たまには仕事絡みのことを書こうと思う。
自分は今の会社に新卒で入社して8年目で、去年から約40名のビジネスユニットを担当している。
メンバーには新卒から50代まで、営業からデザイナー・プランナーまでが在籍している。
これまで自分は営業畑で突っ走ってきのだけれど、社内では結構厳しい(恐い?)人って感じで
思われていると思う。実際、結構な勢いで叱るし、容赦なくレビューでもゼロからやり直しさせる。
自分の一つの強みはコミットメントの高さだと思っているが、反面、マネジメントという側面から
見ると、なんとか自分の要求するクオリティに「引き上げよう」として、それぞれの個性や自主性を
殺してしまっているのではないか、と思う部分があった。
幸い、自分の直属の課長たちは自分よりもフレンドリーにメンバーと接していたので、まぁそれで
バランス取れていればいいかな、と思っていたのだけど、自分自身の仕事の仕方、マネジャー
としての在り方を少し考え直した方がいいんじゃないかと思って、少し今までと違う試みをしてみた。
内容は特段変わったことではないのだけど、全メンバーとの評価面談において、アチーブメントや
貢献、成長などプラス面のみに絞ってプレゼンテーションをさせるというもの。
これ、もちろんメンバーの為にやったのだが、自分の為でもあった。
これまで本人の成長の為と思って、ダメな所を指摘することが多かったのだけど、そういう気持ちを
ぐっと強制的に抑えて、お互いにひたすら良い部分に注目するという時間にした。
結果としては、大成功。
1つには、全体で見るとあまり目立たないメンバーの中にも、飛躍の兆しが見える部分に気付いたこと。
もう1つは、「自分の強みは何か?」と自問自答して絞り出す作業は、特に普段褒められる経験が少ない
人ほど貴重な時間になっていたように見えたこと。明らかに普段と顔つきが違うメンバーがいた。
そして、自分自身も「自分では気づいてないかもしれないけど、君ははここが強みだと思うから、
この部分では誰にも負けないくらいにしてほしい」といったポジティブフィードバックが自然と出来る
ようになっていたこと。
自分の役割は、全員を自分のコピーにすることではなく、それぞれの特徴・強みを見出して、
それに応じた役割を与えて、それぞれの強みを伸ばせばチーム全体の完成度が高まる、というように
設計することなんだと改めて思った。
今まで、頭では分かってはいても、実際のシーンではどうしても指摘が多くなっていたので、
お互いに強制的にポジティブトークのみでコミュニケーションできたのは大きかった。
いわゆる「ゆとり世代」と呼ばれる22~25歳くらいまでの層は、確かにその上の層の同年齢の時と
比較しても打たれ弱くて、マニュアル・安定志向が強く感じる。
比較的オフェンス型のうちの会社でもそうなのだから、全般的にはもっと顕著なのかもしれない。
今まではビシバシ鍛えて、色々失敗させて、ストレッチすることで成長できる、と確信していたけど、
今の若手世代は筋肉痛を感じる前に筋が切れてしまう印象がある。
ちょっとやり方を変えて、とことん強みを意識させて、その部分でまず成長してもらって、自信や
やる気をつけてから、他のエリアを底上げする、という感じがいいのかな。人にもよるけど。
北風と太陽と言ったら大げさかもしれないけど、恐怖政治よりもポジティブマネジメントの方が
健康的だよねって思う。出来ていない所を指摘するのはもともと得意(?)なので、抑えていても
ちょっと出てしまうから、ゆるゆるのマネジメントになることはまずないし、100%ポジティブで
行こうと思っているくらいが自分にはちょうどいいんだろうな。
MBAではもっと複雑で多様な人達とどうやってチームビルディングしていくかがテーマ。
日々いろんなジレンマと格闘して、リーダーとしての器を大きくしたいと思う今日この頃。