私の新居に対する考え方! 2 | 播磨の甲斐遊記

播磨の甲斐遊記

 播磨の山間部で甲斐犬とともに自然を満喫しています。家族と楽しく梨栽培など色々なことを無理なく負担なく行っています。こんな環境に感謝しつつ、これからの歩みを遊記として綴っていきたいと思います。

続・・・

 

冬の寒い時期に山へ入って原木出し

短い期間の仕事 経験だったけれど

量より質 今の私にとって

伯父さんと過ごせた時間は尊いものであった

 

山での昼休み 母に持たせてもらった弁当を

頬張り食べていたら 頃合いを見て

絶妙のタイミングで声を掛けられた

 

弁当食べたんだったら

あのチェンソーの刃を研げ!

 

はっ?やったことないし・・・

と思ったけれど 間髪入れず

「今まで見とったじゃろ やってみぃ~」

 

見よう見まね 伯父さんのやり方を

脳裏に浮かべながらチェンソーを手にとった

まずは同じようにバーに記しのチョークを

付けようとしたらョークが無い

 

あたふたしていたら「チョーク無いんか」?

うん 上に置いてきた と答えたら

「チョークや墨は常に持っておけ」と叱られ

ピュンとチョーク一本投げられた

それをバーに付けて丸ヤスリを刃にあてがった

 

そして仕上がったチェンソーを

伯父さんが手に取り 原木にあてがった

一本切った所でエンジンを止め

「前より切れんようになっとる どう言うこっちゃ

 こんな事だったらしてもらわん方がマシ

 よう見とれ!」と伯父さん自ら

丸ヤスリをあてがった あれが後にも先にも

最後の実践指導の姿だった


それで切ってみたら あの大丸太

ケーキにナイフを刺すように入って入った

度肝を抜いた瞬間であった

 

今でもチェンソーの目立てをするが

伯父さんを超える目立ては無理

私の認める男の後ろ姿です

 

そして先日 階段板を製材した時

従兄弟の兄貴 伯父さんの息子が

チェンソーの目立てをした時 ボソッと言った


親父は目立てが上手かった

同じようにしよんやけれどあの様にはイカン

親父は凄かったな~

 

武者震いするような一言であった

やっぱり流石 兄貴

私の誇りある従兄弟の兄貴である

やっぱり似るんですねぇ~

  

で先日 

家を建てていると言う事を知った方が

ちょっとイヤミな感じでご自分の家について

話をして下さった

 

うちの家は宮大工に建ててもらった

平井さんの所の大工さんは何?普通の大工さん?


何なんだ?この方?大工より宮大工が上と

考えているなと瞬時に察した

アンタごときで普通があるの?馬鹿かと

腹の中で思っていた・・・

 

「私の所は田舎の大工さんですよ」

と年長者でもあり 顔を立てて謙遜して答えたら

誇ったような顔で「そうなんや~」としみじみ


ハッキリ申しまして

家 大工さんで上下を決める姿

私からしたら宮大工がその程度の家を建てたのかい?

と言うレベル

お前の見る目 考え方は間違っている


私は大いに気に入らない

勝ち負けを言うのであれば少なくとも

宮大工が建てたと言う貴殿の家より

我が家を建ててくれている

田舎の大工 棟梁が数段勝っている

 

そもそも宮大工とは我々の住めるような建物を

建てられる方に無い 神様に近しい人と学んできた

そこいらが全く分かっちゃいない

単なる肩書き イメージだけの浅はかな考え

としか言いようがない


本来ならば宮大工 「腕が穢れる」で

庶民の家は建てないハズなんです

散々 教わり叩きこまれてきた話し

現に近しい 私の知り合いの宮大工さんも

そうした考えで一貫しています

 

喰うためには仕方が無い!

そんな事もしません

嫁さんにも働いてもらっての生業

こんな伝統 職人としての気質が全く分かっていない

本当の宮大工なら町屋は建てないんです

 

私からすれば何の自慢にもならない

そんな宮大工でもない 大工でもない

半端大工 あてがい大工と酷評します

今度 私の前で言ってみろ

徹底的に言ってやるんだ!

人を馬鹿にする 見下げるのもいい加減にしろ

そんなデリカシーの無さで人が去っているんだと

 

昨日も書き記した耐震構造 建築法

そりぁ大切かも知れないけれど

コンクリを打って建てても叶わない時もある

しかし何も無い時代に建てられた

造られた物は現代に数多く残っている


明治か大正か?西洋から入ってきたような事を

文化をいくら取り入れ改良しようとも 

この伝統ある日本には無理がある

 

検査さえ通れば良い!

そんな目先の事だけを考えての言い分が

縦横無尽に通るようではならない

そんな職人は要らないんです

職人が10年100年1000年先の事を考えて

技をかけてくれる それを大切にしたいんです

持ちつ持たれつお互い様 理解しあえる間柄

これって大切だと思います

 

ややこしい 駄目な事はすぐ切り捨てる

営利追求 合理化 所謂 資本主義と言うのか?

こんなのが一番 邪魔で駄目なんです


上手く書けませんが読者の皆様

分かって頂けますか?私の必至の思いです

 

時折 許可を得て触らせて頂く

棟梁らの大工道具 ノミにカンナ 金槌等々

金槌の柄は 握る指の型が付いている

惚れ惚れし見入ってしまう

正しく道具と言えど棟梁らの身体の一部です

この新居計画 びた一文 値切る訳にはイカン


私も大工道具は大好きで買える範囲で求める

しかし さも優秀な様に紹介される

外国産の大工道具は絶対に買わない


何でも切れるとか言うノコギリ

見れば押して切る 違うんだ!

日本の鋸は引いて切るもんだ

そんな所にも日本人の精神があると思う

だから私は使う気にはならない


最後に本日二階の各部屋の松虹梁 

束に塗られた自然塗料

荒く削ってもらった部分が明白になった

このガタガタ感が良いんです

光の加減で影が変わり様々な顔を

見せてくれるんです

私が徹底的に拘ったんです


100年 200年 300年・・・1000年

大地に根を生やし天に向かって育った木

言うならばその年月を勝ち抜いてきたんです

その事実だけを考えても少なくとも

子に孫 また子に孫と残って当たり前


四季を知らない外材 造られた構造材

その良さもあるのは充分分かりますが

私にはそんな木を使う度胸もないし器量も無い

やっぱり私の気質に合わないし

納得がいかないんです・・・・


続く

  

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