PET-CT検査と『紙の月』 | ☆妻の子宮体がん日記+その後のこと☆

☆妻の子宮体がん日記+その後のこと☆

子宮体癌(低分化類内膜腺癌 G3)ステージ4b、遠隔転移あり。
3年間の闘病の末、2016年7月、妻は永眠しました。
闘病と治療の経過、死別と立ち直りについて綴って行きます。

水曜日(29日)は朝から、
待望のPET-CT検査へ行ってきました。


僕たちの住むS市にもようやく昨年、
ある検査機関に初のPET-CTが導入されました。

でも、私たちの加入している健康保険と
その検査機関の間の契約がまだ締結されておらず、
結局、100キロほど離れた街の検査機関で受けることに。


検査機関に着くと、すぐに呼ばれて、
診療放射線技師(女性)の問診が始まりました。

ここで、これまでのCT画像や検査結果、
細胞診の結果などを見せながら、これまでの治療経過を説明。

それが終わると、すぐに検査に入り、約2時間で終了。
初めての検査機関でしたが、すごくスムーズでした。

あ、そうそう。
肝心の検査結果は後日郵送で送るそうです。
到着は来週の水曜日あたりか。

乞うご期待。

- - -


さて、

妻が検査室に入っている間、僕はずっと待合室で待っています。
その間、僕はきまって映画を観ることにしています。

そう。待ち時間は僕の映画ターイム♡ なんです。

今日は満を持して『リンカーン』を観はじめました。
ところが.... ダメだ。眠い。

いい映画なんだろうけど、断念。(x_x;)


そこで、思いついたのが、
今、放送中のNHK連続ドラマ『紙の月』


B国の病院や検査機関では、WiFiを無料で開放しています。
患者や付き添いの家族にとっては、とても有り難いことです。

受付でパスワードを教えてもらい、WiFiでネットに接続。
そして、ネットブックで動画視聴としゃれこみました。


うん、そこそこ面白かった。

1話と2話を見終わったところで検査が終わったので
残りの3話と4話は拙宅に戻ってから視聴しました。
(ドラマって、観はじめたら止まらなくなるよね… f^_^;)


主演の原田知世は、ちょっと大根だったけど、
役柄とは合っていた気がする。

脚本や演出はなかなか良く出来ていて、
最近の民放ドラマよりは間違いなく上だ。

昨年の「あまちゃん」といい、このドラマといい、
最近のNHKドラマはクオリティー高いぞ。


ただ、夫婦関係があまりにも冷淡に描かれていて、
そこに一片の愛情も感じられないのは、
逆に現実離れしているようにも感じました。

まぁドラマだからね~。

それでも、アラフォーの女性たちは、
このドラマに共感したりするんだろうな。


と、ここで一つ疑問が浮かんだ。


このドラマでは「中年(アラフォー)女性の危機」
に焦点が当てられている。
男性には悩みなどないかのように描かれている。

でも、果たして中年の危機は女性の専売特許だろうか?


僕は、そうは思わない。
中年の危機に性別など関係ないと思っている。

実際には女性にしろ男性にしろ、
中年期というのは難しい年代だ。

アラフォーというのは、人生の前半を終えて
後半に向かって行く人生の折り返し地点にあたる。

多くの人が、ふと立ち止まって、前半の人生を総括する。
果たして自分の人生は幸せだったのか?
後半の人生もこのままで良いのか?


そういえば、こんな本もあったな。

中年クライシス (朝日文芸文庫)/朝日新聞社

¥441
Amazon.co.jp


一例を挙げよう。

サラリーマンであれば、一生懸命働いたとして、
定年までの道筋はほぼ見えている。

忙しすぎて家族と過ごす時間が取れない。
果たしてこのままでいいのか?
一生、ボロ雑巾のようにこき使われるままでいいのか?
自分の幸せは一体何処にあるのか?

もちろん、悩んだ末に出す結論は人それぞれだ。
大多数の人は、結局何も変えられないかもしれない。
でも、そこで何かを変えようと
チャレンジする人も多いのではないか。


アラフォーで起業する人がわりと多いのは
そういうことだと思っている。

かくいう僕も、
アラフォー脱サラ・起業組なんです。
(まぁ大して稼げてませんが…)


闘病中の方および、その家族の中には、
こういった悩みを不快に思う方もいるかもしれない。
病気を治すことに精一杯で、人生の悩みなど
取るに足りないことに思えているかもしれない。

それは、理解できる。
命あっての物種だからだ。

でも同時に、こうも思う。
それは単に病気の影に隠れているだけではないのかと。