山本兼一『命もいらず名もいらず 上 幕末篇』(集英社文庫) | 落語探偵事務所

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山本兼一『命もいらず名もいらず 上 幕末篇』集英社文庫、2013年、初出2010年。

友人から「鉄舟モノの評伝だと大森曹玄『山岡鉄舟』がいいけど、鉄舟の伝記小説でもかなり面白いのがあるよ」と薦められて読みました。

両方読んでいない…というか、鉄舟って何も知らないに等しいです…。
いや、何も知らない訳ではなく、浪曲の「清水次郎長」モノの中の「石の森松」モノで出てきていたのを聴いたことはあります(それだけでした…)。

山本兼一……直木賞作家の方ですが、私は全く知らなず、その作品を読むのは今回が初めてでした。
ちょうど2年前の2月に50代後半で亡くなったそうです。

上巻は1日で読了。
面白いです。
何というか「強靱な狂人」というか、私心を持たない偏屈者というか…。
絶対に落語に出てこない人です。

幕末、将軍の警護で浪人数百人を浪士組としてまとめて京都へ向かう最中、後の新撰組局長・芹沢鴨を抑えつけるやりとりが興味深かったです。

その他あるのですが、下巻を読み終えてからブログに上げます。