※前回の記事『嘘矢倉対早囲い』
同じ嘘矢倉でも、22銀型と32銀型では事情がかなり違ってくる。
後者は振り飛車の含みもあるが、駒組みの自由度は低い。
…32銀型の嘘矢倉を、五筋不突の構えで退治するのが今回の目的だ。
26歩 34歩 76歩 44歩 25歩 33角
48銀 32銀 68玉…(L)
もしここで68玉が成立すれば、振り飛車に対して最も手広く対応できる。
後手がすぐに飛先を決めるか否かで、先手の対応も変わる。
84歩 78銀 85歩 77角 54歩 79玉
52金右 46歩 43金 47銀 42王 36歩
31王 59角…(L1)
・77角にすぐ42角なら 44角 86歩 同歩 同飛 11角成で先手優勢。
・79玉に42角でも 44角 86歩 同歩 同角 87歩でやはり先手優勢。
・43金型での42角にも、45歩から拠点を作って先手満足となる。
・棒銀狙いの72銀には、56銀~48飛と薄い中央を狙えば充分だ。
…結局42王~31王と囲うくらいしかなさそうだが、
それなら三手角(26角型)からの総攻撃が間に合う。
後手は85歩型で矢倉に組むと危ない。
※後手の角が自動的に働いてしまうので、この三手角は微妙。
59角と引かず、37桂~48金~35歩~45歩と仕掛ける手もある。
84歩 78銀 85歩 77角 54歩 79玉
62銀 46歩 52金右 47銀 53銀 36歩
74歩 38飛…(L2)
53銀型に対しては、袖飛車で捌きにくくなった角を狙うのが効果的だ。
三筋を交換して36銀~35銀と出れば、後手に角頭を守る手立てはない。
35飛と走る形が後手の攻めを牽制しているのも、地味に大きいと思う。
※恐らくこれが後手の最善形。後の64銀~75歩が袖飛車よりきつい。
これがあるから32銀型には早繰り銀の方が有力、と考えを改めた。
52金右 46歩 62銀 47銀 54歩 78銀
53銀 58金右 74歩 36歩 72飛 37桂
…(L3)
最速で袖飛車に構えられた場合、先手はどう指すのが正解だろうか?
ひとまず37桂を選んでみたが、まだ自分の中で結論が出せていない…
※七筋で一歩持てば継ぎ歩や35歩~34歩など無数の攻め筋が生じ、
逆に先手からはほぼ常に45歩の仕掛けが成立する。これで良さそう。
p.s.
・22銀型には78金~69玉と囲って本記事のように指すのが有力。
左銀を動かさず、居角と三手角を両天秤に掛けるのがポイントで…
一手で68銀と上がれれば堅いし、桂馬の軌道にも入らずに済む。
・32銀型なら、左美濃68玉型からの単純早繰り銀も大抵通る。
43銀には58金右がワンセットで、あとは雁木相手でもほぼ同様。
(三間飛車からの石田流組み換えに58金型で対応する必要はある)
・42銀型流れ矢倉でも雁木でも、(L3)の構えで仕掛けていける。
79玉~66角と角交換に備えておいて45歩~35歩が意外と厳しい。
…実は本記事辺りが未来将棋に一番迫っているような気もする。
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