秩父宮記念 第40回富士登山駅伝 | 計測工房社長・藤井拓也のブログ

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マラソン大会などのスポーツイベントのタイム計測のプロフェッショナル、株式会社 計測工房の社長である藤井拓也のブログ。

150802-1二見
一昨日(2015年8月2日)は、
静岡県御殿場市にて
第40回富士登山駅伝
開催され、計測工房でタイム
計測を担当させていただき、
私・藤井が計測ディレクター
を務めさせていただきました。
二見撮影)


計測の仕事の大小を測る
尺度は色々あります。
「売上」、「参加人数」、
「業務内容」など・・・、この
富士登山駅伝は「インパクト」
という点において計測工房
創業9年間の中で最大の
仕事になりました。

御殿場駅前をスタートし、
富士山を駆け上がり、山頂で
折り返し、そして富士山を
駆け下りるのではなく、
駆け「落ちる」・・・、最後は
御殿場市陸上競技場に
フィニッシュするという、
全11区間、全長47.93km、
標高差3,258m、地球上に
唯一無二のオンリーワンの
駅伝です。


御殿場における富士山での
レースの起源は、100年前、
1913年(大正2年)7月25日
の富士登山競走までさか
のぼります(現在、山梨県
富士吉田市で開催されて
いる同名の大会とは別)。

日本最古の登山レース
(スカイランニングレース
/トレイルランニング
レース)の直系の大会と
言えるでしょう。


150802-2梅津
スタート地点は御殿場駅前。
今年は127チームが参加。
なお、タスキに装着された
ICチップ
にて計測をおこない
ました。
(計測工房スタッフU氏撮影)


この駅伝は、秩父宮記念の
冠がついていますが、秩父宮
雍仁親王と勢津子妃が過ご
された別邸が御殿場市に
あったご縁によります。
総合優勝したチームは、
一年間、秩父宮記念賜杯を
保持する栄誉が与えられます。


150802-3緒方
第1中継所は青少年交流の家。
地面にはタイム計測用アンテナ
マット
が設置してあります。
緒方撮影)


150802-4井上
第2中継所は馬返し上。
ここで標高1,000mを超えて
います。
地面にはタイム計測用アンテナ
マット
が設置してあります。
(計測工房スタッフI氏撮影)


150802-5木曽
第3中継所は太郎坊。
富士山御殿場口の五合目
です。ここで標高1,400mを
超えます。
地面にはタイム計測用アンテナ
マット
が設置してあります。
(計測工房スタッフK氏撮影)

ここまではロードですが、ここ
から先、いよいよ登山区間に
なります。


150802-10水口
富士山の御殿場ルートの
特徴は、この大砂走りです。
火山岩が細かい砂になって
5km以上も続きます。
(計測工房スタッフM氏撮影)


150802-6二見
第4中継所は二合八勺。
標高2,085mです。
ここは、大砂走りと呼ばれる
地帯のため、地面へのマット
の設置が出来ません。
代わりにタイム計測用アン
テナフェンス
が設置してあり
ます。(二見撮影)


150802-7池田
4区走者から5区走者へ。
標高2,000mでのタスキリレー。
(計測工房スタッフI氏撮影)


150802-8岡本
そして、第5・第6中継所は
七合五勺の砂走館。
標高3,090mです。
今大会で最も高い計測
地点になります。地面には
タイム計測用アンテナマット
が設置してあります。
岡本撮影)


第6走者は、ここから山頂
まで駆け上がり、山頂の
浅間神社でタスキに検印を
押してもらったら、一路、
引き返して下山します。


150802-9岡本
第6走者から第7走者へ。
標高3,000mでのタスキリレー
をおこなう駅伝はここだけ。
岡本撮影)


150802-10水口
そして、下りも大砂走り。
(計測工房スタッフM氏撮影)


150802-11二見
第7中継所は再び二合八勺。
標高2,085mです。
大砂走りでは地面へのマット
の設置が出来ません。
「重たいものは埋まり、軽い
ものは下へ流されていく」
という地形。
代わりにタイム計測用アン
テナフェンス
が設置してあり
ます。(二見撮影)


150802-12二見
第7中継所、二合八勺の
計測風景。(二見撮影)
この計測のためだけに
アンテナフェンスを開発
しました。


150802-13二見
下りの大砂走りの中継所こそ、
この大会のハイライトであり、
シンボリックな風景です。
第7走者は弾丸のように、
大砂走りを駆け落ちてきます。
二見撮影)


150802-15池田
先頭で通過した御殿場滝ヶ原
自衛隊のタスキリレー。
(計測工房スタッフI氏撮影)


150802-14池田
大迫力のタスキリレー。
(計測工房スタッフI氏撮影)


150802-16二見
タスキを渡した前走者は、
すぐに止まることは出来ず、
そのまま駆け抜けていき・・・
二見撮影)


150802-17二見
ほとんどの前走者は転倒
してようやく止まります。
これぞ富士登山駅伝。
二見撮影)


150802-18池田
二合八勺と七合五勺の
地点へ計測機材を運んで
くれたのはブルドーザー。
富士登山駅伝を支える
影の立役者です。
(計測工房スタッフI氏撮影)


150802-5木曽
下山を終えて、再びロードへ。
第8中継所は太郎坊。
地面にはタイム計測用アンテナ
マット
が設置してあります。
(計測工房スタッフK氏撮影)


150802-19井上
第9中継所は馬返し上。
地面にはタイム計測用アンテナ
マット
が設置してあります。
(計測工房スタッフI氏撮影)


150802-20緒方
第10中継所は青少年交流の家。
地面にはタイム計測用アンテナ
マット
が設置してあります。
緒方撮影)


150802-21
そしてフィニッシュ地点は、
御殿場市陸上競技場。
地面にはタイム計測用アンテナ
マット
が設置してあります。
藤井撮影)


150802-22
今年、総合優勝したのは、
大会の顔にして、地元の雄、
御殿場滝ヶ原自衛隊でした。
3時間47分57秒で、1区から
1度も首位を譲らず、2位に
6分以上の大差をつける圧勝
でした。
この駅伝で最多優勝を誇る
チームですが、この2年間は
鹿児島県の国分自衛隊に
苦杯を喫しており、3年ぶり
の賜杯奪還となりました。
藤井撮影)


150802-23
私が計測オペレーションを
おこなった記録室です。
藤井撮影)


今大会は、昨年まで陸協さん
が手動計測をおこなっており、
今年初めてチップ計測が導入
されることになったのですが、
何せ「普通ではない駅伝」。

この1か月半の準備期間は、
「寝ても覚めても富士登山
駅伝」でした。2度にわたって
現地ロケハン。新型アンテナ
の制作・・・。

100年以上の歴史を持つ、
日本最古の山岳レース、
秩父宮記念という由緒ある
大会・・・、

いずれにしても、多くの
ご縁と、ご協力いただいた
関係各位の皆様のご尽力
のおかげで無事に終了
いたしました。
感謝、感謝、感謝です。



This is timing man.
We are professional timing man.
Born this way.
This is an everlasting journey.


今回も一期一会の貴重な仕事の
機会を頂戴したことに感謝です!
この現場が次の現場に繋がり
ますように。