『他に対して恥じることよりも 自らを恥じる心が大切である』〜罪を憎んで人を憎まず | 『自炊力は人間力』おだしプロジェクト土岐山協子の〜「自炊はじめよう」ブログ

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おだしプロジェクト代表の土岐山協子と申します。
日々の徒然を書いております。『ゼロからはじめる自炊塾』という、大学生以下無料の料理教室をやっております。料理をする人が少しでも増えたら嬉しいなあ、と思っています。

皆様こんばんは
土岐山です

土岐山、昨日の夜から今朝にかけて実家にいたのですが

実家に張ってありましたカレンダーの格言に
ハッと致しました

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昔からよく目にするこのシリーズのカレンダーの格言
居酒屋のトイレとか、知り合いの事務所とかにかけてあるこれ
侮れない( ̄▽ ̄)

結構、今の自分の状態を映し出す鏡のようなものだったりして( ´ ▽ ` )ノ

『他に対して恥じることよりも  
自らを恥じる心が大切である』

実家にはテレビがあるので
朝ごはんを食べていると
悲しいニュースが流れてきました

二十歳の男性が、三歳の幼児を虐待して死に至らしめてしまったというニュース

皆様もご覧になったかと思います

まずは、あまりにも幼すぎるその命の灯が消えてしまいましたことに
ご冥福を心よりお祈り申し上げます

事件自体は確かに痛ましい

ですが、この世の中の誰が、その二十歳の男性を責める事ができますか

もし、その男性のしたことに対して
「信じられない行為だ」
「許せない行為だ」
などの批判をしたとしたなら

そんな人たちに、子どもを育てる親であって欲しくはない、と土岐山は思います

「罪を憎んで人を憎まず」
という格言もあります通り
その事件の行為自体を忌むことと
その男性の人格を否定することは
根本的に違います

なぜなら私達は、その男性の立場になる可能性が誰にでもあるからです

先日、『超福祉展』というイベントに行って参りました

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このスタイリッシュなデザインのもの達、何かわかりますか?


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そう、義手や義足、車椅子など
福祉用品なのです(^^)

ちなみにこちらの車椅子は

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ハイヒール用!(^^)

歩けないからって
お洒落を楽しまない理由はない

このかっこいい器具達からは
そんな力強いメッセージが聞こえてきます(^^)

そのかっこいい器具達をプロデュースしているのは、こちらのかっこいい男性達(^^)

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向かって右におられますのが、こちらのイベントを企画されました須藤代表

左の男性が、今回土岐山をこちらのイベントに誘って下さいました、デザイナーの坂巻義則さん

熱いお二人から、熱いお話を伺いました

「障害をもっていることが、可哀想だというイメージが、まだ世の中にはある。そのマイナスなイメージを払拭したい」

「障害をもっていることは、決して可哀想なことではない。足が無いだけ。手が無いだけ。脳に障害があるだけ。皆同じように生きている」

と、お二人はおっしゃいます

土岐山も同感です

「他者を、自分とは違うもの、と認識し、排除、または隔離しようとする心の動き」

が、近年の「いじめ」の構造を作り出していると、土岐山は思います

「足がないから」
「天然パーマだから」
「言葉がうまく話せないから」

そんなことがなんなのさ

なんだっつうのよ 

そんなことで自分と人を比べて、上下の位置関係を作る人間は
想像力のない、すっとこどっこいのパーです

そういう輩は気づいていない
「明日は我が身」だということを

今の自分の状態が、ずーっと続くと思っている人は
相当にお気楽なバカです

生きていたら、色々な事がある
土岐山だって、明日、手足が無くなるかも知れない
いつか人を殺してしまうかも知れない 

「私は永遠に五体満足だわ」
「私は絶対に人殺しなんてしないわ」

と、夢見ていいのは少女時代までです

ニュースから流れくる現実を見て
私もいつかそうなるかもしれない、それをこの事件は気づかせてくれたのだ
と思えるお母さんの子どもは
クラスに足がない子、家族に前科がある子でも
自分と同じように、対等に、あたたかに、そして不自由なところは進んで手伝う、優しい子どもに育つでしょう

超福祉展を見ても
二十歳の男性のニュースを見ても
思うことは

いつ、自分もそうなるかも知れない

ということです

人がしたことを批判したり、自分との違いを拒絶したり排除するのは簡単なことです
自分のしている事を全て棚にあげるだけの一番、自分を手っ取り早く慰められるお手軽お気軽な方法です

事件自体は痛ましい
重ねて言いますが、人生、何が起きるかわからない
その男性の人格までも貶めるような誹謗中傷をする人は

自分自身も人としてひどいことをしているという事に気づいて欲しい

この事件を受けてするべきことは
まずは女の子のご冥福をお祈りすること

もう虐待されるような子どもを出さないようにするためにはどうすればいいのか考えること

自分の育てている子どもが、人の痛みがわかる人間に育てるためにはどうすればよいか考えること

自分は人殺しなんてしないから関係ないわ、という、非道な感情を抱かないこと

だと思います

女性が冷たい心を持ったら
日本は終わりです

勝手なことを言うテレビのコメンテーターの発言に流されないでください

他人の事を貶めて、自分が個人を責める資格はあるか

政治や団体を批判するのとはわけが違う
個人のしたことに対して実名もあげず安全地帯から石を投げる行為は卑怯です

人を責める冷たい心よりも
自分を省みて人の罪もあたたかにつつんで許すことが出来る心をもってこそ日本女性であると土岐山は思います

その男性も罪はつぐなわなくてはならないでしょう
ですが、この世に生を受けた時から、人殺しをしようなんて思って生まれくる人間なんて一人もおりません

その男性が二十歳になるまで
心の奥底の部分に本当にあたたかいものを注いだ人はいたのか

表面では「愛している、あなたが大切」と言っていても
自分の目の前でタバコを吸われたら、子どもは自分が愛されているとは感じないでしょう
化学調味料が身体によくないと知っていながら何食わぬ顔で与えたなら
子どもは食べ物と一緒に、その作り手の冷たい心も受け取ります

表面だけ繕っても駄目なのです
子どもは見た目に騙される程の経験が無い分、心で全て感じるからです

その二十歳の男性も、子どもに対してとてもあなたが好きだという手紙を書いています
その手紙に書かれたことは全て
自分が心からそう思われたかったという
その男性の悲しいメッセージに思えてなりません

今朝、同じような境遇の教え子からメールが来ておりました

その子は初婚ですが、奥様には前の旦那様との子どもがおりました
家族三人で、仲良く暮らしております

自分も、恩師や仲間に出会っていなかったら、あの二十歳の男性と同じことをしていたかもしれない
いや、これからもわからない
だから常に自分を省みて生きていきます
と、書いてありました

その当時の生徒達には全員

夏目漱石の『こころ』を読ませました
毎日、一段落ずつを声に出して全員持ち回りで読んでいきました

自分自身の中にあるエゴや残虐性
誰もが持つものだからこそ、気をつけないといけないのだということを彼らは学んだ

その子はきっと優しい奥さんと一緒に
その子どもを優しい子に育てるであろうと思います

優しい気持ちのお父さん、お母さんの子どもは
優しい子どもにしかなりようがないからです

『他に対して恥じることよりも  
自らを恥じる心が大切である』

どうか、一緒に心ある毎日を
わたくしも肝に命じます

日本女性は
おだしのように
柔らかくあたたかく美しいのですから

土岐山拝