IGDA Japanの第1回研究会「同人・インディーゲーム開発の現状と課題」に出席。
http://www.igda.jp/modules/news/article.php?storyid=1633


まあ、聞いてきただけなので、出席、というより受講といったほうがいいか。


内容的には、フリーゲーム・同人ゲーム業界についての現状確認と、
その現場にいる人たちの内実、将来の展望などの情報交換、
そしてお互いのもつ問題点についてのディスカッションなど。
なかなか面白い話も多かったが、
まあ、直接今の仕事に役に立つハナシは少なかったかな(笑)


講義について思ったことは、フリーゲームと同人ゲーム、それから、
代表の新清士のそれぞれの事情がかなりかけ離れていて、
そのハナシの橋渡しがうまくできていないなあ、という点。
「いろんな事情が聞ける」という意味ではメリットだったけど、
全体としてのまとまりには少しかけていたかもしれない。


個人的には、「コミケ中心の話題」と「コミケ以外の話題」が
かけ離れすぎ、という印象だ(笑)



「同人と商業の差について」の話が何度か出たので少し。

自分は、同人をほんのわずかやったあと商業にいき、
そのままゲームクリエイターを続けている身だけど、
個人的には、「商業だからやりたいことがやれてない」という印象はない(*1)。


(*1)「あんまりやりたくない仕事」をやったことはある(笑)、
 だがまあ、それは、どんな道を歩んでいても、
 多少はついてくるものでしょ、という感じで。
 同人やってて、ホントは面倒でもユーザーのために通販業務をやることはあるよね。


もちろん、その辺は、私がプログラマーとしての現場にあたることが多かったり、
基本的に自分の「やりたいこと」が、
市場にマッチする範囲におさまっているから、ということでもあるとはおもう。


確かに、同人でしかできないほどトンガッた内容というのはあるし、
フリーゲームのような、サイクルの短いゲームを商業で作るには足かせが多い。
ただ、ほとんどのひとが「作りたい」と感じる部分を
許容できるぐらいの幅の広さはあるとおもう。


「どうしてもこれがやりたい」という思いはゲーム作りには必要だが、
それが「これしかやりたくない」という風になってるならおすすめしない。
「やりたいことがあまりに狭い」「適当にやりたい」
「全部を自分の意思決定のもとにおきたい」とか、
そういう願いがあるなら、それはまあ、難しいだろう。


でも、実際やってみて、そこまできつい縛りを感じたことはない。
基本的な立ち位置が
「多くの人に楽しんでもらいたい」「"楽しい"ゲームを作りたい」という
ベースにあるひとなら、商業いってもやりきれるんじゃあないかなあ、とおもう。
特に、後半ディスカッションの焦点になってた
「ぶらんくのーと」のごぅさんなんかは、
もう商業いっちゃったほうがいいんじゃなかろうか。
開発上の最大の問題が製作資金にあり、
作りたい部分に確固たる腕があるなら、大きな問題はなくいけるとおもう。


もちろん、コミュ力であるとか、あう取引相手を探すとか、
それまでにないチカラが要求されるのは確かだし、
個人で作るより、確かに「アク」は薄まるかもしれないけど、
挙げられた問題の一番マトモな解決策は商業化だとおもう。


その商業化へのハードルが高すぎ、

商業側からのアプローチという道があまりに細い、というのは

議題で出てたとおりですがね。