「JIN-仁-」完結編 第4話 "江戸から消える" ストーリー書き起こし | テレビ番組 時事ネタなど書いていきます。はい。

「JIN-仁-」完結編 第4話 "江戸から消える" ストーリー書き起こし

仁友堂の南方仁の元へ届いた坂本龍馬からの手紙は、
彼の近況を綴ったものでした。

薩摩藩の世話になり西郷隆盛と会い、意気投合、
西郷は右脇腹の南方仁による虫垂炎の手術痕を
龍馬に見せたりもしていました。
また、長州では自分と同じく薩長を結びつけようと考えている

JIN-仁- 完結編

同郷の中岡慎太郎と出会い、
長崎では海軍修練所の仲間たちと、
亀山社中というコンパニーを作ったようです。


一方、仁友堂では小型の樽を利用し、
遠心分離器を開発、血液を血清と血球の分離に成功、

JIN-仁- 完結編

これで輸血という手段にも道が開けました。

仁友堂には奥医師で医学館の督司・多紀元琰もやってきていました。
ペニシリンの製法を学ぶためと、
その改良実験、粉末化を見学するためでした。

1886年(慶応2年)、
南方仁にとっては4度目の正月。

長州・下関では三吉慎蔵が護衛についた龍馬。
そしてもう一人、蛤御門の変の時に
龍馬が仁の救護所に運び込んだ東修介もまた、
彼を護る役目となっていました。


多紀元琰は仁に診察の依頼をしていました。
川越松平家の恵姫の耳の後ろにこぶが出来たので、
仁に診てもらいたいということでした。


川越の松平家は、
元を辿れば徳川家康の次男である結城秀康に繋がります。
きっと仁にも自分に繋がる祖先が、
今、この時代のどこかにいるはずなのですが…
自分が自分のいない未来を
作り出す可能性もありはしないだろうか?
友永未来が生まれる可能性を奪ったかもしれないように…



橘咲が早口で川越行きの段取りを説明していました。
その最後に、助手が自分で良いのかと仁に問います。
仁が「そうですね。そうしていただければ」との返事に、
部屋に下がった咲は、一人笑顔になるのでした。


東修介は坂本龍馬に対し、
好感を持っていたわけではないようです。
志士というよりも、
利で動く商人・龍馬に嫌悪感さえ抱いているようでした。
修介に薩長の利を説く龍馬。
お互いが嫌い合っているどうしが手を結んで得る利こそ、
倒幕だと説明しました。

それを商人の考えだと蔑む修介に龍馬は、

医者の考えじゃ

と返します。

JIN-仁- 完結編

ペニシリンを扱いやすくすることが、
日本の医学の垣根を取り払うことに
繋がるのではないかというのは仁の言葉でした。

龍馬は修介、三吉慎蔵とともに、京へと向かいます。


南方仁と橘咲は川越へ向かう道中でした。
旅籠では小さな女の子、 初からお茶を差し出されますが、
彼女の手に触れた途端、電気のようなものが体中に走り…

JIN-仁- 完結編

しかし、 初にそれは感じなかったようです。

旅籠の二階へ通される仁と咲。
あてがわれた部屋は一つ?


旅籠で先ほどの女の子、 初に折り紙を教える咲。
女の子にせがまれ、仁も紙を折り始めます。

出来上がったものを彼女に見せますが、
彼女にはそれが何なのかがわかりません。

何だべか?

仁は答えます。

イカ飛行機!

彼女は怪訝な顔で

ひこうき?

と理解出来ない様子。

JIN-仁- 完結編

飛行機なんて存在していないことに気づいた仁は、

空飛ぶイカ

と説明しなおしました。

紙飛行機を初と飛ばしている仁を
見ている咲には…


未来の折り紙なのでございますね?

夜、自室で衝立を間に挟みつつ、
仁に質問する咲。

この衝立の向こうは百数十年後なのでございますね。

仁も

そうなりますね…

と答えます。

JIN-仁- 完結編

続けて仁は川越藩の事情を説明します。
川越藩の現在の当主は婿養子とのことで、
家の血筋として継ぐのは奥方で、
しかし、その奥方に謎の腫れ物ができてしまい、
殿様との仲が不仲となり、
そして、側室は妊娠中。
このままでは、代々の直系の血筋は途絶えてしまうことを憂い、
多紀元琰のところへ相談が持ち込まれたもののようです。

仁は、奥方がどう考えているかが気になっていました。
本人の意志は二の次にして、
周囲が子供、子供と騒いでいるのではないか、
そんなことを心配していました。
咲は、

武家の女子はお家のために子を産むのが使命であり、
幸せであると育てられますゆえ


仁にこの時代の武家の女について説明します。
仁は、

それは咲さんも、ですよね?

と、衝立の向こうに問いかけますが、
返事はありません。
咲が眠ったのであれば、自分もと仁は眠ろうとします。

しかし、咲の目はまだ開いており、
彼女は小声で

わたくしの子供は仁友堂でございます。

仁には聞こえないように答える咲なのでした。



川越藩松平家別邸にて、正室・恵姫の御前の仁と咲。
しかし奥方は、金ならもろうて行けと、
町医者の医術に期待しない彼女は退出しようとしますが、
そこへ侍女が、側室に子が産まれたと知らせてきました。

奥方はこれで家中も安泰、
心易く尼寺に入れると、言い放ちましたが…

女子どうしなら話せることもあると、
奥方と話してみることにした咲。

奥方の髪にわずかな乱れを認めた咲は櫛を差し出します。
そこには、菊の御紋と三葉葵の御紋が。

JIN-仁- 完結編

天皇家と徳川将軍家の紋のこの櫛は、
先の事件の礼と詫びとして和宮から下されたものだったのです。

咲はこの櫛で、南方仁が町医者でも
和宮からも信頼されている医師であるということを示してみせました。


奥方の腫れ物を診る仁。
仁の診察の様子から、

では、ワルチン腫瘍ではなく、
多形性腺腫でございますか?


と質問する咲と、それに頷く仁。
手術で取り除く事が出来るようです。

そちは女子であるのになぜそのような知識を持っておる?

と問われ、咲は

女子ですが、この名医の弟子でございますので。

と誇らしげに答えます。

仁は奥方の別の病変を見つけていました。
彼女の爪の変形です。
スプーンネイルは鉄欠乏性貧血の症状の一つ。

JIN-仁- 完結編

彼女の眼瞼結膜も確かに白い。

鉄欠乏性貧血であれば、
多形性腺腫の腫瘍摘出術を行う際に心配されるのが出血量です。
輸血の備えが必要です。

輸血というものの必要性を説明され驚く奥方でしたが、
背に腹はかえられぬと承諾してくれました。
しかし、一つ、願いがあるとのことで…


咲は遠心分離器を用い、奥方と仁の血液を血清と血球に分離、
それぞれを交差して混合し、
凝固が見られないかを確認するクロスマッチテストを、
奥方に説明しつつ実施して見せていました。

JIN-仁- 完結編

奥方の血液型を判定しようというのです。

その結果、奥方はO型だということが判明しました。



京で、追っ手から逃れるため肥溜めに坂本龍馬が潜っている頃、
南方仁は川越藩松平家一族の面々の血液型を調べようとしていました。
一族の中から、奥方と適合する人物を見つけるつもりのようです。

しかし、そのような治療は聞いた事がないと、
仁を攻撃し始めます。

そこへ奥方が現れ、手術が上手くいき、
殿との関係を修復できたならば、
その間に生まれる子供の血も、
一滴残らず川越松平家の者の血であって欲しい、
それが彼女の願いでした。

採血と輸血を恐れる家中の面々に呆れ、
奥方は自分の血液と適合する血液を持つ咲の血のほうが、
気持ちも太く、将来の子供のためにもよいかもしれぬと嘆きます。

そんな時、奥方が"婆様"と呼ぶ老婆が進み出ました。

JIN-仁- 完結編

奥方様。
子をもうけるは女子の戦。
どうか助太刀させてくださいませ。


すると、何人かの女子が立ち上がりました。
続けて男たちも…



左耳下腺腫瘍摘出手術、始めます。

エーテルによる麻酔導入が終わり、
南方仁は手術を始めました。

JIN-仁- 完結編

腫瘍は容易に摘出できましたが、
出血が止まりません。
焼け火箸で止血にかかる仁。

結果…手術は成功に終わりました。


手術後、咲の完全な助手ぶりを讃える仁。
彼女の

これも蘭方と本道をつなげる架け橋となるとよいですね。

この言葉に仁は、
薩摩と長州の架け橋となろうとしている坂本龍馬を思い出します。

その頃龍馬は、京・二本松薩摩藩邸にて、
話が進まない薩長の間で奮闘していました。

長州からは頭を下げられないと、
桂小五郎は言い切るのを聞くと、
龍馬は錦小路まで走りました。
西郷がいる薩摩藩邸へ急ぎます。

この国はは一つにならなければ、
という久坂玄瑞の最期の言葉を聞いている龍馬。
長州からすがってくるのが筋だと言うのは大久保一蔵。
そして、目をつぶり黙って聞いているのは西郷隆盛。

腹を見せんがかえ、西郷!?

龍馬は怒鳴ります。
しかし、西郷は相変わらず身じろぎ一つもしません。

龍馬は西郷に取り付きます。
西郷の腹をむき出しにしようとし、
周囲の薩摩藩士は血相を変えて刀を抜きかかります。

西郷が目を開きます。
そして、右手で皆を制止します。

龍馬は、西郷の右脇腹に南方仁の手術の跡を見つけ、

JIN-仁- 完結編

この腹には南方仁に助けられた傷があるろ。
死んそうになっちょった時、
みんなぁが腹を切るしゅぢゅちゅに反対し、
おんしはいっぺんは、しゅぢゅちゅは要らんちゅうて、
はねつけとらんかったか?

ほうじゃろ?
そん時に、南方仁は何をした?
おん!?
お願いだから、おまんを助けさせてくれち、
土下座をしたがじゃろ!?

ほうじゃき、みんなぁの前で、
その手ぇにすがることが出来たち、
そう言うたではないがやないかえ!?

JIN-仁- 完結編

そのおんしが、どういて長州の気持ちを、
汲んでやれんがじゃ!?


その言葉が西郷隆盛の重い腰を上げさせます。



手術後、南方仁は川越藩の藩医に医術を指南していたようです。
藩医たちはペニシリンを作りたいと言っているようで、
奥方直々に製薬所の建造を殿に口添えをしてくれるとのこと。
また、奥方は、

JIN-仁- 完結編

咲殿、意地を張るとろくな事はない。の?

女二人のやりとりに、
きょろきょろするだけの仁なのでした。


帰途で、奥方を手術へどのように説得したかを
仁に問われた咲は、櫛を見せ、

上様と和宮様のご威光をお借りしました。

と明かします。
しかし、仁には秘密にしていることもあったのです。
あの時、奥方に自身の胸の内を明かしていたのでした。

恐れながら、もう一つ、
お話をさせていただいてもよろしいでしょうか?


櫛を見せた咲は話を続けました。

わたくしにもお慕いしているお方がございました。
もう、けして一緒になることは出来ませぬが。


それは家の事情か、と奥方に問われ、

わたくしが意地を張ってしまったからでございます。

人として張らねばならぬ意地でございました。
けれど、時折、ふと、思い浮かべてしまうのでございます。
その方と、その方によく似た子と一緒に暮らす姿を。

JIN-仁- 完結編

奥方様、意地を張ってはろくなことがございませぬ。


咲は、奥方をそう言って説得していたのでした…



そんな頃、あの旅籠の女の子・ 初は、
仁の空飛ぶイカで遊んでいました。
飛ばして遊んでいると、
紙飛行機は川のほうへ。
慌てて後を追う少女。
土手の下り坂に足を取られ転倒、
彼女が転がる先には地面から木が突き出ていて…



旅籠の咲と仁。

奥方と咲との会話に気を回した仁は、
医術と女性の幸せは両立できないものではないので、
子供が好きだろうし、もしも良い方がいれば結婚を、
自分に気兼ねせず、などと…

JIN-仁- 完結編

わたくしの幸せを勝手に決めないで下さりませ!

咲は、南方仁からにだけは、
そんな言葉を聞きたくなかったのでした。

しかし、仁は以前求婚した時に断られた理由を問います。

咲は、その質問に答えようしますが…


階下から騒ぎ声が。
降りてみると、戸板の上に乗せられた初の姿が。
少女のお腹には、木の枝が刺さっていて…

慌てて治療に取りかかろうとする仁。

しかし、初は仁からもらった紙飛行機を右手で掲げ、

JIN-仁- 完結編

それを潰してしまったことを詫びるのです。

初の手を握る仁。

しかしまた、以前と同じく
電流のようなものに襲われてしまいます。

仁は手術の準備を咲に指示します。
輸血も必要かもしれません。



京・伏見。
寺田屋には坂本龍馬、三吉慎蔵、東修介がいました。
その外には大勢の侍が。

それを入浴中に見つけたおりょうは、
そのまま龍馬のところへ急を知らせます。


旅籠では初の手術が始まっていました。

出血量も多くはないようで、
仁が助かると確信した時、
あの頭痛に襲われてしまいます。

そして、南方仁の手が消えていき…

JIN-仁- 完結編



寺田屋に踏み込む捕方に発砲する龍馬。

JIN-仁- 完結編

奮戦するも左腕に深手を負ってしまいます。

そんな頃、南方仁の姿はもう、
咲の目にも見えなくなってしまっていたのでした…

JIN-仁- 完結編






JIN-仁-



いやあ、たいへんな事になっていますねえ。
西郷の前の内野龍馬が恐ろしいほどに凄まじかったです。
あの部分の台詞を書き出してしまいました。
久しぶりに拝見した浅茅陽子さんも味がありました。

原作とは違い、東修介を三吉慎蔵とともに、
護衛役としましたか。
これならば、出番も多くなりますね。
龍馬の出番が原作よりも多いので、
そうしたのでしょうか。
龍馬の出番が多いということは、
創作部分と歴史を上手く融合させなければいけませんが、
よく出来ていたと思います(直前の45分間ドラマとは違い…)

今回は原作と離れた部分が特に、
凄い事になっていたかもしれません。

原作のファンにも新しく楽しめる内容だったように思います。
来週はさらにドラマ版独自の展開が待っているのかもしれませんね。


ねてしてタペ