こねこのぴっち (大型絵本)/ハンス・フィッシャー
¥1,575
Amazon.co.jp



自分って何だろう?


どんな生き方がいちばん素敵なんだろう



人が生まれて、誰もが一度は考える、これらの思い。


自分がわからなくなって、何かに夢中になってみたり、


とことん追求したり、ふらっと旅に出てみたり。


そんなキモチを素直にあらわしているのが、


主人公の小さな黒猫、ぴっちです。



やさしいリゼットおばあさんのおうちで暮らす、たくさんの仲間たち。


そのなかでいちばん小さいぴっちは、


好奇心旺盛で、みんなと同じことをするのが大嫌い


もっとちがう生き方が知りたくなって、ある日、家を飛び出します。



ぴっちの行動に自分を重ねながら、真剣な眼差しで読み聞かせを楽しむ、


子どもたち。 もちろん、大人だって同じです。


ハラハラしたり、ドキドキしながら、ぴっちを応援し、その行方を見守ります。


危険な目にあいながら、勇気を出し、いろんな冒険を重ねて、


やっぱり最後には、やさしくて温かい仲間がいるわが家がいちばんだと、


自分らしい生き方に気がつくぴっち。


この結末に、


「ああ、よかった!これで安心!」と安堵する一方、

社会で生きているオトナとしては、



「見知らぬ世界で夢を見つけ、生きていくんだ!」



という気概のある選択もよかったなーなんて、思ってしまったりもするのです。

子どもと大人では、読後の感想も、ほんとうにちがうもの。


そこがまた、絵本のおもしろいところです。



「こねこのぴっち」の作者は、


スイスの偉大な画家、ハンス・フィッシャー。

当時、病床のフィッシャーが、


末のお嬢さんのために、4年の歳月をかけて描き上げた名作です。


1ページ1ページ、丁寧な美しい線画で表現されている、


細かい描写や動物たちの表情は、

絵を眺めるだけでも楽しく、


読み手にさまざまな思いを巡らせてくれます。


まるで、自分の想像力が何倍にも膨らんでいくような感覚で、


絵のもつ世界に惹きこまれてしまうのです。


あなたもぜひ一度、ぴっちの世界に触れてみてくださいね!


こねこのぴっち (小型版)/ハンス・フイッシャー
¥735
Amazon.co.jp