パパの不満

私たちは時々、
ワーニャの両親と一緒に旅行をします



初めて一緒に行ったのは
ドイツの南半分を車で回るロードトリップの旅でした

御伽噺に出てくるような小さな町を訪れたり
いろんな古城をまわったり、と
それはそれは楽しかったんやけど…



なにやらパパだけ浮かぬ顔

聞けば、スピード命な
ロシア人ドライバーにとって良い旅の基準は
ずばり、『1日の総走行距離』

意味わからんでしょ？
私やってわかりません

とにかくとにかくロシア人は
スピードをあげて走るのが好き
車での旅といえば、後で友人に
「１日でこんだけ走った」と自慢できるような
（それって自慢なのか？）
ものが理想なんだそうです

その基準から考えると
やれ城だ、それ町だと
ちんたら寄り道ばかりのこの旅は
どうもイマイチ
 
「せっかくの家族旅行なのに
　こんな（走行距離の短い）旅でいいのか！？」

という思いがパパを悩ましております

しかしそんな イマイチ同意できないパパの悩みも
車がアウトバーン（ドイツの高速道路）に入れば
すぐに解消されました




時速、250キロ 
で走る旅　どひーっ　外の景色、全然見えへんし




それまで後部座席で和んでいた
のんきな長男夫婦（って私たちのことやけど）も



思わずシートベルト締めました

 凍るワーニャ、祈る私

おそろしいです
全員の目がスピードメーターに釘付けです
 
ちょっとでもパパに話しかけようもんなら
「気が散る」といって怒られます
当然ながら車の中は緊張の糸はりまくリング



ちなみにこの日の総走行距離は800km
パパ、やっと大満足でした




「目標は　1日1000キロ進む旅」
詠み人:ワーニャパパ




　　 　　　　28位になってるよー！アリガトー
　　　　
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