素敵スキビサイト『カホルのブログ』様より頂きもの
素敵小説です
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・女性が喜ぶクリスマスプレゼントベスト5か。
1位 ジュエリー&アクセサリー
2位 マフラー、パシュミナショール、ストール、手袋
3位 バッグ、財布
4位 花束など
5位 腕時計
これを素直にもらってくれたら、どれだけうれしいか。全部でも贈りたいのに。クィーンローザは毎年欠かさず送っているけれど。本命のプレゼントは受け取らせるために、あの手この手を毎年使って何とか受け取ってもらっているのだ。
今年こそはペアリングを送りたい。いや、まずは彼女の白い指に特別なリングを嵌めてもらいたいな。そして、それとペアリングを重ねてつけてもらいたい。
『レン?何を真剣に読んでるんだ?ん?プレゼントの特集か何かか?』
『・・・ダニー。』
モデル仲間のダニーが、後ろから覗き込んできた。・・・また、気づかずに雑誌を読みふけってしまった。待ち時間の合間に、雑誌の見出しに気になる文字を見つけると、つい手に取ってしまう。
『ああ!そういえば、今年ももうすぐクリスマスだもんな。レンが、こうやって悩み始めるとクリスマスが来たんだなあって思うよ。』
ポンッと、手を打ってうんうんとダニーが頷いた。・・・こんなところでもばれているのか。どうして、肝心の彼女には全く伝わらないんだ?
『レンの恋人は、よっぽど好みにうるさいのか?毎回すごく悩んでいるよな。』
『残念ながら恋人じゃないんだ。とても慎み深い子だからなかなか受け取ってくれなくてね。彼女が受け取ってくれるなら、店中のものを買い占めるのもやぶさかではないんだけどね。』
『へええ!?レンが相手にされないなんて、とんでもない美人とか?かわいい系?それとも、すごく性格がいいとか?逆にもの凄く悪女だったりして!』
『美人で、可愛くて、性格もとてもいい子だよ。ああ・・・でも、たまに彼女は、悪い女かもしれないと思うことがないわけでもないかな。』
相手にされない・・・・ざっくりとその言葉に刺さりながらも応えた。
『ええ!?どんな子なんだよ!?すごい気になるんだけど!』
『一度ここに連れて来いよ!!』
・・・・。気づけば周りはモデル仲間に囲まれていて、スタッフまでもが聞き耳を立てていた。
『悪いけど、断るよ。これ以上馬の骨を量産したくないからね。』
『俺等は馬かよ!!独り占めしてないで、見せてくれたっていいだろー!』
『なんだか、面白い話をしているようだね。』
『ミスター!!』
俺を含めて、俺を囲んでいたモデル仲間たちが一斉に振り返った。愉快そうに、目じりを緩ませて、Mr.アール・マンディ氏が佇んでいた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・