[解散] Lostprophets - 00年代を代表するウェールズのラウドロックバンド | (旧)喜怒音楽 -きど"おと"らく-

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2020年に引っ越しをしました。引っ越し先は最新記事からどうぞ。


今年から始めた企画の内

シーンから消えてしまったバンドに焦点をあてた記事

先月のFACTに続く第2弾のバンドは

 

 

 

 

Lostprophets
00年代を代表するウェールズのラウドロックバンド

 

 


と、いうことで

サマソニでもメインステージに抜擢されるほど

ここ日本でも一定以上の人気と知名度を獲得していた

UKはウェールズ出身のロックバンド。

ニューメタルオルタナロックを基調としながらも

UK勢特有のエモーショナルさも兼ね備えていて、

ポップ性の高いものもあり、曲の振れ幅は大きく、多彩。

しかし、

メインステージを任されたサマソニ2012を最後に

2度と日本でライブを見れなくなってしまいました。

日本だけに限らず、世界中で。

その年の秋には単独JAPAN TOURも控えてたけど

それもキャンセルになり、翌2013年に正式に解散を発表。

その全ての原因となるのが


[35年]ロックスターと、子供に対する性犯罪…元ロストプロフェッツのヴォーカリストに量刑申し渡し
(NAVER)


酷い話だ。

メンバーにすら【二度と口をきくつもりはない】とまで言われている。

メンバーのみならず、世界中に散らばるロスプロファンにも

大きな衝撃だったことは間違いないだろう。


確かにIan のしたことは決して許されることではないが

そんなIan の残した音楽は良曲揃い。

Ian が愚行を犯さなければ、バンドも解散しなかっただろうし

まだまだシーンを盛り上げてくれたことだろう。

デビュー当時から新人賞を総ナメにするほど話題になったバンドの

アルバムは以下の通り





The Fake Sound Of Progress (2001)
 - Shinobi vs. Dragon Ninja
 - The Fake Sound Of Progress


Lostprophets の記念すべき1st album
このアルバムの代表曲といえば"Shinobi vs. Dragon Ninja"
曲のタイトルと、以降、来日公演も多数行っていた為
親日家だったであろうことも伺える。
「忍(シノビ)」と「忍者(ニンジャ)」って同じじゃね?
ってツッコミはしてやるな。
Shinobi~をはじめ、荒削りながらも攻撃性の高い楽曲が多く、
個人的には"For Sure"や"Awkward"もオススメしたい。
メンバーも20代前半そこそこの時に、このアルバムを仕上げてるワケだから
そりゃ期待値も高く、新人賞も総ナメにできちゃうよねっと。

 

 

 

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Start Something (2004)
 - Last Train Home
 - Wake Up (Make A Move)
 - Burn Burn
 - Goodbye Tonight
 - Last Summer


ロスプロの存在を世界に知らしめたであろう2nd album
ロスプロ好きな人に尋ねても、
このアルバムがいちばん良い、好きと答える人も多いだろう。
もちろん自分のその中の一人。
シングルカットされた"Burn Burn"と"Last Train Home"が
UK/USで大ヒットを飛ばし、アルバムも全英4位を記録。
その"Burn Burn"はライブでもラスト定番となり、
その曲で文字通り燃え尽きて終わるのだとか。
この曲をやったらアンコールもなしで終わるとか。
シングルカットされたその2曲も名曲だが
個人的には"Last Summer"がいちばん好きだ。
そして"Goodbye Tonight"
MVなしの曲だと"A Million Miles"も良い。
1stから続く攻撃性はそのままに、
エモーショナルさも存分にいかした1枚だと思う。

 




A Liberation Broadcast (2006)
 - A Town Called Hypocrisy
 - Rooftops
 - Can't Catch Tomorrow
 - 4AM Forever


2ndで期待値爆増したのか、3枚目のアルバムにして
早くも全英1位を獲得した作品。
"A Town Called Hypocrisy"や"Can't Catch Tomorrow"など
キャッチーでノリやすい曲も増え
その分、アルバム単位でのアグレッシブさは落ちたようにも感じる。
しかし、持ち前のエモーショナルさは健在。
キャッチーでメロディアスな要素が増えた分、聴きやすく
ロスプロの入り口にはもってこいなアルバムだと思う。
全英1位獲得したってのはダテじゃない模様。

 

 



The Betrayed (2010)
 - It's Not The End Of The World But I Can See It From Here
 - Where We Belong
 - For He's A Jolly Good Felon
 - For He's A Jolly Good Felon (FULL LENGTH UNCENSORED!)


良くも悪くも、ジャケットの印象が強すぎて
個人的には、曲的に最も印象の薄いアルバムなのに、
ジャケットのせいで存在感自体は抜群の4th album笑
故に、この記事を書くにあたり聴き返してしまったほど笑
これまでよりも前作からのリリース期間が長くなってしまったのは
何やら制作時にプロデューサーと上手くいかず、
結局セルフになったしまったからだと。
だからか?曲の印象がそこまでなかったのは。
そして聴き返して思い出した
マイケミ感のある"It's Not The End~"
シンガロング御用達の"Where We Belong"
Burn ヨロシクばりに勢いのある"Next Stop Atro City"
そしてやっぱMV曲は良質"For He's A Jolly ~"
前作で全英1位獲得し、目指すは全米1位!
って意識もあるような1枚だけど、セルフプロデュースの限界を垣間見た。

初回版にはサマソニ08時のライブDVDが付属されている。
日本公演を円盤化する海外勢は珍しいので
実は意外と貴重なDVDだったりする。

そしてリリースしたこの年にパンスプで来日しており
↓その際のTour Vlogもアップされている
Japan tour blog 2010

 

 



Weapons (2012)
 - Bring 'Em Down
 - We Bring An Arsenal
 - Jesus Walks
 - Better Off Dead


結果的にロスプロ最後のアルバムとなってしまった5th album
個人的には、リアルタイムに入手した初のロスプロ盤でもある。
2ndほどの名盤っぷりは発揮してないが、
4thほど微妙な出来でもない、
ちょっと戻って3rdと4thの中間くらいな感じなのかな、と。
1曲目の"Bring 'Em Down"が
めちゃくちゃかっこよかったのが印象深い。
このアルバムで、この曲だけ再生回数ぶっ飛んでる。
この曲をはじめ、やはりMV曲は秀逸だが、
ギターのアグレッシブさに反するように、
キャッチーさとエモーショナルさを持ち合わせた
"A Song For Where I'm From"あたりも良い。
そのへんがやっぱロスプロの持ち味というか、
3rdと4thの間くらいって言ったことにも起因する。
"Somedays"とかはアコギが良い味出してる。
ホント、これが最後だなんて勿体なさ過ぎる。





と、非常に良いものを持っていて

昨今の国内外ラウドなバンドに影響を与えたような側面もあろう。

しかし、フロントマンがやらかしてしまったが為に

非常に残念ながら、シーンから姿を消してしまった。

残ったメンバーが新たにバンドを組んだが

ロスプロとはかけ離れた音楽性のバンドな為、

ロスプロが好きだった人には受け入れ難いだろう↓

元バンドの面影は皆無 No Devotion "Permanence"


やはりロスプロ解散は

残念で、勿体ないという言葉以外が出てこない。

自分が遅咲き故に、もっと早く知って

もっとライブに行きたかったバンドのひとつだ。

不幸中の幸いとして、

アルバムはたったの5枚で打ち止めになってしまったこと。

集めるにしても、比較的簡単に揃えられる枚数だ。

昨今のラウドシーンが好きな人には是非

知っていてもらいたい、聴いてもらいたいバンドです。





参考資料
『The Betrayed』リリース時 インタビュー】(VIBE-INTERVIEW)
サマソニ2012出演時 インタビュー】(激ロック)
ロストプロフェッツの元メンバー「プラチナ・ディスクを叩き壊した」】(BARKS)