海外駐在ママ向け 子どもの英語力の育て方 | 船津徹の「世界標準の子育て」

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ハワイ・ロサンゼルス・上海で国際人育成を行う船津徹の「世界標準の子育て」ブログです!

お父さんの転勤でアメリカに3年間住むことになったある家族。
子どもは3歳と7歳です。

両親は海外駐在というまたとないチャンスを利用して子どもをバイリンガルに育てたいと思っています。でも全く英語を話せない子どもが3年間で満足な英語力を身につけることができるのか。

また、苦労して英語を身につけても、帰国後にどうやって維持できるのか。さらに、滞米中に日本語が遅れてしまうのではないか、両親は不安でいっぱいです。

乳幼児の英語力をどう育てるか?

海外で生活し始めた時、家族で最初に英語を身につけるのは年齢の小さい子どもです。

乳幼児期の子どもの英語力を育てるのは簡単です。現地のプリスクールに毎日通わせればよいのです。(完全英語環境)

英語環境にどっぷりと浸ることで、どの子もネイティブ発音の英会話力を1~2年で身につけることができます。英語習得の苦労が最も少ないのが幼い子どもなのです。

乳幼児期を海外で過ごした子どもは英語をいち早く身につける反面、日本へ帰ってから英語力を失うのもまた早いという特徴があります。

滞米中はネイティブと変わりない流暢な英語を話していたのに、帰国して日本の学校に通い始めた途端、英語を忘れてしまった!という話はよく聞きますね。

幼児期に身につけた「英会話力」というは実に頼りないもので、環境が英語を必要としなければすぐに消えてしまいます。

帰国後も英語力を保持させるには滞米中に「読む力」を育てることが必要です。

会話力に加えて読む力を習得することで言葉は一生失われない能力として定着します。

アメリカではキンダーガーテンから小学1年にかけて「フォニックス」という方法で英語の読み書きを習います。この時に「英語の読む力」がしっかりと定着するように家庭でもサポートすることが重要です。

まだキンダーに通えない年齢の子どもの場合、フォニックス指導ができる家庭教師や塾の助けを借りて英語の読む力を育ててあげましょう。

小学1年生レベルのリーディング力を身につけることができれば、帰国後は読書指導を通して英語力を維持・向上させていくことができます。

小学生の英語力を伸ばすには?

小学生がアメリカの学校に通う場合、深刻な問題が「学習英語力」つまり英語の読み書きの習得です。

現地の小学校では、入学したその日から英語の読み書きが要求されます。子どもが現地校に適応するには、早急に英語の読み書きの力を身につけさせること必要です。

アメリカの公立学校にはELL(英語学習者向け)のサポートがあります。でも学習英語力の発達を学校任せにしてはいけません。

学習英語力の習得には通常で5年~7年必要と言われています。

このプロセスをいかに短縮できるかが、子どもの学校適応を左右するのです。

学習英語力を習得期間を短縮させたければ、学校に加えて家庭でも英語のサポートを与えることが大切です。

特に現地校に通い始めて最初の半年間は「英語の読み書き」のサポートを集中的に行なってください。精神的ストレスが大きい当初6ヶ月間をうまく乗り越えることができれば、比較的スムーズに学校生活に馴染んでいくことができます。

「英語を読めても理解していなければ無意味なのでは?」と心配する両親がいます。学習言語力を身につける順序は、リーディング力の育成が先で理解(コンプリヘンション)は後です。

英語のリズム、アクセント、イントネーションが身につき、スラスラ英語の本が早いスピードで読めるようになれば、読書量に伴って理解力も高まっていきます。

バイリンガルというと「会話力」に目が向きがちですが、アメリカの学校に通う子どもに必要なのは「リーディング力=読む力」です。

強固なリーディング力を身につけることができれば、日本に帰国後も読書を通して子ども自身の力で英語力を向上させていくことができるのです。

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