なるほど、インフレによって、
レアアイテムは手に入れにくくなった。
これは、紛れもない事実である。
日々、物価が上がり続けている現状である。
欲しいアイテムがあるなら、
毎日のようにお金を稼ぐようにしなければ、
追いつけないだろう。
ほんの数日、金稼ぎを休んだだけで、
物価の上昇に「おいてけぼり」を受けてしまう。
高額なアイテムを欲しがるのは、
難儀な話になっている。それは、間違いない。
だが、だからといって、
ゲーム中の「暮らし」は悪くなったのだろうか?
例えば、合成を見てみよう。
一昔前の合成(生産)は、
赤字でスキルを上げるのが当たり前だった。
儲かるレシピはあまり多くなく、
多くの人が人気のアイテムを生産すると、
とたんに値下げ競争が発生し、
なかなか利益を生み出すことができない状況だった。
だが、現状はどうだろうか?
人気アイテムが作れるレベル帯以外は、
まだつらいかもしれないが、
もともと利益がでたアイテムは、
非常に稼ぎが出やすい状況になっているはずだ。
彫金などの一部の合成を除けば、
ずっとあげやすく、遊びやすくなっている。
通常遊ぶ分の出費は、問題なく
まかなえる状況にあるのではないだろうか?
実際、私は、プレイの中で、
最近また生産活動を再開している。
「儲かる」幅が大きくなってきたというのがその理由である。
市場に通貨があふれているため、
そこから金をくみ出すのが容易になっているのだ。
単純にいってしまえば、物価があがったぶん、
稼ぎやすくなってもいるのだ。
HQ前提での価格設定は鳴りを潜めはじめた。
競売で材料を買い、生産し、競売で物を売る……
それだけで、利益が出る状態になっている。
これは、一般には、「好景気」という状態である。
「高額アイテムを求める」ということに
こだわらなければ、非常に「遊びやすい」環境に
なっているのである。
その一方で、昨年一年で、
「高額アイテム」以外の強化手段も大きく増えた。
いわゆる「譲渡不可」のアイテムであり、
売買できない強力なアイテムである。
「強くなるのは、高額アイテムを求めるしかない」
という状況には、なかなかならないようになっているといえる。
金を出さずに強くなれる方法も、
充実しつつあるのが現状だ(*2)。
繰り返しになるが、
本当に、このインフレは悪いことなのだろうか?
高額アイテムから目を離して、全体を見てみてもらいたい。
市場がどう動いているだろうか?
普通にプレイする分には、
ゲーム内の状況は楽になっている。
値下げ合戦ばかりだった生産の市場は、
かつてない好景気に沸きかえっている。
高額アイテムも、「それ以外に目標がない!」という
状況には、あまりならないのが現状だと思う。
もちろん、マイナスがないとは言わないが、
一方的に非難されるほどのものだろうか、これは?(*3)
対策は行われているし、致命的な結果も招いてはいない。
このあたりを省みて、
「そのインフレは、本当に悪いことなのか」
考えるべきではないだろうか。
もちろん、このまま続いたらたまらんけど、
現状を非難するばかりなのもおかしい。
市場をよく観察すれば、また違ったところが
見えてくるのではないだろうか。
FF11/インフレ問題について (3/3)につづく。
(*2)例えば、トリガーNMや、
デュナミスなどがそれにあたる。
これも、立派なインフレ対策であり、
FF11は、昨年にこれを見越した修正が
相当な数行われている。
(*3)意見すべきではない、というわけでは
ないので念のため。
メーカー側に要望として送るなら、
インフレに文句をいうより、
「金でしか入手手段のない、
需要の大きなアイテム」について、
代替入手手段を要求すべきではないか、
という意味である。