江~姫たちの戦国~ 第5話 「本能寺の変」 その背景 真相はわかりませんよ? | テレビ番組 時事ネタなど書いていきます。はい。

江~姫たちの戦国~ 第5話 「本能寺の変」 その背景 真相はわかりませんよ?

能


読めます?
ム月が偏で、去が旁です。

本能寺


本能寺は度重なる火災により、
火を忌み、「ヒ」を2つの「能」ではなく、
「火が去る」の意味でこのように表記されています。

解説で語られたように、
現在の本能寺は、信長らが自刃した場所とは違うんですが、
近年は、元の旧本能寺についての発掘が続いていました。

能


旧本能寺の瓦です。
既にこの「火が去る」を使用していたのでしょう。
この発掘でわかったのは、
当時の本能寺には堀があったそうで、
信長が京では常に使用していただけあって、
備えがあったことが伺われたの対し、
発掘前は最小でも36坪(≒120平米)はあったと考えられていた寺敷地が、
最大でも12坪(≒40平米)しかなかったことが判明しました。
これでは、満足な守りは敷けなかったかもしれません。



大河ドラマ 江~姫たちの戦国~



日本史史上、私が最も興味をそそられる謎、
それが明智光秀謀反の動機です。
あとはこれと並んで、坂本龍馬暗殺の真相でしょうか。

龍馬伝の記事でもお書きしましたが、
坂本家には、明智家の血筋だという言い伝えがあるそうです。
長宗我部氏と明智家は縁があり、
――――信長の対四国政策の一環で、
光秀の家臣・斎藤利三の妹が元親に嫁いでいる――――
その縁があって、明智一族の一部が四国に落ち延び、
山内家の代になって、才谷を名乗り、
その中から、坂本家が分家、「坂本」の姓は、
明智光秀に近江国滋賀郡が与えられた時に、
光秀が築城した坂本城に由来する…なんて話があるんですよね。

今でも、どういう理由でクーデターを起こしたのか不明なままの明智光秀と、
どういう理由で暗殺されたのか不明なままの坂本龍馬に血縁があったとすれば、
それは日本史史上最大の奇縁だといえるかもしれません。

明智氏家紋

坂本氏家紋


上が明智氏の家紋で、下が坂本氏のもの。
坂本家のそれには明智の桔梗が見られます。
江戸時代は特に、謀反人、裏切り者、三日天下など、
ほぼマイナスイメージの光秀の明智の紋を、
あえて取り入れたのは何故でしょうか?
本当に明智家の血筋だったのかもしれません。
少なくとも、坂本家を興した人物は、
そう考えていたということなのかもしれません。

明智光秀はなぜ、織田信長を討とうと決意したのでしょうか?

大河ドラマ 江~姫たちの戦国~

劇中では光秀の中の募る怨恨と、
最後に「天下」を動機だとする描写を見せていましたが、
諸説紛紛の状態で、それは龍馬暗殺の真相以上に難しい疑問となっています。

単純に分別しますと、

・怨恨
・天下取り
・黒幕の存在


などがあります。
怨恨のほうは、本作でも描かれましたが、
それに加えて、丹波の八上城に人質として母を預けていたはずなのに、
城主の波多野氏を信長が攻め、彼らを殺害、
波多野家家中の者たちによって母が殺され、
さらには首なしの母の死体が樹上に晒されるという事件があった、とかいう話も。

天下を狙ったというのは、どうなんでしょう?
信長と信忠は討てるでしょう。
しかし、討ったところで、
天下が取れるものでもないことは分かりそうなものです。
ただし、何かしらの、何者かとの間に密約があったすれば…?

黒幕説は多岐にわたります。
正親町天皇や誠仁親王、または摂関家、そして足利義昭。
これらの要素の扱いは、
先週の蘭奢待と京都御馬揃えの評価にも関わります。
そして、豊臣秀吉、徳川家康、長宗我部元親…などなど。
ただ、この後、誰が得をしたかと考えますと、
一に秀吉、二に家康でしょうか。
特に混乱の京へ、唯一動いたのは秀吉のみです。

最初にお書きした旧本能寺発掘は、
上にあった小学校が廃校になったことで始まったんですけれど、
本能寺の変の後、最初にあの土地を掘らせたのは、
秀吉だったともいわれています。
捜し物は何でしょうか?
信長の遺骨はもちろんでしょうけれど、
茶碗? 剣?
はたまた、何か証拠を消し去らなければならない事情があったとか?

秀吉は変の直後、信長は無事切り抜けたという主旨の手紙を
諸侯に送っています。
それは情報操作目的だというのが定説ですけれど、
本能寺は地下の抜け道があったとか、
ある意味でありがちな話もあって、
あまりにも興味深いテーマであるために、
みんなが好き勝手なことを言っている状態が続いています。

ただ、この大河では明智家家中の者たちが、
本能寺急襲についていった理由を
光秀が信長に転封を宣告されたために、
信長に対する不信感を光秀と共有出来ていた、
というふうにしていたでしょうか?

私は本能寺の変でこの点が一番不思議な点で、
本作でもあったように、光秀が

敵は本能寺に在り!!

なんて叫びますと、
後ろについている連中は訝しむはずなんです。

信長様を?

とか。
中には謀反人光秀の首を
信長に届けようと考える者も出るかもしれません。
そのほうが信長を討つ主についていくよりは
マシな選択であるように思います。
それが出来なければ、逃げるとか。

でも、1万人以上は本能寺入りしていて、
仮に光秀の名台詞、

大河ドラマ 江~姫たちの戦国~

敵は本能寺に在り!!

が、後の人の創作だとして、
光秀が兵たちに「家康討伐」と偽って東へ反転したとしても、
さすがに本能寺を襲う段になれば
気づきますよね?
もう既に退き下がれなくなっていたとか?

この点を納得させられる説明が欲しいですね。
織田信長自身が命じた予定通りの反転だったとか?





大河ドラマ 江~姫たちの戦国~

大河ドラマ 江~姫たちの戦国~


まあ、いろいろとあり過ぎて困りますが、
いろいろある中でも、この下の明智家子孫の方の書かれた説は、
一説としても、読み物としても面白かったです。



ねてしてタペ