JIN -仁- | テレビ番組 時事ネタなど書いていきます。はい。

JIN -仁-

今度は原作のお話。


とても面白い「JIN -仁-」ですが、

私は4巻で止まっていたんですよね。


こんなに面白いのに、なぜ止まっていたのかと

つらつら考えてみますと、

私自身がそこで入院して、

それっきりになっていたんですね。


で、今回、既刊分まで読むに当たり、

最初から読み直してみました。



驚いたのが「胸腔ドレナージ」。

早い段階でこの施術を南方仁が行っている訳ですけれど、

私もこの状態で2週間ほど過ごしていましたので、

妙に身近に感じたり。



そんな事はともかく、

この物語のエピソードを分類しますと、


1. 日本の歴史に関わる事とその覚悟

2. 20世紀末(ドラマでは21世紀?)の医療知識の19世紀半ばでの応用

3. 市井の人々との交わり

4. タイムスリップについての苦悩

5. 橘咲との関係


この5つになるように思います。


1.

日本史の教科書に出てくるような人物、

文久二年(1862年)にタイムスリップしたということで、

有名人が多数出てきます。


勝海舟、緒方洪庵、坂本龍馬、西郷隆盛、

佐久間象山、和宮、一橋慶喜、新門辰五郎…


こういった人と関わりは

幕末を描く上での親骨になっているように感じます。



2.

2000年での医療を少しでも実現するために、

様々な工夫を凝らしますが、

中でもペニシリンの開発は

荒唐無稽に見えそうですが、

細かく描いているために、

「本当に出来るかも?」と思わせます。



3.

歴史上の人物との関わりも面白いですが、

江戸などの町の人たちとの人情話も魅せてくれます。



4.

歴史を変える事への懸念と覚悟については

よく出てくるものの、

意外と少ないタイムスリップに関する話。

継続的にその苦悩は描写されてはいますが、

この核心に近づくと、連載が終わりに近づいてしまうから

避けているのではないか、

私にはそう思えます。



5.

出会った時点では16歳の橘咲。

そのの関係は

看護婦(今更看護師と呼称は変えづらい?)としての彼女、

南方仁の理解者としての彼女、

そして、伴侶としての彼女の描写、

ラブストーリーは、本作のもう1本の親骨のようにも見えます。



今まで漫画でも様々な医療ものを読んできましたけれど、

今のところ、これが最高傑作ですね。

それに、幕末について学び直したくもなりました。

間もなく新刊が出るそうで(もう発売された?)、

それも読まなくてはなりませんね。


ペタしてね