素朴な疑問と離婚調停の話
つい先日、お風呂上りに、2歳を過ぎた娘から、素朴な質問を受けました。
娘:「パパのおなかの中、赤ちゃんいるの?」
私:「・・・いるよ。(君が生まれる何年も前からね)。」
娘:「そうなんだ。」
これだけの会話ですが、考えさせられました。
かつて、自然分娩(ダイエット)も考えましたが、なかなか産まれてくれませんでした。やはり、帝王切開(脂肪吸引)しかないのでしょうか・・・。
さて、つまらない話はこれくらいにしておいて、今日は、離婚調停 の話をさせていただきます。
離婚調停 は、離婚は夫婦関係の問題なので、裁判(法律)で白黒つける前に、裁判所が話し合いの場所を提供するので、一度、話し合いで解決してみませんかというものです。
なお、原則として、離婚調停 をしないと、離婚訴訟 はできません(調停前置主義と言います)。
話し合いと言っても、夫と妻が直接対面して話し合うわけではありません。二人だけの話し合いで解決できるのであれば、裁判所は必要ないですからね。
話合いは、調停委員という社会経験の豊富な男性と女性の人を介して行うことになります。
夫と妻は、それぞれ申立人待合室・相手方待合室という別々の部屋で待機します(顔を合わさないため)。
待合室で待機していると、調停委員の人が呼びに来て、調停委員の待っている部屋にいざなわれます(親権 が争いになるときには、調査官という人もいます)。
調停委員の部屋で、離婚理由、離婚条件、相手方の主張に対する反論などの必要な事項の聴取が実施されます(30分交代で話をするイメージです。例外はありますが)。
当然、裁判所での話し合いであるため、ただ単に、当事者の言葉を伝えるだけでの役割ではありません。紛争解決のために、調停委員から「裁判になると、こうなる可能性がありますよ。」(暗に、あなたの言っている主張は裁判では通りませんよとか)とか、フォローが入ることになります。夫、妻、互いに、譲歩して、紛争解決をすることができればよいですね。
調停委員には、説得の上手い人もいます。説得が下手くそで、むしろ合意の成立を妨害しているのではないかという調停委員もいます。さらに、気の弱い人ばかりを説得して、一方にばかり譲歩させようとする調停委員もいます(弁護士を付けていれば、調停委員のフォローが適切なものか、不合理なものかは簡単に判断できます)。まあ、運ですね。
離婚調停 では、口頭でのやり取りが基本ですが、必要に応じて書類も提出します(特に、財産分与に関する資料の開示)。
そして、話し合いで合意が成立すれば、離婚成立となります。
合意が成立しなければ、裁判をしてくださいということになります。
調停で離婚が成立すれば、基本的には、新しく戸籍を作る方(女性の方が多いでしょう)が離婚届を提出することになります。もちろん、裁判所が発行してくれる書類(調停調書)があれば、相手方の署名・押印がなくても離婚届を提出することができます。
当事務所では、離婚調停 から離婚訴訟 (第一審まで)に移行しても、追加着手金は発生いたしません。もし、弁護士を選任したいとお考えの方は、ぜひ、調停段階からご依頼いただけると、より充実した代理人活動ができると思います。