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太陽の子/灰谷健次郎

灰谷 健次郎
太陽の子

今日 灰谷健次郎さんが亡くなられました


大好きでした


小学生の頃
「太陽の子」が課題図書になり
扱っている内容が重くてとても読みきれず挫折しました


中学生の頃
「兎の目」を父の通勤本から拝借し
またもや読み切ることなく挫折しました


高校~大学の頃にどっぷりはまり大好きでした


子どもに対する視線が
とてもやわらかくそして時には厳しく
愛に溢れていました


確か 新潮社から出版をしていたのですが
いつだかの少年犯罪者の実名報道で出版社に猛抗議し
氏の出版物をすべて他社に移すことにされたほど


だけどその当時の私は
「加害者少年も保護されるべき存在」
と言った氏の発言を受け入れることが出来ませんでした


それからしばらく
氏の作品を読めなくなっていました
最近では「天の瞳」がドラマ化されたことが有名ですね


もう新しい作品を読めなくなると思うと
とてもかなしく寂しい気持ちでいっぱいです


心よりご冥福をお祈りいたします

たいようのはな。

太陽の花


♪Destiny -太陽の花- 島谷ひとみ
幾千の愛の言葉より
あなたがそこにいるだけでいい
誰も代わりは出来ないから
微笑みが明日へのヒカリになる
あの空の太陽のほうへ…


◇◇◇


やっぱりどうしても会いたいのはあなたです

雲ひとつない。

41  谷川俊太郎


 空の青さをみつめていると
 私に帰るところがあるような気がする
 だが空を通ってきた明るさは
 もはや空へは帰ってゆかない

 陽は絶えず豪華に捨てている
 夜になっても私達は拾うのに忙しい
 人はすべていやしい生れなので
 樹のように豊かに休むことがない

 窓があふれたものを切りとっている
 私は宇宙以外の部屋を欲しない
 そのため私は人と不和になる

 在ることは空間や時間を傷つけることだ
 そして痛みがむしろ私を責める
 私が去ると私の健康が戻ってくるだろう

        出典「六十二のソネット」谷川俊太郎 講談社

◇◇◇

出逢ったのは学生の頃

最初の4行がとても印象的で
いまでもきれいな青空を見ると思い出す
今日の空はまさにこんな感じ

深呼吸