仮説「女性は限界を超えない?」 | 計測工房社長・藤井拓也のブログ

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マラソン大会などのスポーツイベントのタイム計測のプロフェッショナル、株式会社 計測工房の社長である藤井拓也のブログ。

この仕事を長年やっていると、不幸な場面に遭遇することがあります。
・マラソン大会の参加者のレース中の突然死(心停止)。
・トライアスロンやオープンウォータースイミングの参加者の溺死。

これらは、大会主催者の救護体制や、それ以前に参加者の自己意識によっても大きく
左右されると思いますが、それでも残念ながら一定の割合では存在し続けると思います。

私自身、自分が計測しているレースにおいてこういった不幸な場面を目撃したことがあります。

そして、常々感じていたことが、「亡くなるのは圧倒的に男性が多い。女性の事例は稀有
ということです。


少しWEB上で検索してみます。

こちらの奥井識仁様という医師の方のブログによると、実際に統計上も、マラソン中の突然死
の発生には男女差が見られるとのこと。5倍以上の有意差だそうです。
こちら

また別の医師の方のブログには少し古い資料(2002-2005年)ですが、具体的なマラソン中の
死亡事故で亡くなった方の性別・年齢などがまとめられています。全員男性でした。
こちら


もちろん、マラソンにしてもトライアスロンにしてもそもそも参加者数は男性の方が女性より
多いという点は前提として考慮します。単純に事例の絶対数での比較は出来ないでしょう。
ただ、それを考慮しても男女差は明らかに感じざるを得ません。


私なりの仮説としては、「女性は出産を司り、種の保存という生物としての本能があり、
生命の危険を感じる場面で限界を超えないように出来ているが、男性にはそれがないため、
限界をあっさり超えてしまう
」のではないかと。
(このことは、私の母校・慶應義塾大学の機関紙「三田評論 」の2011年1月号に私が掲載
された記事の中でも私が発言しています→こちら



そして、最近、順天堂大学女子陸上部の鯉川なつえ監督がブログにて、「女性の全力は
9割
」と題された投稿をされているのを拝見しまして、我が意を得たりと思ったのでした。
こちら

ブログ中において鯉川監督は、
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(以下、引用)
ストレス等による情動反応の処理に主要な役割を持つ脳の扁桃体(へんとうたい)。
この扁桃体が自分自身への脅威(ストレス)を察知すると、男性はテストステロンの
影響で攻撃的になるのに対し、女性はエストロゲンの作用で抑制心が働くといわれている。
つまり、女性は「精神的限界」まで自分を追い込もうとすると、自動的に制御システムが
作動するのではないだろうか。

(以上)
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と述べられています。

私の仮説と一致するものです。



個人的に長年気になっているテーマだったのですが、鯉川監督のブログを拝見して、
本日このテーマをご紹介してみました。


計測工房社長・藤井拓也のブログ-131126
女性だけのマラソン大会より。