テイルズ乱発の原因はナムコの成果主義?

上の記事をみて、しばし考える。
評価って、そう簡単な問題じゃないんだよなあ……。


売れたゲーム/面白いゲームを作ったチームに
高い報酬を約束するのは、間違ってはいないはずだ。
高い貢献には、高い報酬でむくいるべきだ、というのは、
おそらく正しい。
何やっても同じ報酬ってんじゃあ、共産主義になってしまう。


だが、その貢献をどう評価するかは、非常に難しい話だ。


そもそも、ゲームの売り上げなんて、
ゲームの性質やジャンルでケタ違いに変わってくる。
それを、同じ尺度で評価するのはとてもできない。

だから、そこを補正すべく、たいていの評価基準には、
新作や稀少ジャンルを若干優遇するような補正が入っている
わけだが……まあ、このニュースが事実なら、
ナムコのそれは、そのあたりを吸収し切れていない、
ということなんだろうなあ。


まあ、TVのほうを見ていないので、事実はわからない。
実は、「あるジャンルのゲームを乱発する」ことは、
明確なメリットも存在するし、
会社としてあえてその道を選んでいる可能性も
ないとはいいきれない。

……これについては、また後日。


上の話に関連して、ゲームの評価という話で少し。
以前、とあるゲームの掲示板を見ていて、

こんな声を目にした。

「このゲームは非常に面白い! 
 これだけのゲームを作ったんだから、
 スタッフにはきちんと評価で報いてあげてほしい!」


……いやはや、評価は、難しい。


いや、このゲームが、本当に面白かっただけなら、
それでもいいのだが、ワタシの知る限り、そのゲームは、
かなり厳しい発売延期を行っていたのだ。


たとえば、次の2つ、どっちを高く評価するべきだろう。


1. 発売前から話題になった作品で、かなり売れた。
  が、出来はいまひとつで、内容に対する不満の声が大きい。

2.当初の発売予定から大きく延期され、売り上げも低迷した。
  が、出来は非常によく、内容は絶賛されている。


単純に、「面白いゲーム」を出した2を

評価すればいいなら話ははやい。


だが、それでは会社が立ち行かない。


1を作った人たちだって、納期に間に合わせるため、
涙を飲んでクオリティを下げたのかもしれない。
ってか、おそらくそうだ。
誰がすきこのんで、完成度の低いまま発売したいと思うだろうか。


まあ、ユーザーからすればそんなことは関係ない話だから、

上の評価はそれでいいと思うが、
会社として評価はそれではいけない。


かといって、1ばかりをを評価していては、
結局、いいゲームは作れない。


一番いいのは、「延期なく、いいゲーム」であることなのは間違いない。

だが、そんな例はさほど多くはないし、

それ以外のゲームの評価をどう順列付けるのか。

そこに、ゲーム評価の難しさがある。


いやはや、むずかしや。