ラッキーーー!
って気持ちは今でも続いています。
もちろん、乳がんになったのはアンラッキーこの上ないわけではありますが、そこは置いといて。
どうせなるとしたら、今回の私の乳がんってば、Best Case Scenario(最良の筋書き)だったのではないでしょうか。(急に英語ブログだったことを思い出して、英語入れてみた。テヘ)
乳がんと宣告されると、何が起こるかと言うと;
・もっと詳しく画像診断するための胸部のMRIを撮る
・胸に近い肺に転移が無いか、肺のレントゲンを撮る
・胸に近い肝臓に転移が無いか、肝臓のエコー検査を受ける。
・骨に転移が無いか、骨シンチという全身の骨のレントゲンを撮る
転移って言葉、怖いんですけどー
ステージ1だから、可能性は低い、と言われていても、念のための検査が必要ってことは、「転移」が起こることもあるってことなわけだしー。可能性ゼロなら検査必要ないしー。
大きな総合病院に最初からかかっていた場合なら、同じ病院内で全ての検査も治療も出来て便利かもしれないですが、私のように乳腺科の専門医にかかった人は、主治医からの紹介状を持って、主治医の提携病院へ行って上記の検査をこなさなければならない。
めんどくせー(言葉遣いが悪いですね。すみません)
とか言ってる場合でもないし。粛々とクリニックでスケジュールされた日付に、あちこちの病院行脚を、師走のクソ忙しい時期にこなすこととなりました。
この時期、同時に会社の人事と上司、通訳部署の同僚に病気のことを告げました。
会社では内密にして治療する、という方もあるようですがね。
私も、なるべくなら大ごとにはしたくないし、周りに余分な心配もかけたくないとは思いましたが、仕事時間を抜けて検査や治療することも多くなる中、隠密治療なんてできるわきゃないよ!と早々にあきらめました。
同時に、ごく近しい友人たちにもお知らせしました。
でも、両親にはなかなか言えなかった
高齢で、ただでさえ具合も良くない母と、母の介護で大変な父。一緒に元気にお正月を迎えることが、あと何回できるだろう?!と毎年思う。そんな年末年始の楽しい雰囲気の中、自分の病気のことが言い出せませんでした。
両親に告げたのは、手術日や治療方針が決定し、年末年始のお祝いムードも過ぎた1月中旬でした。
お知らせしていない友人諸君に、もしこれを読まれていたら言いたいのだけど、決して知らせたくなかったわけではなく、秘密にするつもりもなかったんですがね。まぁ、無駄に心配をかけたくないしなー、年末年始から怒濤の治療日程が決定し、いろいろ忙しいしなーってことで、連絡ができなかっただけですので、深読みせずご理解頂けるとありがたいです。
まずは、詳しい胸部MRI。これを撮るには、血中にガンにだけくっつく特性のある放射性物質を注入し、あのガンガンいうMRIの機械に上半身をつっこみ、うつぶせで胸をカップ状の台におさめて撮影します。
そのMRI画像、見たけど、引くわー
今までマンモグラフィーやエコーで、ここが腫瘍でね、とか説明されても、ほとんど何のことかぜんぜんわからんぷいぷいだった私。どこが陰とか言われても、ほぼ分かりません。だって、1センチ未満の陰だからさー。レントゲンやエコー画像って、陰だらけなんだもんさー。
でもMRIには、引くくらいはっきりくっきり真っ白く丸く腫瘍が写っていて、ドン引き。
これを見た瞬間、ちょっとゾゾっと怖い・・・という気持ちに初めてなりました。
しかも画像を眺めながら先生曰く、
「この腫瘍の周りにも、細かいつぶつぶが散ってる感じだねぇ。この辺の陰もがんが散らばってる可能性あるねー。ま、この辺は念のためどうせ切り取るところに入ってるから、いいか〜」
細かいツブツブ〜〜〜〜???
ゾゾゾっっっ
怖いです。MRI
見なきゃ良かった。って感じ。
あと、がん転移の可能性は低いが、右リンパに腫れが見られる、との所見。
ええええーーー?知らねーし。リンパ転移とかなの、そうなのーーー??怖いです。ホラーです。
先生「まー、リンパはガンの転移の可能性は低いみたいね。でも、じゃあ何んで腫れてんの?って話だしね。その場合、リンパを一部取って検査するんだよね」
だ、そうだ。
胸の一部のみならず、脇のリンパ節の一部も切り取るらしい。
考えただけでも痛そうでやだなー。
骨のレントゲンである、骨シンチ検査っていうのも大病院でやりました。これも放射線物質を点滴で入れて、骨だけ写る機械に入る。けっこう時間かかるんだね。30分くらい?!
自分の全身の骨がガイコツの標本みたいにフィルムに写るので、ちょっと面白いですね。まぁ、それもこれも、骨にガンの転移が無いことが分かったからのん気に言えることではあるんですが。
骨に転移なし。同様に肝臓にも肺にも転移は見られず一安心
でもさ、こんなに放射性物質身体に入れたり、X線浴びたりしまくってますけど、いいわけ?!って気はします。
ちょっと歯のレントゲン撮る時でも重たい鉛のエプロンでブロックしてる放射線をさぁ、連日浴びまくりですからー
ま、そこは必要悪ってことで、深く考えちゃいけないんだね。
そうこうするうち、2月1日に手術日を予約することになりました。2月頭には、毎年一緒にお祝いしている母の誕生日もあるので、若干躊躇しましたが、その日を逃すと、先生のスケジュール的に、2月末か3月に入らないと手術を受けられないということになりそうだったので。
手術が一ヶ月延びるのは、嫌だなー
という理由で、結局は主治医に最初に提示された手術日で決行しました。
だってさ。悪性新生物ってくらいでね。進行したり増殖したり、転移したりするヤツら相手なんですよー。
やっぱ、一刻も早く切り取りたい・・・
というのが人情じゃない?!
って、まぁ、単純なんですね、キリギリス。
そんな中、複数のお友達に「セカンドオピニオンを聞きに行くべきだ」というアドバイスをもらいました。中には、有名な大病院の院長様とお友達だから、紹介しますよ、なんていうありがたい提案もあって、本当に嬉しかった。心が動きました。
私も、セカンドオピニオン信者です。いろいろなオプションを知ることは力だし、場合によっては必要なことでしょう。そして、自分のことでなければ、私も100%同じアドバイスを口にしたと思います。
でも、セカンドオピニオンを取りに行く気にはならなかった。
これが現実です。
主治医の診断と治療方針に何の疑問も不満もなかったというのも1つの大きな理由です。
でも、それ以上に。
いっぱいいっぱいで、そんな気になれない!
これが本音でした。
数日置きに、いろいろな病院に行き、聞いたこともない機械に入らされて、聞いたこともない検査をし、検査結果に一喜一憂する。
これだけで、もうキャパいっぱい。
その他の理由として、「セカンドオピニオンを得る」ということに、保険が適応されないことも大きい。セカンドオピニオンを聞くだけで、4万円くらいするのが普通です。
更に、もう一つの大きな理由。良い医療機関を見つけ、セカンドオピニオンを受けたとして、その病院なりクリニックで治療を受けたくなったとしても、都内のほとんど全ての乳腺科は飽和状態。予約は2−3ヶ月は取れないのが普通なのが現実。
一刻も速くガンを取り除きたい!!と切望している患者にとって、
この2−3ヶ月かかること自体が、大きなハードルになります。
もちろん、ステージ1くらいの乳ガンなら、そんなに速く進行するわけじゃないから、2−3ヶ月くらい待っても良いんじゃないか?という考え方もあるにはありますがね。
ガンと宣告された時点で、2−3ヶ月何も治療しないで平気、という人は少ないのではないでしょうか??
だって、怖いじゃんかー。どんどん育つわけだしさ。
そんなこんなで、セカンドオピニオンも取らず、最初に行ったクリニックの主治医を信じて、主治医の執刀スケジュールに合わせて、2017年1月31日入院、2月1日手術という日程が決まったのでした。
ま、めんどうくさがりがデフォルトのキリギリスらしい治療方針だったわけですが、結果オーライだった。都内でも有名な名医を、最初の時点で何の気なしにピックアップしていたってことが、まぁ、後で分かりました。
ラッキー!!(こればっか)
そして、次に誰かにセカンドオピニオン取った方がいいよ!と薦める機会が訪れたら、この時の気持ちを思い出そうと決意しました。
いっぱいいっぱいで、そんなことまで考えられないよ!!!という患者の本音です。
善かれと思っても、良いことだからこそ、それをしない選択をすること自体が、患者の負担になることを思い出そう、そう思います。
でも、誤解の無き様に。治療方針に納得行かない場合や、主治医と相性が悪い場合には、セカンドオピニオンを取ることも、転院することも必要だと思います。納得して治療を受けること。これが一番重要ですから。
あれ?なんか、真面目な幕切れ。
ま、トピックがトピックなんでね。たまには良いんです。真面目で
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次回はいよいよ入院編です。
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