第二部は、『あざみ野合唱団』
ところで、皆さんはイメージできますか?10年後・・・・・
そう、『あざみ野合唱団』、時代設定は、今から10年後の、2020年!
「あざみ野市」の「クリスマスコンサート」に向けてリハーサルを頑張っていた、タレントのキャンキャン(営業年齢18歳)と、2人組ユニットのベーグル(20歳)。
しかし、「もっと美味しい仕事」のオファーが来て、突然キャンキャンは降板。
窮地に立たされてしまった、あざみ野市役所・イベント担当の「御子柴さん」。
しかし・・・御子柴さんは「町おこし」イベントのために、ベーグルに協力してくれ、と頼む。
「仕事になるなら、喜んで!」と張り切るベーグル。
町おこしの目玉イベントはなんと、「あざみ野合唱団」である!
「あざみ野合唱団」の団員の条件はこちら→「年齢性別国籍職業年収貧乏金持ち未婚既婚再婚離婚・年金番号など一切問わない」。
この「メンバー募集」のお知らせに、続々と現れる、濃いキャラのひとびと。
何故だかシャンソン「愛の賛歌」ばかり歌ってしまう、赤いドレスぴちぴちの女性・ちかちゃんに、大人になりたい歯科の受付女性みなえさん、そして、ゲイガールを目指すベーグルの2人。
10年前は歌手だったし痩せて綺麗だった、音大出身、現在・市役所食堂勤務の山崎さんと、
上野発の夜行列車降りてきました~♪雪雲りえさん、
たまたまチラシを見て「あざみ野」という名前が気になりやってきた、歌が好きでもないし、参加するつもりもない「あざみ野珠子」さん。
苗字が「あざみ野」というだけで、合格。
文房具店・平和堂のマツモトキヨシさん。あ、この方は、ボールペンの営業をしにきたんだった。
さて、現在は無職だが10年前に「広告代理店」に派遣社員として働いていた実績を評価され(?)合唱団の広報を任命された、珠子は、練習風景をバンバン撮影してゆく。
まじめに練習しそうにない人々。
しかし、珠子は「新海とかいて、ニイミさん」のふと漏らした言葉により「広報」という仕事に、少しやりがいを見つけ始める。
ところが、自主練習を始めるあざみ野合唱団の歌を聴いて、呆れてしまう。ひどい歌だ。これじゃ町おこしにならない。
そこでふと、客席に、「自分のほうが上手く歌えるのにな」という表情をしている女性を見つける。
2020年型エプロンを身に付けた、市役所勤務の西川さんが「あら、じゃあ参加してもらいなさいよ!」。
ということで、会場から「カリョウマユミさん」という女性を呼び込む。珍しい苗字だ。広島に3軒くらいしかないらしい。合唱団入団テストに合格。
次に現れたのは、たまたま道端でチラシを見つけて意気投合したという二人の女性。明るいノリで合格。
その後、なんと演歌歌手・千葉山貴公さんまでが登場!
かれこれ13年も歌い続けている『愛の嘘つき』を歌ってもらい、合格。(2020年の設定なので。)
メンバーはどうにかこうにかして、そろった・・・と言えるだろう。
そこへ、「あざみ野商店街」の青木会長が、ステージ衣装を持ってきて、「工藤工房」の工藤健ちゃんはステージ用の小道具を作ってきてくれた。
合唱団ではあるが、「歌のソロパート」を歌うはずの「有馬ゆみこ」と一向に連絡が取れない。寝ているのだろうか。
バンドのメンバーまでがそろう。「シルバーバンド2020」。
ご老人ばかりだ。仕方がない。市役所に楽器を演奏できる人なんて、そう簡単に見つけられないのだ。
学生時代に合唱部に入っていたという健ちゃんに、ソロパートをみんなの中から決めてもらうことに。
「あ~あ~あ~あ~あ~」 何故か皆、選ばれない。気をもむミコシバさん。
ところが、なんでだ?!ソロパートに、広報担当の珠子が選ばれてしまう。
どうやら、健ちゃんによると、「いい楽器」を持っているらしい。(本当か?!)
「イヤヨ。あたしは広報よ。歌なんか歌わないわよ。パンツを作らなくっちゃいけないんでしょ!?」
「パンツじゃなくて、パンフでしょ」
どうなる?!あざみ野合唱団!?
健ちゃんのリードにノセられてつい、「♪オ~ハッピー。カモン!」なんて歌ってしまった珠子。
戸惑いながら、心のうちを語る。ステージでは、クリスマスのような灯りとコーラスが。
「あたしの今までの人生、誰かと一緒になって何かをやる、なんてこと一度もなかった。
いつも一人。しいていうなら、パッチと二人。
それに、合唱団になんて興味もなかったし、歌なんて歌いたいと思ったこともなかったのに、何故だかこんなことになってしまったのは、私の運命だと思っているの。宿命、さだめ・・・デスティニー?
でもどうせやるなら・・・とことんやるっきゃないじゃない。歌でも踊りでもなんでも来いよ。
その先に何があるかなんて、考えない。そんなことは頭のいい人が考えたらいいのよ。
今、あたしは燃えてきた・・・・・・・・え~い、踊っちゃうわよ!」
ひとつになったあざみ野合唱団!
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というようなことが、2020年12月某日、この師走の忙しいときに、あったのです。
・・・・10年後、あなたは自分がどうなっているか、イメージできますか?