気分を変えて | ナイモノネダリ

気分を変えて

6月25日、坂本太の通夜に行ってきた。
年を取ると5~6年なんてあっという間で、若い時の時間軸とは全然違うんだなとつくづく思う。
青春期というか、10代から20代にかけては付き合いの密度も時間も濃いというか、感受性が強いころにつるんでいた友人たちは時が経っても関係が変わることがない。
大人になるにつれ、それぞれの生き方から疎遠になったりするが、会えばその頃にすぐに戻れる。
太はそんな友人の一人だった。

駅から葬儀場に向かう。
頭の中をRCの『ヒッピーに捧ぐ』がリフレインする。
早めに葬儀場に着いてしまった。
喫煙所で煙草を吸いながら、太と出会った頃を思い出す。
同じく映画学校の同級で20代の半ばまで付き合った昔の彼女がやってくる。
当時、同棲をしていて、そこに太が遊びに来たこともあった。
彼女の顔を見て、久しぶりと声をかけた瞬間泣きそうになった。
通夜が始まる。
葬儀ビジネスが嫌いだ。仏式の葬儀は特に。
何の思い入れも感じられない生前の写真のスライドショーが流れる。
写真は提供したけど、こんな使い方かよと虚しく感じてしまう。
お経なんか聞いてもありがたくも何ともない。
大人だから、儀式には付き合うけど、故人を思う気持ちがそがれる。
業界の人間や昔の同級生たちに会う。
恭二と太の話をした。バカで純粋で偏屈で真面目だった太の話。
人に言えないような、どうしようもないエピソードも沢山ある。
しばらくして、拝顔ができるということで、太の顔を見た。
悪口の一つでもいってやろうかと思っていたけど、何も言えなくて、駄目だった。
涙が溢れる。こんな早く死ななくてもいいだろ。悔しくて泣けて仕方がなかった。
帰りに同級で呑みにいった。
次会う時は誰かの葬式の時だな。
いや、たまには同級で呑みたいな。
そういうの段取りするのは高原だろ。
しょうがない。やるよ。やるんだったら、太の命日かな。
その時はおまえも来いよ。じゃあ、またな、太。

2012年も半分終わり。
哀しい出来事が続き、どうも前向きになれなかったけど、生きてるからさ、次なんだよ、次。
当分ネガティブなことはブログに書きたくないぞ。
出会いがあれば別れもある。
出会った人とはできるだけ真摯に付き合っていこうと思う。
うまく付き合えない時もそりゃ当然あるけどさ。
プラスもマイナスあるげと、生きていればこそ。
何があっても笑いとばせるパワーを持っていたい。
生きてるだけで、めっけもん!
7月だ。大好きな夏が来る。
気分を変えて、2012年後半戦に突入だ!