笑)。80年代の夜のパノラマを思い起こすのも悪くないだろう、80年代、90年代の記憶を。


以前のブログのなかで取り上げた、英国人監督マイケル・ウィンターボトムの映画『24アワー・パーティ・ピープル』は、過ぎ去った黄金時代のような<ハシェンダ>の暑かった夜を物語っている。


今回、そんな80年代の記憶を取り戻したいかのように、不思議と、ストーン・ローゼズのベスト盤を購入するに至ったのだ。21世紀の今とは異なる、頭のなかをループするクラブミュージックとともに、80年代の香りを再び嗅ぎ取るかのように、ね。


当時の一大ムーヴメントを知りたければ、2006年のブログで取り上げたフレンチ・テクノ界の雄、ロラン・ガルニエ著『エレクトロショック(原題:electrochoc)』に目を通せば、クラブ・ミュージックを知らない世代にも、クラブに縁がない世代にも、イギリスに足を運んだことがない世代にも、その時代の空気感が、少しばかりでもお分かりになるはずだ。オススメ!
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同著から、一部抜粋して、マッドチェスター・ムーヴメントを紹介したい。
どこからはじめようか?



最初の思い出だって?



目を閉じると耳の震えを感じる。



世界中で体験してきた数百のパーティのなかでも、ひとつの特別なパーティってもんがある。ひとつのパーティ、1枚のレコードが突然何かをひっくり返した。



で、その次の日から、イギリスの北にある小さな灰色の町、そう、マンチェスターの片隅に衝撃波が走ったというわけだ。ラジオ局とテレビ局が揺り動かされると、信じられない速さで状況は変わった。それは町が寝ている朝方まで続いて、レコード店やパブや地下の溜まり場といった場所に浸透した。



みんながこのセクシーで優しいヴァイブレーションを認めた。そして、この物語はこんな感じではじまる。



1987年の春の、いつものような雨の夜、ウィットウォース・ストリートの羅災した地区のはずれへ足を運ぶと、数十年ものあいだ工場からの煙と滝のような雨によって色褪せた赤レンガの一軒のビル、<ハシェンダ>があった。



ポケットから2ポンドを出して、鮮やかな照明に圧倒されたクラブのなかに入ってくる客が織りなすメリーゴーラウンドを観察する。多くの学生にまじって怪しげな顔も見える。けれど、まったく何の混乱もない。



今夜はマンチェスターを代表するトップDJ、マイク・ピカリングがプレイしている。町に響く異種交配された音楽をイメージするように・・・




In The Groove
ところで、本書の中に、「ストーン・ローゼズ」といった固有名詞を探してみると、1箇所だけ見つかったので、抜粋して紹介したい。
僕は地方にハウスを広めることを強く思い描いていた。そして90年の11月から<ラ・ルナ>のパーティを毎月ディジョンに輸出していた。<ランフェール>では、<ニュー・エイジ>がじょじょに新しい固定客を増やしていった。



そしてロック系の人たちを怒らせては文句を言われた―「音楽を替えてくれない? シンプル・マインズないの?」



<ラ・ロコ>での経験から僕はこの手の客に慣れていたので、マンチェスターのポップをプレイして彼らを落ち着かせていた―ストーン・ローゼズEMFハッピー・マンデーズのようなイギリスのレイヴ・カルチャーから出てきたロック・バンドだ(これらのレコードのテンポは四つ打ちで、そしてロッカーたちがわかるようにギターをフィーチャーしていた)。



そして、彼らをそうした革ジャンと脂ぎった髪の束から数光年も離れたエレクトロニックな世界へ連れていった。




In The Groove
また、本書の後篇部分では、ロラン・ガルニエは、ハウス、テクノのあるべき未来を、次のように記している。
僕たちの仕事を理解させる唯一の方法は、スタジオから出て、エレクトロニック・ミュージックをステージ上で見せることだった。



LFOオービタルが90年代初めに道を開き、アンダーワールドプロディジーケミカル・ブラザーズ、そして最近だとダフト・パンクの強烈なライヴ・パフォーマンスがそれに続いた。



僕にははっきりしていた。ライヴによって変化が起こるだろう。



In The Groove
本書のなかで、興味深く思えたのは、ロラン・ガルニエのヒーローのひとりだった、デヴィッド・ボウイについても触れられていることだろうか。


そして1988年の春、パリは初めてのハウスのレジデント・パーティを迎えることになる。



9月になるとパリのもうひとつのクラブ<ル・パラス>が同じように復活することになる。ここは80年代の極限的な暴力と並はずれたものすべてがあった。ナイトライフとある種のアヴァンギャルドな考えを象徴していた。



<ル・パラス>は80年代のパリのナイトライフを支配している。



アンディ・ウォーホル、ミック・ジャガー、ダイアナ・ロス、あるいはデヴィッド・ボウイといった人たちは、このクラブの入口をぬけて、自分を忘れるために遊びに来た。イギー・ポップとゲンズブールは身体と魂が溺れるような長い夜を過ごしていた。


先述したように、80年代に英国を発熱させたストーン・ローゼズ。忘却の彼方に追いやっていた彼らの音楽を、ここ2週間ほど、気が向いたときに聴き続けている。不思議なものだ。


率直な感想はといえば、とにかく不思議なバンドだ、「60年代のブリティッシュ・ポップス風の甘く美しいメロディとハーモニーに、ハウスのノリをミックスした豪快なサウンド」と形容されているようなのだが、好き嫌いの問題だとはいえ、私的には音楽的にあまり惹かれるような部分が見つからないのだ。


その理由は、何もストーン・ローゼズに限定せずとも、英国にはデヴィッド・ボウイをはじめ、偉大なアーティストが数多く存在するからだろうか。


とはいえ、ジャクソン・ポロックに影響を受けた、ストーン・ローゼズのアルバム・ジャケットを眺めていると、どことなくセンスを感じさせる。2010年のブログで取り上げたアンダーワールドカール・ハイドのソロ・エキシビション『What's going on in your Head when you're Dancing?』。そこで展示されていたペインティング作品も、すごく類似しているように思えたのは、俺だけだろうか。
In The Groove
最後に、ストーン・ローゼズが再結成した理由(わけ)を考えてみた。


それは、ストーン・ローゼズに限らずとも、ミュージシャンの多くが、アルバムの売上だけでは、生きていくのが難しい時代になったからだろう。インターネットが普及して以降、特に21世紀は、ライヴで稼いでいかないと、生き残れない時代になったのだ。ここ数年のメジャー・アーティストのチケット代が、法外な勢いで値上がりしている事実を知れば、一目瞭然だろう。


ゼロ年代に、数百億円単位で荒稼ぎしたのが、他でもないザ・ローリング・ストーンズマドンナだろうか。過去のブログでも綴ったが、2006年マドンナコンフェッション・ツアー」の東京ドーム公演は、記憶に新しいところか。


ところで、ロッキングオンのブログ『児島由紀子のロンドン通信 』には、先日「ストーン・ローゼズのマニ、知らないうちに億万長者に!」といったタイトルの記事が・・・。彼女、何もわかっちゃいないのか、ストーン・ローゼズのマニは、ライヴで大金を稼げるとわかっていたのだ、そう、作り話とはそういうものなのだ(笑)。


善人が幸せに、
そして悪人が不幸せに、終わる。
作り話とは、そういう意味だ。
―オスカー・ワイルド


ストーン・ローゼズの曲のなかで、私的にお気に入りを決めるとすれば、
Begging You”なのかなぁ。


ねっとりと絡みつくグルーヴ、攻撃的であり、セクシーな曲調」、悪くない



ザ・ハシェンダ
ザ・パーティ・イズ・オーヴァー。


そして、地球が回り始めた。




Good nite!
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In The Groove
芸術が映し出すものは、
人生を観る人間であって、
人生そのものではない。
―オスカー・ワイルド


金曜の夜は、銀座にて、極上「シャンパン」を鮨屋に持ち込み、この国の、味覚の原点を改めて知り、美食の本質が見えてきた。贅沢で、素敵な夜が過ぎ去り、その余韻から目覚めた翌朝、選んだBGMは、パヴァロッティの“La donna è mobile(女心の唄)”だ。クラシックとは異なる、オペラの響きが土曜の朝に心地良くて、トーキョーの景色を眼下に見下ろしながら、サンペレグリノのミネラルウォーターをバカラのグラスに注ぎ、一気に飲み干した。


寝起き後すぐに、パヴァロッティの歌声に耳を傾けながら、海外のツイッターに目を向けてみると、ニューヨークのトレンドが目に留まった。“RIP Eddie Murphy”、くだらないジョークとともに、週末の朝を迎えた。

土曜日の昼下がりは、エディ・マーフィーが主演した、ブレット・ラトナー監督作『ペントハウス(原題:TOWER HEIST)』を、TOHOシネマズ有楽座にて鑑賞。


彼の作品の中で、唯一お気に入りなのが、1995年のニコラス・ケイジ主演作『天使のくれた時間(原題:The Family Man)』だ。この作品についての感想は、2010年12月23日のブログ のなかで、詳細に綴ったので、興味のある方はどうぞ。


愛よりも、仕事を選んだ、ウォール街で働く男に訪れた、奇跡の時間を描いた映画『天使のくれた時間』が公開されてから、早いもので、17年もの年月が経過した。その間に、ニューヨークでは予測不可能なさまざまな出来事が起こった。2001年9月11日の「アメリカ同時多発テロ事件」、2008年9月15日の「リーマン・ショック」は、全人類が忘れることのできない悪夢となり、人類全体の記憶と重なっているはずだ。


『天使のくれた時間』は、ブレッド・ラトナー最新作『ペントハウス』とは、一切関連性がないように思えてくるが、私的な解釈としては、最新作は、『天使のくれた時間』へのオマージュに思えてならない、そう、デジャ・ヴなのだ。

ウォール街で働く金融マン達の、カネへの飽くなき探求心を表しているのが、本作に登場する、NYの不動産王ドナルド・トランプに象徴される、超高級タワーマンションなのかもしれない。すべてが、その外観も金色に輝いており、正にゴールド(金)なのだ。

付け加えると、セントラルパークを見下ろす眺望の良さであれば、マンダリン・オリエンタルフォーシーズンズホテルだろうか。


ブレッド・ラトナーは、『天使のくれた時間』で、ウォール街の成功者に、“家族”の大切さを教えた一方、『ペントハウス』では、ウォール街で富を築き、タワーマンションのペントハウスに住む大富豪(タワーに棲める者)を相手に、使用人たち(タワーに勤める者)が、“正義”を教える物語だと捉えることができる。マイケル・ダグラス主演の『ウォールストリート』にも通じる、アメリカのごくごく一部の富裕層に対する深いアイロニーだともいえる。


そして本作は、どこか、昨年11月に起きた反ウォール街デモを発端にした、世界的な「オキュパイ運動を彷彿させる。「富める者」と「貧しき者」の両極端な対比を、笑いを交え、うまく描いている。ブレット・ラトナーは、時代を捉える臭覚を持ち合わせた監督なのだろう。


とはいえ、本作は『ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル』のような“Wow!”な驚きや、ジェットコースター的な展開のスピード感、見事な脚本(ストーリー)を期待すれば、見事に裏切れるため、過度の期待はご法度だろう。私的にはオススメしないが、死ぬほど退屈でもないし、富裕層の世界のなれの果てを楽しむのは悪くない。


また、本作の内容について、ブログ内で特別触れる気もないが、イーサン・ハントを演じたトム・クルーズのような、スマートさを期待するのも可笑しな話なのだろうが、俺好みの作品ではなかった。ただ、NYの街並みを見下ろすペントハウスの上質な空間、屋上にある大きな洒落たプール以外に、この作品の中に、“洗練”を見つけることは極めて困難だろう。


ただひとつ言える確かなことは、久し振りに、こういう“チャラい”役を演じきった、ある意味、新鮮なエディ・マーフィーに、スクリーン上で出会えるということだ。


本作を誉めるとすれば、ブレット・ラトナーは、“作品のディテール”といった意味合いで、『天使のくれた時間』以上に、俺の感性に十二分に訴えかけてきた。彼に拍手を送りたい。作品のディテールだけを期待し、気まぐれに、今回劇場まで足を運んだといっても、過言ではないが、ありふれた日常生活のなかにも、俺は、色んな“刺激”を求めているのかもしれない。


そのディテールに触れる前に、本作で、私的に気になった人物を、2人だけ挙げてみたい。


まずは、『天使のくれた時間』で、ニコラス・ケイジの恋人役(女房役)を演じた、生粋のニューヨーカー<ティア・レオーニ>だ。彼女の出演作で忘れもしないのが、1995年のマイケル・ベイ監督作『バッドボーイズ』だろうか。当時28歳だった彼女は無敵に素敵だったが、現在45歳の彼女に特別目立った変化は見られないが、本作では声が変わったような気がする、ひどい声だ(笑)。彼女は、ニューヨーク的なクールな印象が強いアメリカン・ウーマンであり、昔と変わらず美人だ、凛としている。


もうひとりは、先日改めて鑑賞したオスカー作品『クラッシュ』に出演していた<マイケル・ペーニャ>。本作では、デタラメすぎる間抜けなエレベーター・ボーイ役を演じているが、『クラッシュ』で演じた役柄とはあまりに対照的で、このキャスティングは、誰の目にも興味深く映るはずだ。


前置きが随分と長くなってしまったが、本日のブログは「映画」そのものよりは、ペントハウスに飾られていた絵画、その「アート」な部分に注目したほうが楽しい。要するに、作品そのものより、ディテールを注視して観たほうが、面白いこともあるという典型だろうか、観客を選ばないコメディ作品に仕上がっている。特別感はない。


映画前半部分はスローな展開で、退屈そうに映るかもしれないが、ニューヨーク出身のエディ・マーフィーがようやくスクリーン上に登場すると同時に、雰囲気が一瞬で変えられ、自然と笑いを誘ってくれるのだから、彼は不思議な魅力を持ちあわせた俳優なのだと思う。彼独特のマシンガントークは、今もなお健在だ。
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また本作では、エディ・マフィーティア・レオーニをはじめ、NY出身の俳優(ベン・スティラーマシュー・ブロデリックガボレイ・シディベアラン・アルダ)ばかりがキャスティングされ、見えない部分にもニューヨーク的要素が凝縮され、とってもニューヨークなのだ。


劇中で、私的に足りないと感じた部分は、ニューヨーク的要素がストレートに伝わる建造物がほとんど映し出されていなかった点だろうか。セントラルパークと、アッパーウエストサイドのコロンバスサークル周辺の映像ばかりが目につき、自由の女神やウォール街、アッパー・イーストサイドなども取り入れるなどの“遊び”心が欲しかったね。


また、ベン・スティラーが、サンフランシスコ発祥の下着メーカー、ヴィクトリアズ・シークレットの下着を盗むシーンでは、ニューヨーク発のブランドもたくさんあるだろうに、とふと思った。
In The Groove
ところで、Production Notesには、富の象徴として、「フェラーリ250GTルッソ」が取り上げられているが、本作の脚本を担当したジェフ・ナサンソンの聞いた話では、「ロンドンに住むある紳士は、自分の高級アパートの中に車を入れてる」と。富裕層のこだわりもここまで来ると、愉快の絶頂で、興味深く思えてくるから、不思議で、夢のような世界なのだろう。


また、時代とともに進化するラグジュアリー。本作を製作するにあたり、プロットの根幹にかかわるラグジュアリー・カーはどれにするか、議論を交わしたとあるが、それは嘘だろう。なぜなら、『天使のくれた時間』で、ウォール街の成功者、ジャック・キャンベルを演じたニコラス・ケイジが運転していたのは、フェラーリだったのだ。再びのデジャ・ヴだ。


絵画に目を向けてみると、それだけでお腹いっぱいになるはずだ。贅沢な建築とアートの競演は、ハリウッド映画のお家芸なのだから。本作で、乱立されたアート作品の数々は、ブレット・イーストン・エリス著『アメリカン・サイコ』のなかで、氾濫する言葉のようでもあり、無意味だ。無意味というより、やり過ぎといった印象か。芸術が映し出すものとは?



ピカソ
バスキア
アンディ・ウォーホル
リキテンスタイン
フランチェスコ・クレメンテ
ジャコメッティ
エド・ルシェ
フランシス・ベーコン
サイ・トゥオンブリー


本作のプロダクション・デザインで、今年64歳となるクリスティ・ズィーは、『天使のくれた時間』でもデザインを担当していた。そんな彼女が、ペントハウスの持ち主を象徴するように、マルチ・メディアのアートでアクセントをつけながら、古い歴史の歴史的なスタイルをモダンに作り直したいわゆる“モダン・クラシック”なデザインで、室内が統一されている。彼女のセンスは、とても興味深い。カニエ・ウェストにも教えてあげたいくらいに(笑)。


最近のお金持ちは、“ウォール・パワー”を持とうとしてる気がするの。まるで高級車を見せびらかすように、壁にアートを飾って、これ見よがしに “俺は金持ちなんだし、頭もいいんだ。これは意識的にやってるんだからな” みたいにね。
―クリスティ・ズィー



最後に、世界は、超大国アメリカを中心に動いているようにも思えてくるが、今年のアメリカ大統領選候補のひとりで、富裕層であるロムニー氏の味方についたのが、他でもないニューヨークの大富豪ドナルド・トランプその人だ。非常に興味深い大統領選の様相を呈し、アメリカ国民でなくとも、見逃せない戦いになるだろう。
In The Groove
今回、劇中に用意された音楽は魅力に欠けていた一方、FBI捜査官を演じたティア・レオーニをスクリーン上で目にした瞬間、彼女が出演した『バッドボーイズ』のテーマ曲である、ダイアナ・キングの“Shy Guy”が不思議と頭をよぎったのは俺だけだろうか。なぜか、1995年の記憶がスローモーションのように、鮮やかに蘇ってきたのだ。当時、頭の中をループするキャッチーなメロディに、新しいヴァイブレーションが突然目覚めたように、「レゲエ・ミュージック」は昔よく聞いた音楽だ。


I don't want no fly guy
I just want a shy guy

Oh lord have mercy mercy mercy
Di man dem in a di party party party
Di ole a dem look sexy sexy sexy
Watch dem just a
Follow me follow me follow me

In The Groove
The city never sleeps better slip you a Ambien.

眠らない街、ニューヨークでは睡眠薬は必要なのだろうか。情報として知り得るニューヨークは素っ気ないかもしれないが、

君は、本当のニューヨークを知っているか?


時計の針は、2月4日(土)の25時00分を回った。
自宅リビングで流れているBGMは、“Empire State of Mind”だ。


Good nite!
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Another world will surround me
Another heart will forgive

今回、ブログのテーマを、「音楽」にすべきなのか、それとも「映画」にすべきなのか、少しばかり迷った。そういうときは、「番外編」を選択するのが無難だろう。

2012年1月最期となった金曜の夜、帰宅後、A.マルゲーヌシャンパン片手に、珍しくも「ソニー」と「アップル」について、日本経済の行く末にも触れながら、ツイッター上で、ある意味真面目な考えを連投した。日本には「迷宮」という名の愛読書は、もはや必要ないのだ、破り捨てたほうがいい。


来週発売(2月4日号)となる週刊ダイヤモンドの表紙には「さよなら!伝説のソニー なぜアップルになれなかったのか」といったクソみたいな活字が躍る。


金曜日の真夜中、TOKYO都心の夜景を眺めていると、昼間の喧騒が嘘のように静まり返っていたが、自宅BGMとして選択したのは、2010年のブログでオススメ!した、英国のケミカル・ブラザーズの7thアルバム“時空の彼方へ(原題:Further」)”だ。


日本経済が、“ジャパン・アズ・ナンバー1”と形容され、バブルに浮かれていた1989年、マンチェスター大学で中世史を専攻していた、エド・サイモンズトム・ローランズが出会う。その2人こそが、現在の英国を代表するダンスミュージック界の大御所「ケミカル・ブラザーズ」だ。


1990年頃の英国は、マッドチェスター・ムーヴメント最盛期で、2人はクラブに通い詰め、したたかに酔っ払い、ドラッグでぶっ飛んだりする、ある意味、英国的なハッピーな日々を満喫していたようだ。


彼らのアルバムは、音楽のジャンルこそ違えど、デヴィッド・ボウイの音楽のように、ストーリー性を感じさせる。また、最先端モードをリードする、ジョルジオ・アルマーニの世界戦略にも似た、ストーリー性が感じられ、何かしら普遍的なメッセージ、魅力を見い出すことができ、同じように語りかけてくるのだ。Swoony!


底に眠る感覚を掘り起こさせ、
幸福なる降伏を勧告し、
手を取り導き、
スイッチの起動を迫り、
我らこそが王者だと宣言する。


どれだけジャイアンな18年だと思わないでもないが、他社が介在する印象的なタイトルからも分かるように、不遜だ、乱暴だといいながらも、彼らの音楽は常にリスナーの手を取って、その感覚をこじ開けるベクトルへと向かっており、その意味において、極めて丁寧かつ誠実であったと言えるだろう。」


と、当時のアルバムのライナーノーツの書き出しは始まる。
In The Groove
どこかの国の政治家たちにも見習ってほしいくらいに、彼らの音楽は革新的で、希望に満ち溢れており、パーティピープルをはじめ、一般的なリスナーたちの気分をも高揚させてくれる。今の民主党政権はやがて終焉を迎えるだろうが、今の日本に必要なのは、過去最大規模のスーパーノヴァなのだ。


それが何なのか、すぐに答えを見つけることはできないかもしれない。若者の台頭が望めない今、戦後の日本を引っ張ってきた70代以上の方々の経験やアイデアが、改めて必要なときなのかもしれない。年寄りだから、といったマスコミの乱暴な言い回しは野暮ったくて、冷めた食事のように意味をなさないのだ。


先日、石原東京都知事が、「自分の人生を反映したようなリアリティーがないね。」と、引き籠りの30代の田舎育ちの作者の著書を批評した。また、彼に対して、「いいじゃない、皮肉っぽくて」と大人の余裕ある対応も見せた。


ワインを2杯飲んで、シャーリー・マクレーンの言葉を引用し、記者会見するような地方在住のシャイガイは、どこか野田総理にも似ていて、滑稽に映る。野田総理が昨年引用したのは、英国のチャーチル元首相の言葉「ネヴァー、ネヴァー、ネヴァー」だった。
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嘘ばかりで、誠実さの欠片もない民主党は、日本の悲劇だ、即去るべきだろう。空っぽの、スタイルのないスタイルを維持し続けることは、ホント馬鹿げていて、悪趣味だ。


俺は、新党立ち上げの決意表明をした
石原東京都知事を支持する。


Shintaro Ishihara begins.


彼の持つ熱量と、他の政党との摩擦が、今の日本を変えてくれそうな気がする。必要なのは、批判ではなく、スピード、そして行動力なのだから。この停滞したムードからの脱出速度(Escape Velocity)は速ければ速いほど良いわけで、近い将来、生まれ変わった別世界(Another World)へと導いてくれることに、希望を見い出したい。


バブル・アゲイン”は決して悪いことではないし、恍惚(Swoon)とした日本、ジャイアンな日本を見てみたいのは、俺だけではないはずだ。見事に復活した日本経済(ソニーも含め)を、世界は心待ちにしているのだから。それには、年齢ではない、経験や知識といった目に見えない馬力(Horse Power)が必要なのだ。


魂は年老いて生まれ、若返っていく。
それは人生の喜劇だ。
―オスカー・ワイルド


アルバムのライナーノーツは、次のように締めくくられている。


最果ての歓喜、狂気の消失点、恍惚から新たな風景を見い出すための決意表明。さあ、全身で感じよう。それこそがアルバム『時空の彼方へ』の醍醐味であり、私たちに出来ることは、その飛翔の行く先にある未だ見ぬユートピアに全てを委ねることだけである。



時空の彼方へ


1.Snow
2.Escape Velocity
3.Another World
4.Dissolve
5.Horse Power
6.Swoon
7.K+D+B
8.Wonder Of The Deep

9.Don't Think



ところで、俺が2011年を締めくくる大晦日に綴った、ブログタイトル“Don't Think”を憶えている、熱心な読者はどれくらいいるのだろうか。


去る26日(木)【ロンドン時間26日/日本時間は27日】、ロンドンでは、ケミカル・ブラザーズのライヴ映像作品Don't Think』のプレミア試写会が行われた。試写会の詳細については、ロッキングオンのブログ「ロンドン通信 」で紹介されている。


日本国内においては、2月3日(金)に一部劇場において、一夜限り上映されることが決定しているが、座席数が少ないこともあり、チケットは即完売したようだ。東京に限っては、追加上映として、渋谷のTOHOシネマズでオールナイトにて上映される。まだ、席に余裕があるようなので、興味のある方は、どうぞ!



ところで、先日24日、オバマ米大統領が、一般教書演説の中で「米国の価値観を取り戻したい」と強調したが、日本も「日本の価値観」を大切にしたいのだ。「政治の年」と言われる2012年、日本の政治に期待したいのは、リアル・ワープ・ミュージックならぬ、飛翔する変化するリアル・ワープ・ポリティクスなのかもしれない。


シャンパンは勝利のときには飲む価値があり、
敗北のときには飲む必要がある。
―ウィンストン・チャーチル


昨今はみな、
ありとあらゆるモノの値段を知っていて、
物事の価値は何も知らない。
―オスカー・ワイルド
In The Groove
あの良き時代は、
どこに行ってしまったのか?





Have a nice weekend!


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2012年を迎えて、改めて読み返した小説は、ヒューバート・セルビィ著『ブルックリン最終出口』と、ブレット・イーストン・エリス著『アメリカン・サイコ』の2冊だ。昔、ある人には、アメリカ全体がシャングリラに思えたのかもしれないし、ある意味では、未だに地上の楽園だと思っている人が少なからず存在するのかもしれない。多分、幻想だろう、ね(笑)。



アメリカ」ってすごい、そこはとても楽しい。ファストフードをはじめ、もちろん嫌いな面もあるが、俺にとって「アメリカ」は、好きな国のひとつに変わりないのだ。ニューヨークは、とりわけお気に入りで、何度足を運んでも退屈することがない都市のひとつなのだ。



色々考えてみると、ハリウッド映画の息の長さにも驚いてしまう。



1962年公開の『007 ドクター・ノオ』、1977年公開の『スター・ウォーズ』、1979年公開の『エイリアン』、1984年公開の『ターミネーター』、1989年公開の『バットマン』、1996年公開の『ミッション・インポッシブル』、1999年公開の『マトリックス』などなど、ビッグバジェットムーヴィーのテーマは“スパイ映画”や“スーパーヒーロー”に限定せずとも、さまざまだ。



英国人作家、イアン・フレミング(1908年生/1964年没)のスパイ小説『ジェームズ・ボンド』シリーズに関しては、彼の死後、1962年に第1作目が公開されてからというもの、50年以上もシリーズが続いているのは、何かしら普遍的な魅力があるからだろう。もちろん、007シリーズのDVDは、全て買い揃えている。



現在、日本でも大ヒットしている映画『ミッション・インポッシブル』シリーズは、第1作目が公開されてから、今年で16年目を迎えた。



こういったビッグバジェットムーヴィーは、あらゆる層を魅了しなければ、巨額の製作費を補えないはずだ。ハリウッド映画は、アメリカの巨大ビジネス産業のひとつだが、彼らは、人類が今まで見たことがないような、新しい世界に誘(いざな)ってくれる不思議な魅力を秘めているのは事実だろう。ポップコーン映画もたまには悪くない。



ところで、俺自身のライフスタイルの中で、“映画”鑑賞はひとつの趣味となって久しいが、今まで観た映画は5000本程を数えるだろうか。大学時代に、多い月で1か月に90本くらいレンタルした記憶が残っている。メジャーな作品に限らずとも、イタリア映画やフランス映画もたくさん鑑賞した、本当に狂ったようにレンタルしていた(笑)。当時のソフトがDVDではなく、VHSだったことも、今振り返ってみると、時代の流れを感じさせる。



社会人になって以降、セルDVDを中心に、映画を観る機会はとても少なくなった(正直、観たい作品があまり見つからない)とはいえ、週末を中心に、それでも年間で150本ほどは観ている計算だ。



大学時代の忘れもしない出来事が、1992年に文京区関口に『フォーシーズンズホテル椿山荘東京』が開業したことだ。その2年後となる1994年、西新宿に『パークハイアット東京』が、恵比寿ガーデンプレイスに『ウェスティンホテル東京』がそれぞれ開業した。いわゆる、元祖、外資系高級ホテルの御三家だ。



そんなフォーシーズンズホテル椿山荘東京の名前が、2013年に消えてしまうのは、私的には寂しい限りだ。



先述した外資系高級ホテルは90年代によく利用したが、“映画”といった意味合いで記憶に残っているホテルといえば、『パークハイアットホテル東京』だろうか。当時の客室に備え付けだったLD(レーザーディスク)で、映画を観ながら、ゆっくりと贅沢な時間を過ごしたのも美しい記憶だ。現在の客室は、LDではなくDVDに代わった。時代が変われば、電化製品も進化していくものだが、近未来の映画鑑賞はどう変化するのだろうか。



俺自身、そんな“映画”ばかり観ていた時代が懐かしく思えるようになってから久しいが、今年2012年は、ここ10数年の間で、劇場まで足を運んで観たい作品が、数多くある珍しい年になりそうだ。



前置きが長くなってしまったが・・・、

本日のブログは、2012年のオススメ!の映画を紹介したい。



そう、俺のお気に入りの映画雑誌『Cut』が、1990年に日本で創刊されてから、今年で早22年目を迎える。創刊15周年記念号となった2005年の『Cut』2月号の中で、「わたしたちが選ぶ、わが心の映画150本!!」が、ある意味、印象深かった。



例えば、シャーリーズ・セロンが、クエンティン・タランティーノが、ジョエル・シューマッカーが、ティム・バートンが、フランツ・フェルディナントが、べックが、ポール・W・S・アンダーソンが、わが心の映画を紹介しているのだ。



シャーリーズ・セロンのわが心の映画は、わずか1本だけで拍子抜けしたものだが、彼女が選んだのは、スティーヴン・スピルバーグ監督の1975年作『ジョーズ』だった。



一番インパクトがあったという意味では、これね。

映画であればあれほど衝撃を受けたことはなかったわ。

―シャーリーズ・セロン



『Cut』15周年号の中で、俺の感性と重なった作品を強いて挙げるとするならば、



■ジョエル・シューマッカーが選んだ『ブレードランナー』(1982年作)

■浅野忠信が選んだ『アウトサイダー』(1983年作)

■玉木宏が選んだ『トゥルーロマンス』(1993年作)

■栗山千明が選んだ『パルプ・フィクション』(1994年作)

■佐藤隆太が選んだ『トレインスポッティング』(1996年作)



の5本くらいか。



他には、コメントを読んでいて、「なるほど」と思えたのが、哀川翔が選んだ『アモーレス・ぺロス』(1999年作)の中で書かれたコメントだ。



あの手法が、物事ってまさにこうやって進行してるんだと、自分の思考にハマった作品、似た手法で『パルプ・フィクション』『ラン・ローラ・ラン』など、脳ミソを運動させてくれる作品が好きだ。



俺のブログ左側のスペースでも紹介しているように、『パルプ・フィクション』と『ラン・ローラ・ラン』は、俺のお気に入り映画のひとつなのだ。



ようやく本題に入るが、2012年に私的に観たい作品を7本だけ紹介したい。



レオナルド・ディカプリオ主演『J・エドガー 』(1月28日公開)、ジュード・ロウ主演『シャーロック・ホームズ/シャドウ・ゲーム 』(3月10日公開)など大作も気になるところだが、新たに3D化されたディカプリオの『タイタニック』(4月公開予定)や『スター・ウォーズエピソード1/ファントム・メナス3D』など、大衆受けしそうな作品も目白押しだ。



アルマーニの広告にも起用されたリアーナが出演するSF超大作『バトルシップ 』(4月13日公開)も気になるところだろう。作品名を挙げていくとキリがないので、ここらへんでやめておこう。



とはいえ、今年は間違いなく、

シャーリーズ・セロン”という美しい女優を

いつになく堪能できる2012年となるはずだ。


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ヤング≒アダルト (2月25日公開)

期待度★★★★

前回のブログで取り上げたゴールデン・グローブ賞。惜しくも、シャーリーズ・セロンは本作『ヤング≒アダルト』で主演女優賞を逃したのだが、30代後半で、こんなにも美しい独身女性は世の中には存在しないだろう。主人公女性の幸せのハードルが高いにしろ、こんな冴えないセロンも観てみたい!?

ところで、予告編で、デヴィッド・ボウイの音楽が流れているのは、なぜ?


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スノー・ホワイト (6月15日公開)

期待度★★★★

昨日のツイッター上でつぶやいたのだが、土曜日の昼下がりに観たDVDは、シガニー・ウィーバー主演の1997年作品『スノーホワイト』。俺の趣味ではないにしろ、グリム童話の「白雪姫」を題材とした映画だ。同タイトルで、今年6月に日本公開される『スノーホワイト』の中で、邪悪な女王を演じているのがシャーリーズ・セロンだ。予告編の「鏡よ、鏡よ、この世で一番美しいのは誰?」という台詞が印象深い。本作で、セロンが悪女を演じており、説得力のある、邪悪な女王は果たして、彼女のハマり役となっているのだろうか。



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プロメテウス (8月公開予定)

期待度★★★★★

1979年のリドリー・スコット監督作『エイリアン』が公開されてから、早いもので32年が経過した。シガニー・ウィーバーの印象が色濃く残るシリーズものだが、32年もの時を超え、再びリドリー・スコットが『エイリアン』の前日談を描く。主演は、『ミレニアム』シリーズでブレイクしたノオミ・ラパス。監督がリドリー・スコット、キャスト陣は、前回のブログでも取り上げた今が旬のマイケル・ファスベンダー、そしてシャーリーズ・セロン。見逃す手はないだろう。Can't wait!



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ペントハウス (2月3日公開)

期待度★★★

ブレッド・ラトナー監督作。ニューヨーク・マンハッタンの超高級マンションを舞台に、そこに住む大富豪と使用人が繰り広げる大金強奪を描いた作品だ。現代版『オーシャンズ11』だと言えないこともないが、使用人を演じるのがエディ・マーフィーとベン・スティラーなどなど(笑)。B級なイメージの作品だとはいえ、俺も以前宿泊したことがある「トランプ・インターナショナル・ホテル&タワーズ」をモデルに作られた超高級タワーマンションをはじめ、現代の格差社会を彷彿させる設定など、私的に興味深い箇所が随所に散りばめられ、楽しみだ。


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タイム (2月17日公開)

期待度★★★

昨年のブログで取り上げた映画『クロエ』に出演していたアマンダ・セイフライド。本作で、大富豪の娘を演じるアマンダが、すべての人間の成長が25歳でストップする近未来を舞台に、世界を支配している“時間”に挑戦していく物語だ。共演相手には、貧しい青年役にジャスティン・ティンバーレイクがキャスティングされている。対照的な「富裕層」と「貧困層」の未来を描いた本作は、近年、格差問題を発端とし、ウォール街から世界的に拡大していったデモを彷彿させる、ハリウッド的なアイロニーだろうか。


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シェイム (3月10日公開)

期待度★★★★★

昨日のツイッター上では、ローラン・ムレのドレスを身に纏ったキャリー・マリガンに触れてみたが、彼女の出演作に関しては、過去のブログの中で『17歳の肖像』と『ウォール・ストリート』を取り上げた。本作は、マイケル・ファスベンダーが、ニューヨークを舞台にセックス依存症の男を演じている。その妹役にキャリー・マリガン。

私的には、今年1番観てみたい作品だ。

Can't wait!


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ダークナイト・ライジング (7月28日公開)

期待度★★★★★

英国人クリストファー・ノ―ラン監督による『バットマン』シリーズの完結編。前作で、ジョルジオ・アルマーニのハンドメイド・トゥ・メジャーのスーツを身に纏ったブルース・ウェインを演じたクリスチャン・ベール。彼をスクリーン上で観れるのが、今からとても楽しみだ。伝説は終わるの、か。 Can't wait!




Have a nice weekend!

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昨年
のブリリアントな輝きを放ったクリスマス大晦日が過ぎ去ったかと思えば、2012年も、正月マイ・バースデイ(補足すれば、デヴィッド・ボウイ、ケイト・ミドルトンの誕生日が続く)、新年会、とシャンパンの宴が続いた。

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先週末からは、イタリアのミラノにおいて、2012-2013年秋冬コレクションが開催されている。俺の眼には、エンポリオ・アルマーニのダーク系カラーで統一された今回のコレクション は、エッジィで、洗練の極みに映った。写真は、ジョルジオ・アルマーニの2012年春夏キャンペーンの広告。
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本日は、アルマーニ銀座タワー11Fに、新たに「ワインラウンジ」(以前は、会員制バー「アルマーニ・プリヴェ」だった)がオープンした。イタリアの泡「フランチャコルタ」は、素敵な東京の夜を演出してくれるはずだ。



来週、1月25日(水)からは、伊勢丹新宿本店において、恒例のショコラの楽園『サロン・デュ・ショコラ 』(~30日)が開催される。そう、バレンタインデーだ。12月から続く、色んな終わりなきイヴェントは、日本国内の恋人がいない20代、30代の男女間で、果たしてプラスに作用してくれるのだろうか。そう、ボルドーワインの中で、最も熟成期間が長い『カロン・セギュール』(ハートのラベルで有名)と、ショコラを手渡してみたら、2人の関係は進展し、長期熟成するかも、ね。



今年、TOKYOで注目度が高いのは、東京スカイツリー 5月22日開業)を筆頭に、渋谷ヒカリエ 4月26日開業)、東京マラソン 2月26日開催)、パレスホテル東京5月17日開業)だろうか。


世界的な注目度でいえば、祭典の音楽をアンダーワールドがディレクションする、ロンドンオリンピック7月27日~8月12日)だろう。色褪せていた最先端の街ロンドンが、1960年代のような最高に素敵で、愉快の絶頂を取り戻す絶好の機会と成り得るはずだ。ニューヨーク、東京と並ぶ世界屈指の大都市に期待したい。



ところで先日、ロサンゼルスのビヴァリーヒルトンホテルにて、第69回ゴールデン・グローブ賞授賞式が行われた。ハリウッドスターの中の独身貴族、ジョージ・クルーニーが、既婚の冴えない男を演じた映画『ファミリー・ツリー』で、主演男優賞を獲得した。そしてもう1人、スーパーモデルとばかり付き合うモデライザーこと独身のレオナルド・ディカプリオは、賞を逃したが、パーティ、パーティ、パーティの人生を変わらず謳歌しているようだ。
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一方、先述した2人とは対照的に、すっかりファミリーマンの一員と化してしまい、輝きを失ってしまったブラッド・ピットは、かつてのクレイジーで「お騒がせ女」の代名詞だったアンジェリーナ・ジョリーと結婚後、老けていくばかりだ。その代わりに、アンジーの言動は改善され、彼女が良識のあるフツウの人に戻った感は否めない。彼らのファンを除けば、ある意味で、2人は誰の眼にも退屈に映るだろう。




月並みな男と結婚することが、

女を一番老けさせる。

―オスカー・ワイルド



とはいえ、この2人を見ていると、変わった女と結婚することが、男を一番老けさせるように思えてきた(笑)。



■今回のブログでは、第69回ゴールデン・グローブ賞授賞式で、ハリウッドスターが身に纏った「ファッション」に注目してみたい。
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ジョージ・クルーニーレオナルド・ディカプリオは、

いつもと変わらず『ジョルジオ・アルマーニ』のタキシード。
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クライヴ・オーウェンも、『ジョルジオ・アルマーニ』のタキシード。
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そして、私的に注目していたのが、ドイツ人俳優のマイケル・ファスベンダーだ。彼が身に纏っていたのは、『エンポリオ・アルマーニ』のスーツ。ファーストラインのジョルジオではなく、よりモード寄りのエンポリオ・アルマーニを選択したというのは、彼らしい拘りなのか、それとも、ハリウッドの大物ばかりがジョルジオ・アルマーニを好んで選択するので、少しばかり遠慮したのだろうか。彼の最新作は、キャリー・マリガンとの共演を果たした『シェイム』・・・ニューヨーク成功者セックス中毒。私的に、待ち遠しい映画だ(笑)。
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アルマーニのオートクチュールライン『ジョルジオ・アルマーニ・プリヴェ』のドレスを身に纏っていたのが、知的なハリウッド女優「ジョディ・フォスター」(1991年作『羊たちの沈黙』のクラリス役は、誰もが記憶に残っているはず)だ。
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そして、「グレン・クローズ」(マイケル・ダグラスと共演した1987年作『危険な情事』は、当時衝撃だったはず)も、『アルマーニ・プリヴェ』。この2人は、昔から変わらずアルマーニ・ウーマンとしても有名だ。付け加えると、グレン・クローズの親友、メリル・ストリープは、レッドカーペット上で有名なワースト・ドレッサーのひとりなのだが、今回の衣装も悪趣味の極みだった。
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北イタリアのプラスチック廃材を再利用したエコなアルマーニのドレスを身に纏ったのが、コリン・ファースの妻、リヴィア・ファースだ。
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アルマーニとエシカルファッションのコラボレーション。

ある意味、これが未来の最先端モードなのかもしれない。



■アルマーニ以外の衣装を身に纏ったハリウッドスターの中で、今回も人気があったのは、いつものようにイタリアのブランドばかりだった。特に、フェラガモグッチヴェルサーチプラダの衣装が目に留まった。



ブラッド・ピットジェラルド・バトラーが、『フェラガモ』のタキシード。


ジェシカ・アルバサルマ・ハエックが、『グッチ』のドレス。


二コール・キッドマンアンジェリーナ・ジョリーが、『アトリエ・ヴェルサーチ』のドレス。アンジーが手に持っていたのは、ルブタンのクラッチだ。


フリーダ・ピントーズーイー・デシャネルが『プラダ』。


アリエル・ウィンターが『ドルチェ&ガッバーナ』。



■イタリア以外のブランドでは―、
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オスカー女優で、ディオールのミューズであるシャーリーズ・セロンが、『ディオール・クチュール』のドレス(写真:上)に、ヴィンテージのカルティエのジュエリーを合わせ、シャイニーな輝きを放っていた。2012年は、間違いなく、彼女の年になるだろう。今年、日本で劇場公開される作品が3本も控えているのだ。Can't wait!



ジュリアン・ムーアが『シャネル』。

ナタリー・ポートマンエマ・ストーンが『ランヴァン』。

ティルダ・スウィントンが『ハイダー・アッカーマン』。
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以前のブログでも取り上げた、ニューヨークを舞台にした大人のエロス漂うスタイリッシュな映画『彼が二度愛したS』。S役で出演していたミシェル・ウィリアムズが今回選んだのが、『ジェイソン・ウー』のドレスだ。しかし、髪型が変わるだけで、彼女、随分とイメージが変わるものだね。彼女の最新作は、今回主演女優賞を獲得した『マリリン 7日間の恋』だ。


来月27日(アメリカ時間では26日)に開催される第84回アカデミー賞授賞式では、イタリアのブランド以外を身に纏ったハリウッドスターを、ぜひ期待してみたい。でも、フランスのブランド(英国や米国もか)って、ハリウッドスターの間では、不人気なのはなぜだろう? 時代に取り残された、過去の終わったモードだからか、それとも、フランスが嫌いだから・・・とても不思議だ。





もし、モナ・リザがハリウッド女優に生まれ変わったら、彼女はどのブランドのドレスを選ぶのだろうか?


Have a wonderful night!


【追記】

ジョルジオ・アルマーニ

2012-2013秋冬ミラノ・コレクション詳細(Vogue UK)

posted by tokyoplayer
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2012年は、どういう年になるのか。


世界的に見ても、今年は間違いなく「政治」の年だろう。台湾総統選(1月)、ロシア大統領選(3月)、フランス大統領選(5月)、インド大統領選(7月)、アメリカ大統領選(11月)など、日本との関係が深い国の未来が左右される選挙が続く。ユーロの憂鬱、そして中国バブルの行く末も気になるところか。


日本が再出発するために、またグローバル社会で生き抜くためには、「アメリカ以外の世界も家とし、世界に友を求めること」は自然な流れなのだろう。


日本経済のバブルが崩壊した1991年翌年からの20年後となる今年、失われた時代(20年)に生きてきた幼い子供達が「社会人」となり、当時20代だった若者達は日本社会の「牽引役」になっている。20年という年月は、長いようで、とても短いような気もするから、不思議だ。


元旦の「日経新聞」朝刊の社説には、次のように書かれていた。

だれでも自分の生きている時代は、歴史の変わり目で、転換期だと思うものらしい。それが事実かどうかは、あとでふり返ってみて、はじめてわかる。えてしてそうでないケースの方が多い。


しかし、2012年を迎えたこの時代は、まちがいなく転換期だと後世の史家も評するだろう。世界のいたるところで政治が、経済が、うまくまわらない。民主主義、資本主義の危機といわれるのが決してオーバーではないからだ。


そして、過去の「Esquire」日本版のなかで、私的に記憶に残っている言葉がある。

を生きろ」とたいていの人は言うけれど、瞬く間に過ぎ去る「」を生きるのは、割合難しいことで、人はどちらかというと「過去」に生きている。思い出にしがみつき、人間とは歴史の産物だ、なんて思って。同時に、人は知りもしない時間、つまりは「未来」にも必死でしがみつくものだ。

―プラープダー・ユン


アルマーニが来日を果たした2005年。六本木ヒルズ53Fに位置する森美術館では、アルマーニの大回顧展が開催された。

たとえ時代が変わっても、
衣装を纏えば、人はいつでもしばし、自らの殻を抜け出す悦びを味わえる。


過ぎ去った時代のディテールを、現代に蘇らせるファッションの一品を身に着けることには、ロマンもある。

ファッションの世界では、異なる時代への憧を形にしたドレスは、ふたつの時代を同時に表現しつつ、類似点と相違点、あるいはその間の緊張感そのものを浮き彫りにする。



アルマーニの服に見られる過去の歴史との関わりは、失われた世界(その優雅さは、現代から顧みれば不自由にも見えるだろう)と、今の時代(自由を拡大する代償に、不毛と直面する)の現実を結ぶ架け橋となる。見事な新世界への酷しい現実に打ち勝とうとして、アルマーニは過去から快活なディテールを拝借する。


現代人は過去に魅力を感じても、ときに好き嫌いの入り交じる気分が足枷になるとアルマーニは見抜いているようだ。

―キャロライン・レイルズ・ミルバンク


前置きが長くなってしまったが、1986年に世界的に大ヒットした映画『トップガン』に出演した、当時24歳だったトム・クルーズは、現在49歳だ。


当時、若者だった彼が、ハリウッド映画の現在(いま)を牽引している。


俺が彼の名前を知ることになったのは、10代の頃で、1983年の映画『アウトサイダー』が初めてだ。もうかれこれ、彼の映画を29年もの長い間、観続けることになろうとは、当時考えもしなかっただろう。ひとつだけ言える確かなことは、俺が思い浮かべるハリウッドスターとは、誰が何と言おうと「トム・クルーズ」その人なのだ。


そう、トム・クルーズ
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付け加えておくと、ジョン・トラヴォルタジョージ・クルーニーレオナルド・ディカプリオも好きな俳優だ。そして、英国であれば、ジュード・ロウクリスチャン・ベール。一方で、私的に興味のない俳優が、ブラッド・ピットジョニー・デップのふたりだ。彼らの出演作はほとんど観ていないが、それに特別な理由などない。

  
既婚者の「トム・クルーズ」と「ジョン・トラヴォルタ
独身者の「ジョージ・クルーニー」と「レオナルド・ディカプリオ」。


ライフスタイルにおいて、上記の洗練された4人と、俺の共通点をただひとつ発見した、ファッションだ。永年、「ジョルジオ・アルマーニ」の服を選択している。ディカプリオに関しては、トム・クルーズ以上に、アルマーニの服を愛しており、シグネチャーラインに限らず、セカンドラインのエンポリオ・アルマーニも身に纏っている。それゆえ、アルマーニを纏った彼を、海外サイトで何気に発見したりすると嬉しいものだ。ああ、あれはあのラインだな、と。

先述したようなハリウッドスターが、例えば、ドルチェ&ガッバーナ、ディール・オム、バーバリー・プローサム、トム・ブラウンなどなど、アルマーニ以外のモード系スーツを身に纏っている姿など、思い浮かばないはずだ。


そんなアルマーニマン<トム・クルーズ>の最新作『ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル』が、日本でも大ヒットしている。過去のブログで何度も取り上げたが、劇中に登場するドバイの超高層タワー「ブルジュ・ハリファ」内にオープンしたのが、他でもないジョルジオ・アルマーニの世界初となるホテル『アルマーニ・ホテル・ドバイ』であり、アルマーニのレジデンス(住居)なのだ。トム・クルーズによるドバイでの会見も、アルマーニホテルで行われたが、今振り返ると、遠い昔のようにも感じられる。
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今回、見方を変えれば、最新作『ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル』は、トム・クルーズによる『アルマーニ・ホテル』の世界的なプロモーションだ、と捉える感は否めないだろう。最新のBMWに乗り、アルマーニスーツを身に纏い、最新のアップル製品の数々を使いこなし、プラハ、ムンバイ、ロシア、ドバイ、ヴァンクーバーを颯爽と駆け巡る。

そう誰もが、アルマーニマン<トム・クルーズ>の無敵に素敵なハリウッドスマイルを目にするはずだ。


80年代当時、俺は遅かれ早かれ、未来の「映画」界と「ファッション」界を牽引するであろう、それぞれのスターを見つけていたのか。映画評に関しては、気が向けば、次回のブログで綴ってみたい。

ブログを綴っている今、時計の針は1月6日(金)の26時を指している。この静まり返った真冬の深夜に、デヴィッド・ボウイのアルバム“Reality”をBGMに、ブログを綴っている。これは、80年代には誰も想像が出来なかったであろう、進化したゼロ年代流の暇つぶしなのだろうか(笑)。

NO PLAN.
NO BACKUP.
NO CHOICE.

M:I-4 』は、トム・クルーズ演じるイーサン・ハントが、世界の未来を救う映画だ。
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変化って悪くないもんだよ。
それを楽しまないと、さ。
―トム・クルーズ



Have a nice weekend!

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