- こねこのぴっち (大型絵本)/ハンス・フィッシャー
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自分って何だろう?
どんな生き方がいちばん素敵なんだろう?
人が生まれて、誰もが一度は考える、これらの思い。
自分がわからなくなって、何かに夢中になってみたり、
とことん追求したり、ふらっと旅に出てみたり。
そんなキモチを素直にあらわしているのが、
主人公の小さな黒猫、ぴっちです。
やさしいリゼットおばあさんのおうちで暮らす、たくさんの仲間たち。
そのなかでいちばん小さいぴっちは、
好奇心旺盛で、みんなと同じことをするのが大嫌い。
もっとちがう生き方が知りたくなって、ある日、家を飛び出します。
ぴっちの行動に自分を重ねながら、真剣な眼差しで読み聞かせを楽しむ、
子どもたち。 もちろん、大人だって同じです。
ハラハラしたり、ドキドキしながら、ぴっちを応援し、その行方を見守ります。
危険な目にあいながら、勇気を出し、いろんな冒険を重ねて、
やっぱり最後には、やさしくて温かい仲間がいるわが家がいちばんだと、
自分らしい生き方に気がつくぴっち。
この結末に、
「ああ、よかった!これで安心!」と安堵する一方、
社会で生きているオトナとしては、
「見知らぬ世界で夢を見つけ、生きていくんだ!」
という気概のある選択もよかったなーなんて、思ってしまったりもするのです。
子どもと大人では、読後の感想も、ほんとうにちがうもの。
そこがまた、絵本のおもしろいところです。
「こねこのぴっち」の作者は、
スイスの偉大な画家、ハンス・フィッシャー。
当時、病床のフィッシャーが、
末のお嬢さんのために、4年の歳月をかけて描き上げた名作です。
1ページ1ページ、丁寧な美しい線画で表現されている、
細かい描写や動物たちの表情は、
絵を眺めるだけでも楽しく、
読み手にさまざまな思いを巡らせてくれます。
まるで、自分の想像力が何倍にも膨らんでいくような感覚で、
絵のもつ世界に惹きこまれてしまうのです。
あなたもぜひ一度、ぴっちの世界に触れてみてくださいね!
- こねこのぴっち (小型版)/ハンス・フイッシャー
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