ドラマ JIN -仁- 第五話 | テレビ番組 時事ネタなど書いていきます。はい。

ドラマ JIN -仁- 第五話


梅毒は当時、瘡毒と呼ばれていたということなんですけれど、

ドラマでの表記は痩毒となっていましたね。


原作ではどうだったかを確認してみますと、

やはり、瘡毒でした。


どうなんでしょうか?

こういう表記もあったんでしょうか?



さて、お話の方は梅毒、

そのためのペニシリン製造でした。


ペニシリンの精製過程では

ドラマオリジナルの設定を用意していましたね。



本来の世界にいる学生時代に

友永未来がまとめた精製過程を思い出して

…という事でしたけれど、

もう少し演出時間が必要だったでしょうか?

大きく時間を消費する部分がありましたので

しかたないのかもしれませんが。



昔からよくいわれていることなんですが、

小説、映画、そしてこのようなテレビドラマなどの創作された物語では、

「大きな嘘」を「一つだけ」ついてもいいことになっています。


その嘘は魅力にもなり、

またその物語の背景であり、そしてテーマになることもあります。


今回はタイムスリップがそれ。


逆にこの大きな嘘以外の部分では、

嘘をついてはいけない、

正確には納得出来る嘘でないといけません。


タイムスリップを大きな嘘として作られた作品の中では、

「BACK TO THE FUTURE」が印象深いですね。


これ、タイムスリップそのものを別にすれば、

他の部分の嘘は見るものを納得させるものばかりでした。

その嘘の部分で遊んでいた映画でしたよね。


漫画、アニメの「犬夜叉」、

映画「戦国自衛隊」もそうでした。


ただ、「戦国自衛隊」のリメイク版のほうは、

他の部分の嘘がいけませんでした。

そのせいもあって、

とても評価の低い一作となってしまいました。



今回のペニシリン。

原作でもかなりの紙幅を割いて描かれたのは、

嘘臭くならないように、

その精製過程が嘘臭くならないようにするためでしょう。


ドラマでも演出時間を大きく使って、

視聴者がもしかすると、

自分がやっても出来るかも?

と思わせることに成功したのではないでしょうか?

ある程度は。


このストーリーで、

一番嘘臭くなってしまう恐れがあるのは

このペニシリンなんですよね。


南方仁は現代の医療技術、機器、医薬品を

幕末に再現して持ち込んでいる訳なんですけれど、

その中でも肝なのがこれなので、

そこを無難に乗り越えられたのはよかったのではないでしょうか?


TBS 日曜劇場「JIN -仁-」

(楽しそうな大沢さんと桐谷さんです。→公式サイト へ)


さて、次回は佐分利医師(桐谷健太さん)の正体と

医学所と医学館の対立でしょうか?


原作をお読みでない方への予備知識と致しましては、

医学館は大陸からの医学を元に日本独自に発展させた

古来よりの「本道(私たちは漢方と呼んでいます)」を受け持ち、

そして医学所は、

元は伊東玄朴(今回の放送で失脚)らが開いた所で

西洋由来の、当時は蘭学と呼ばれていた医学を研究していた所です。


二代頭取は緒方洪庵、三代頭取は松本良順。


この時点での原作の視点で申しますと、

蘭学のおかげで立場を失う恐れのある本草学の医学館の医師たちと、

より命を救えるのは蘭方だとして、

新しい知識と技術に貪欲な医学所との対立の形になっています。


ちなみにこの医学所、元々は天然痘の予防と治療のための施設として、

種痘所という名前で開かれましたが、

後に西洋医学所、さらには医学所と改称されて、

そして現在、それは東京大学医学部と呼ばれています。



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