CONTAX/Carl Zeiss をNIKONで使う その9(第一章終了) | へいたんな道でうれしい(誰田無灯火)

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また見ることもない頂上が遠ざかる 漕いでも漕いでも青い山 ……

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シリーズ「CONTAX/Carl Zeiss をNIKONで使う」も「その9」。

番外編を入れると10回目になりますので、ここいらで中締め、第一章終了としましょう。

だってキリね~んだもん。


今回の箱根ショートトリップでは、2本のカール・ツァイスレンズを持って行きいました。

ここで、使い勝手もその実力も大体掴むことができました。

自分なりに納得したと言えるでしょう。


そもそもその納得って何を根拠にと疑問を思われる方が多いと思われますが、

今回のカメラボディはNIKON D300。

フォーカシングスクリーンをスプリット付きのものに交換しておきました。

これは、キヤノンのスプリットスクリーンをニコン用に削り出した変化球モノ。

インターネット通販の片隅に落ちていました。


最近のNIKONのレンズでは明るく、バッチリのスクリーンで狂いもなかったのですが、

このCONTAX/Carl Zeissは、そうは行きませんでした。

絞り込んでファインダーを覗くと周辺減光して暗くなり、しかもスプリットがケラレて上半分とか

下半分とかが真っ暗で全然ピントを合わせられない。


じゃあ、スクリーンの端でピント合わせをと思っても、ピントずれが分かりにくいスクリーンで、

要するにスプリットのズレでピントを合わせることに集中したスクリーンで、

光量によってはまったくピント合わせが出来ないという状況になりました。


開放ではどうにかなるのですが、苦労の連続でした。

その分、ピントのあわせ方のコツも見えてきて、そしてピントの狂いというか癖も

かなり掴むことができました。


いきなりですが、マクロ撮影です。

炎天下、直射日光の下です。


へいたんな道でうれしい(誰田無灯火)

D300 & C/Y CONTAX Vario-Sonnar T*28-70mm F3.5-4.5 MM

 

きれいにヤマユリが写っていますね。

充分すぎる画質に満足しています。

炎天下のもと、白い花びらが全然濁っていないのは感動モノ。


雲行きがあやしい時の遠景。

多少ノイジーですが、緑色をはじめとしたアースカラーの表現がハンパないですね。

小山の木々がモコモコと立体的に写っています。

(アメブロサイズにダウンすると画質が落ちるのでわかりにくいかもしれません)


へいたんな道でうれしい(誰田無灯火)

D300 & C/Y CONTAX Vario-Sonnar T*28-70mm F3.5-4.5 MM


黒いブロンズは、前にみなとみらいのH&Mのマネキンをシューティングしたときに

えらい目にあったのですが、今回は光量もあります。

反射を丁寧に拾った写真です。


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D300 & C/Y CONTAX Vario-Sonnar T*28-70mm F3.5-4.5 MM

白飛びに非常に強いと思いますし、微妙な凸凹の変化もしっかり描写されていて、

特にハイライトの白い反射がしっかり描写出来ているんです。

ブロンズ像も、ブロンズ像として写ります。

けっして「黒い人」にはならないんですね。


へいたんな道でうれしい(誰田無灯火)
NIKON D300 & C/Y CONTAX Carl Zeiss Planar 85mm/1.4 AEG+アダプター


例のC/Y CONTAX Carl Zeiss Planar 85mm/1.4 AEG+アダプター

でもしっかり描写されていて、分かりやすい表現ができます。

しかし、


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NIKON D300 & C/Y CONTAX Carl Zeiss Planar 85mm/1.4 AEG+アダプター

 

黒や白いハイライトが上手に記録できても、その背景が五月蝿いと…

C/Y CONTAX Carl Zeiss Planar 85mm/1.4 AEG+アダプターは、背景が流れます。


へいたんな道でうれしい(誰田無灯火)
NIKON D300 & C/Y CONTAX Carl Zeiss Planar 85mm/1.4 AEG+アダプター

ブワーッと溶けるような緑になるかと思ったのですが、

C/Y CONTAX Carl Zeiss Planar 85mm/1.4 AEG+アダプターでは、背景は五月蝿い結果に

なってしまいまいました。

C/Y CONTAX Vario-Sonnar T*28-70mm F3.5-4.5 MMならそうでもなかったのかな。

いずれにせよ、なんか変なんですよ。緑が微妙に暗いし…

C/Y CONTAX Vario-Sonnar T*28-70mm F3.5-4.5 MMは緑は明るいですね。

へいたんな道でうれしい(誰田無灯火)

D300 & C/Y CONTAX Vario-Sonnar T*28-70mm F3.5-4.5 MM

 

85mmのレンズは、距離によっては明るい描写でデテールもしっかり。


へいたんな道でうれしい(誰田無灯火)

NIKON D300 & C/Y CONTAX Carl Zeiss Planar 85mm/1.4 AEG+アダプター

 

C/Y CONTAX Carl Zeiss Planar 85mm/1.4 AEG+アダプターの場合、

2m以内なら相当いいキレを見せてくれるのですが、背景が距離や露出の数字によって

溶けるようなボケだったり、目が回りそうなクルクルボケだったり…安定しないんですよ。

ピントもf/2.0だと、カリカリだったりそうでもなかったり、


スプリットスクリーンで、ギンギンにピントを合わせたと思ったものも、

実際PCで見たら思い切ってピンぼけだったりします。露出もピントも安定しません。

C/Y CONTAX Carl Zeiss Planar 85mm/1.4 AEG+アダプターについては、

消極的にならざるを得ないと感じます。


かたや、やっぱりこのレンズはスゴイですね。


へいたんな道でうれしい(誰田無灯火)
D300 & C/Y CONTAX Vario-Sonnar T*28-70mm F3.5-4.5 MM


炎天下で白い被写体。

ほとんど白飛びせずに、濁りもせず白を再現してくれます。

(背景の建物のグレー感はJPEG変換で出現しました。実際にはクリアな白です。)

CaptureNX2で白飛びを見てみると、

へいたんな道でうれしい(誰田無灯火)

白: 赤チャンネル、緑チャンネルと青チャンネルの数値が255の領域です。
黄色: 赤チャンネルと緑チャンネルの数値が255の領域です。
マゼンタ: 赤チャンネルと青チャンネルの数値が255の領域です。
シアン: 緑チャンネルと青チャンネルの数値が255の領域です。
赤: 赤チャンネルの数値が255の領域です。
緑: 緑チャンネルの数値が255の領域です。
青: 青チャンネルの数値が255の領域です。


ほとんど白飛びしていないですね。スゴイです!

赤の線はオレンジ色のラインに沿って出ていますから、これはまったく白飛び系ではないと考えています。


85mmでラリック美術館のクラシックカーのカーマスコットを撮影。

ライティングもせずに(いや出来ない)撮った一枚。


へいたんな道でうれしい(誰田無灯火)
NIKON D300 & C/Y CONTAX Carl Zeiss Planar 85mm/1.4 AEG+アダプター

これの背景はキレイにぼけているんですね…不思議です。

(少々色味が濁っているのは、JPEG変換で濁ったものです。)


C/Y CONTAX Vario-Sonnar T*28-70mm F3.5-4.5 MMは、マウントを交換して、

ご贔屓レンズとして君臨していくことは見えてきました。素晴らしいレンズです。

しかし、C/Y CONTAX Carl Zeiss Planar 85mm/1.4 AEG+アダプターは…

開放の滲みボケの問題、ピントの問題、そして色味の問題。

やっぱり補正レンズ入りのアダプターのマイナスが大きいのかな。


CONTAX/Carl Zeiss をNIKONで使うなら、MMバージョンをマウントをニコンFマウントに交換して
使用するのなら、幸福になれる、いやそれ以上です。

しかし、補正レンズ付きマウントアダプターを使用するのなら、良い絵を出すことも有るのですが、

仕上がりの不安定さをしっかり認識の上使用せざるを得ないでしょう。




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