所さんの目がテン! 「韓流ブーム大特集」~女性が韓流にハマる訳~ その1 | テレビ番組 時事ネタなど書いていきます。はい。

所さんの目がテン! 「韓流ブーム大特集」~女性が韓流にハマる訳~ その1

韓国で制作されたドラマは、
現在日本の地上波で年間30本も放送されているとか。
韓国のドラマの何が魅力なのでしょうか?
その秘密について考えてみます。


街頭インタビューで、中高年の女性50人に尋ねます。
韓流ドラマが好きな理由とは?

ストーリーに引き込まれる

これが47人もいました。
ほとんどがストーリーを第一に挙げていて、
役者さんのファンになるのは二次的な反応のようです。

日韓ともに、ドラマといえばラブストーリー。
その多くが恋愛ばなしでストーリーが展開していきます。
韓国のドラマのファンといえば、
女性の中でも、中高年層に多いようですので、
こんな実験を行いました。

20代女性10人と、
40代女性10人(特に韓流ドラマのファンだという方々ではないらしい)の前でそれぞれ、



この恋物語の短編集の中にある島本理生さんの「初恋」を朗読します。
あらすじは…

主人公、葵には2歳年上の彼がいました。
彼は昔、父親から虐待を受けていました。
ある日突然、彼からの連絡が途絶えてしまいます。
数週間後、葵は、彼が父親を刺し、
バイクの事故で亡くなったことを知るのでした。


といったもの。

そして、ここで朗読を中断し、
この後の結末を被験者たちに結末を考えてもらいます。

ちなみに、

葵は死んだ彼を忘れられないまま生き続ける

と、実際の小説はこのように終わっています。

番組では、これとは違うもう一つの結末を用意、
それは、

数年後、先輩を想い続けていた葵の前に
実は生きていた先輩が現れ
二人は結ばれた


という強引なハッピーエンド。
これと、作品通りの

葵は死んだ彼を忘れられないまま生き続ける

というアンハッピーエンドのどちらであるかを予想してもらいます。


20代女性は、

無理矢理なハッピーエンドを選んだのは1人
作品通りのアンハッピーエンドを選んだのは9人


でした。

続いて、40代女性は、

無理矢理なハッピーエンドを選んだのは6人
作品通りのアンハッピーエンドを選んだのは4人


となりました。
バイク事故で死んだと書いてあるのに彼と再会するという
書き手ならば恥ずかしくて書けないよう展開を、
20代女性よりも、
40代女性は望んだということでしょうか?


別の物語でも実験します。

長年付き合っていた彼氏に振られてしまう

見合いサイトで10歳年下の男性と知り合う

といった話で、

・振られた元彼と結婚する(ハッピーエンド)
・サイトで出会った男性と交際する(アンハッピーエンド)


この結末の2択で選んでもらいます。

20代女性は、

ハッピーエンドを選んだのは0人
アンハッピーエンドを選んだのは10人


40代女性は、

ハッピーエンドを選んだのは4人
アンハッピーエンドを選んだのは6人


と、やはり違いが出てしまいました。

女子美術大学・女性心理学研究家の村山久美子教授によりますと、

20代は最も多くの恋愛を経験する時期です。
したがって、恋愛に憧れではなくリアリティを求めます。
中高年の女性は、妊娠・出産を経て
子育ての責任もあり、
また社会的な立場や辛いことも多い年代に差し掛かります。
そのため、せめて小説の中では、リアリティを排除しても
ハッピーエンドを選択したのだと思います。


とのこと。


2010年、地上波でのドラマを見てみます。
韓国産のドラマは30本放送されましたが、
そのうち21本がハッピーエンドだったとか。
対して日本ドラマは全73本中(19時~23時の連続ドラマ)、
8本しかハッピーエンドがなかったそうなんです。
ストーリーを第一の動機として韓流ドラマを見ている理由は、
このあたりに求められそうです。

また、中高年女性には

韓流ドラマのほうが気持ちが伝わりやすい

との意見が多数あったようです。
ただ、日本で放送されているのは吹き替えが主流。

そこで実験。
韓国出身で日本語も堪能な男性が被験者です。
彼には向かいの席に座っている人に、
"連想ゲーム"のようなことをしてもらいます。
「ワールドカップ」がお題でしたら、
この言葉を言わないで、「去年、盛り上がった」とか、
「南アフリカ」などと説明し、
目の前の人がお題に辿り着ければ成功です。

ただし、彼には日本語と韓国語でそれぞれ挑戦してもらいますが、
実はこれはゲームが主旨ではなく、
彼の身振り手振りを観察しようという実験なのでした。
日韓両国の言葉が堪能な彼、
その違いは?


まずは日本語で開始。もちろん、相手は日本人です。
彼の両手はテーブルの上で組まれたまま動きません。
続いて韓国語。こちらも当然相手は韓国人。
今度は激しく彼の両手が動きます。
最後まで彼の手が止まることはありませんでした。

韓国語のほうが明らかに身振り手振りが大きいようです。
彼の母国語だからでしょうか?

逆の場合でも実験です。
韓国語が堪能な日本人男性で実験。

やはり、日本語での説明(相手は日本人)の時には身振りは少なく、
韓国語(相手は韓国人)のほうが大きいことがわかりました。
母国語だからという違いではないようです。


この違いはどこから来るのでしょうか?
城西国際大学・国際人文学部の飯倉章教授によりますと、

日本人は島国で暮らしてきて
グループ意識が強く和を重んじる傾向があります。
そのためストレートに
相手に感情をぶつけることは少ないように思います。
韓国人は大陸で歴史的に近隣の大国から
様々な圧力や侵略を受けてきました。
そのため、自分の立場を明確にする文化が育ってきたと思います。
そのような事があって、感情表現が豊かで身振り手振りも
大きくなったのではないかと考えられます。


とのこと。

相手が日本人になると、身振り手振りは少なく、
韓国人相手ですと、
身振り手振りが大きくなるといえるでしょうか。

韓国のドラマの場合、身振り手振りが大きいおかげで
わかりやすく感情が伝わりやすい


という傾向があるようですね。


日本人のほうが特殊だといえるでしょう。
韓国に限らず、他の国の映画やドラマは、
たいてい日本のそれらよりも大きな動きになっていますから。


以上、韓流ドラマと、
それを好む中高年女性についてのお話でした。


次は、昨年ブレイクの女性K-POPアイドルたちについて考えます。


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