いつもお世話になっている『リク魔人の妄想宝物庫 』さんからお預かりした罠です。
1.5周年のお祝いと、頂いていたリクエストが上手くこなせないお詫びを兼ねてのドボンです。
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ここ数年盛んな夏場の電気消費削減運動。電気そのものが足りなくなるかも知れないという切羽詰まった理由もあり、過去の地球温暖化等が理由のエコキャンペーンとは比べ物にならないほどそれは国民に浸透しだしていた。
当然エアコンはより効率よく動くものが求められ、扇風機やうちわなど、もっと昔から愛用されてきていたものへの見直しも進んだ。
しかし、以前は夏と言えど30℃程度だった気温が、今はごく普通に35℃の日が続く。健康な人の体温すら超えてしまう日も珍しくない。
扇風機で涼む、といえば、涼しそうに聞こえるが、実際にはそんなものでは熱風をあびるだけである。
しかし、身体を少しでも快適に保つための努力は惜しまないのが日本人である。
食べ物や下着、服、寝具に至るまで、あらゆる分野の商品を「暑く過ごしにくい日本の夏」を乗切るためのアイテムへと変えていく。
そのアイテムのひとつを紹介するCMに、女優でタレントの京子は出演することになった。
商品と同色のやや露出が激しめの衣装を身に纏い、涼やかな目元に程よい色気を滲ませ、見るものを魅了する京子。
その彼女が、画面の向こうから誘うように問う。
「冷やし京子は如何ですか？」
それを観たも者達が、脳内で「是非お願いします！！」と即答すること間違いなしな映像だ。
実際、CMの放送が始まってから、その商品は飛ぶ様に売れているらしい。
実は蓮も秘かに注文していた。
おまけ商品欲しさに。
CM自体は、見る度に魅了されてしまう程の出来で、先輩としては鼻が高かったが、男としては今直ぐそれを見た者全ての記憶から削除してしまいたいと思ってしまうものであった。
そんなときに聞いた、CMの第２弾の企画。
商品（冷やし京子）を欲した客が、その商品を手に入れて使ってみると……という設定で撮るらしいが、商品になりきった京子と密着するというその内容が気に入らなかった。
（そりゃあ、あんな格好の最上さんに密着されたら、天にも昇る気持ちになるだろうさ！）
出来るなら、相手役には自分を……と社さんに懇願するも、求められるキャラが蓮とは違いすぎた。
《どこにでもいそうな、もてなさそうな、20代後半から30代程度の冴えない男》
どう湾曲読解しても、敦賀蓮をその募集要項に当てはめるのは無理……と敏腕マネージャーから貰った悲しすぎる太鼓判。←普通の人は喜びますけどね
そうして流れ出した、その第２弾CMを見て、蓮は壊れた。
凶暴な程暑い夏。
ボウボウと勢いよく燃える敦賀蓮の熱は「冷やし京子」で冷ますことができるのか……
神のみぞ知るその結果を、マネージャーの社だけは先に知りたがっていたいう。
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明日からはこのお話をアレンジして、綴ってゆきたいと思います～