またしてもテイルズの話題である。
このところずっと話題の中心であるが、
やっぱり、興味深い話題なのでとりあげてみたい。


例の、レベルのDL販売について、だ。



最初に思ったのは、自分がこういう仕様つくれ、って
言われたらどうするか、というハナシ。


とりあえず、自分なら、直接経験値やレベルを売ることはしないな、って思った。


たぶん、自分だったら、やれといわれたら、
「はぐれメタルを呼ぶアイテム」と
「はぐれメタルを簡単に倒せるアイテム」
を売る
だろうな、と。
(テイルズのモンスターで例を出するべきなんだろうが……スマヌ)


そのほうが、直接経験値を売るより、生臭くないし、
受け入れやすいんじゃなーかな、という考えと、
最後の一線(レベルアップ)は自分でやったほうが
楽しいんじゃないかな、という考えがあったからだ。


いつのまにかプラスされている、っていうのよりも、
たとえお膳立てがされていても、
自分の手でレベルをあげたい、って思ったからだ。


ただ、一方で、これはつきつめてみると、
「金銭と経験値を引き換えにする」という部分は妥協しちゃってる、
ってことでもある。
ついでに、わざわざ自分で倒すのは面倒くさいじゃないか、って言われると、
確かにその通り、って感じもある。



……結局ね、どのラインまで納得できるか、ってハナシだと思うんだよね。



たとえば、野球にたとえると。

負けた試合を、金にモノを言わせてなかったことにするのは「ナシ」だろう。
大金を払って、10対0から試合をはじめるのも、「ヤバイ」だろう。
いやでも、当事者が納得してるなら「アリ」なのか?


相手チームより巨額を投じて、有力選手をかきあつめて試合に臨むのは?
資金を費やして、練習設備を整えたり、コーチを雇ったりするのは?



……どこまでが「アリ」だ?



お金を払えば、「ゲームクリア」の実績が解除される、というのは「ナシ」だろう。
では、レベルが買えるのは? 攻略情報が買えるのは?



究極なこというと、双方が合意してれば、どこまでもアリかもしれない。
野球だと、見てる観客やファンもあるかもしれないが、ゲームだとどうだ?



レベルあげは苦労してこそ、なんて話もあるんだろうけど、
レベルあげは目的か、それとも手段か。
その辺は、ゲームによってまるで違う。


そもそも、「はぐれメタル」を配置することだって、レベルあげを楽にする手段だ。
すぐ逃げるとか、狩り難い特徴をつけているけど、
「メタル狩り」という言葉が成立する以上、メタルは経験値を得る意味で
「プレイヤーに有利な」存在だ。
「はぐれメタルを配置する」ことと「EXPを金で売る」ことは、
「プレイヤーに有利な選択肢を増やす」というベクトルでは同じことだ。



ゲームデザインってのは、結局、難易度の線引きを、

ユーザーが納得できて、かつ、満足できるところにひく作業だ。

簡単になることも、選択肢が増えることも、どちらも、

それで面白くなるなら問題ないことになる。(面白くなるなら、だけどね)
あとは味付けの問題でしかない。



レベルあげがつらいゲームや、クリアしたこと事態がステータスになるようなゲームでは、
やっぱりやらないほうがいいだろう。
真面目にやったひとがバカをみた気分になるようなバランスなら、
やらないほうがいい。それは「味付けの失敗」だ。
まあ、この「味付けの失敗」は、

その調味料を買わなくても悪影響を受けるからタチが悪いな(笑)

オンラインの場合は、設計上そういうスタイルにせざるをえず、

多数に影響を与えるから、ユーザーサイドの改造を認可しえないわけで。



最終的には、「買わないとどーにもならない」とかそういうゲームでない限り、
あること自体は否定しない、というのがワタシのスタンスだが、
今回は、ワタシは、上に書いたような
「オブラート」をもう一枚かませたほうがよかったんじゃないかな~、と感じてる。


単純に、いま、このとおり騒ぎになっているように、
「反発するユーザーが多い」からだ。
ちょっと過激な味付けだったな、という感じか?
でもまあ、それで話題になってるんだから、差し引きどうかはわからないし、


「どのあたりがユーザーのもつ判断ラインか?」というのを
推し量る意味では、面白い試行だったな、とも思うわけだったりします。



まあ、「レベルのDL販売があるのが当たり前」なんて

世評になるのはカンベンだけどね(笑)

そうでなければ、ユーザー・メーカー共に、選択肢の幅が広がるのはいいことだと思うわけです。

何も買わずにやってるユーザーのやる気をそぐような内容でなければなおよし。