Philip Marlowe ……、そして Lauren Bacall | Down to the river......

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写真・音楽等の趣味や、日々の雑感、または個人的な備忘録……

前回の続きですが、まず今回の選挙(後の報道)についてひと言。

「民主党の勝ちすぎ」との論調が少なくないのですが、議論がその先に発展してないのが不思議です。

直前の新聞各紙の世論調査では、320議席にせまる勢いと出ていたので、「揺り戻し」という国民のバランス感覚の影響があったと推測されますが、効果は僅かです。

「これが小選挙区制の怖さ」という論客がいますがその先に話が進みません。

国民の意思が正確に反映しやすいと言われる「比例区」ではどうなのでしょう。
東京ブロックを例に挙げると、「自民・公明で7議席」に対し「民主は8議席」と拮抗しています。

現在の選挙制度では、「得票率」の僅かな差でも議席数に換算すると、いとも簡単に「大きな差」が出るのです。

<衆院選>民主小選挙区、5割の得票率で7割の議席

問題は、前回の「郵政選挙」の時も同じですが、衆議院で2/3以上の議席を占めると、政府・与党は議論など形式的にして、簡単に「強行採決」で法案を成立させることができます。

「議会民主主義」とは名ばかりで、実質的には議論が空洞化する「政府・与党の独裁体制」に陥りやすい危険性をはらんでいます。

現在の選挙制度は(民主党の前身の複数政党が支えた)「細川内閣」の時に作られたと記憶しています。
案の定、民主党は現在「比例区の議席数の削減」を主張しています。

対する自民党も前回の「郵政選挙」で味をしめているので、選挙制度の見直し(「比例区」の議席数の割合の増加)には期待出来そうにありません。

そして、どういう訳がメディアもこの問題に注視していません。
「ジャーナリズムの腐敗」が進行しているのでしょうか?

実質的に「独裁体制」になりかねない「現行の選挙制度」は大きな問題だと思うのですが……。


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間隔があきましたが、「前回」の「レイモンド・チャンドラー」著作の『原題:The Long Goodbye(長いお別れ)』(1953年)の話題の続きです(^^;。

前回書き忘れた点を幾つか……。

ギムレット」はフレッシュ(生)なライム・ジュースで作った方が美味しいと思います。甘さはお好みで砂糖等を入れて下さい。

僕はあまりバーでは飲まないのですが、材料さえあれば、(甘みを加味した)コーディアル・ジュースかフレッシュか、またその割合等お客の希望に合わせて作ってくれるはずです。

もうひとつ。
この小説の中で、朝の5時頃、私立探偵「フィリップ・マーロウ(Philip Marlowe)」の自宅に友人のテリー・レノックスが突然訪れます。

帽子を目深にかぶった顔は蒼白で、コートを着た身体を震わせています。
そして手には拳銃が握られていて……。

何か悪いこと(事件)があったのは明白なのですが、マーロウはレノックスにそのことを問いただすことなく部屋の中に入れて、何も訊かずにまず暖かいコーヒーを入れてあげるのです。

物語が急展開する最初の場面ですが、「村上春樹」さんは初期のエッセイの中で、このマーロウの対応に感銘していて、「自分も、このように早朝に友人が訪ねて来たら、同じようにしたい」——つまりは、そういう人間(男)になりたい——みたいなことを書かれていました。

それを読んだ時(10代の頃)——まだ『風の歌を聴け』しか読んでなかったと思う——、村上春樹さんの生きる姿勢に共感し、彼の他の作品を読み続けるきっかけの1つになりました。

振り返ると、些細なことでも気位というか矜持を持っている人は、現在よりも昔の方が多かったように感じます。


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『The Long Goodbye』は1973年に映画化されています。


The Long Goodbye Theatrical Trailer




名匠「ロバート・アルトマン」が監督してますが、アルトマンだけに一筋縄ではいかない「脚色」がほどこされ、原作ファンにはあまり評判が良くないみたいです(^^;。
そのためか、村上さんの解説にもこの映画には触れられていません……(;^_^A。

しかしこの映画は「松田優作」さんに影響を与え、これをヒントに TV ドラマ『探偵物語』が生み出されたことで知られています(^∇^)。

そう思って見ると、エリオット・グールドの「マーロウ」は「工藤俊作」の雰囲気に少し似ているようにも感じられますねぇ(笑)。


The Long Goodbye - Elliott Gould




個人的にはフィリップ・マーロウといえば、「ロバート・ミッチャム」のイメージが強いです。
これも最近「村上春樹訳」の新版が出た『さらば愛しき女よ』の映画(1975年)の印象が強いからです。
ただ年老いた感じで、僕の中の「マーロウ像」との違和感も少しありますが……(笑)。


Farewell my lovely - Mitchum meets Rampling




シャーロット・ランプリングが座った時に膝が見えるのですが、「セクシー」ですねえ(^^;。

この座った時「膝を見せる」のは女性のポーズの定番なのです。
本や雑誌にも、ポージング例のひとつとして紹介されています。

立っている時は見えない、のがポイントで、だから「太腿」まで見せなくても十分セクシーなのです(笑)。
「パンチラ」と同じで(爆)、単純に露出部分が増えれば良い訳ではありません(^^;。

この映画が好評だったのか、1978年に『大いなる眠り』が映画化された際も、ミッチャムがマーロウ役を演じました。
気になる方は「YouTube」にあるので、探してみて下さい。


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しかし映画ファンにとっては、マーロウ、いやハードボイルドといえば、「ハンフリー・ボガート」と言われる方が多いでしょうね(^_-)☆。

同じく『大いなる眠り』を映画化した名作『三つ数えろ (1946年)』です。


Bogart and Bacall in The Big Sleep




お相手の「ローレン・バコール(Lauren Bacall)」が妖し気なセクシーな魅力があって好きです(^^ゞ。
この映画の時には既に「ボギー」と結婚していて、この時代の「ベスト・カップル」だと思います('-^*)/。

ボギー」には、映画『カサブランカ』での

「君の瞳に乾杯」

「昨夜はどこにいたの?」
「そんな昔の事は覚えていない」
「今夜会ってくれる?」
「そんな先の事はわからない」

などの「名セリフ」がありますが、彼女にも映画史に残る「名セリフ」があります。

「わたしに用があったら、口笛を吹いて」

映画『脱出 To Have and Have Not (1944)』でのセリフですが、「The look(ザ・ルック)」と呼ばれる彼女の上目遣いの表情(目力)は、現在でいう「ツンデレ」の原形だと思います(^^ゞ。

モデル出身なのですが「ボギー」でなくとも、彼女にそそられるはずです(笑)。
この映画での共演がきっかけで、翌年2人は結婚しました(*^▽^*)。

80年代のトレンディー・ドラマ(『君の瞳をタイホする!』だったか?)で、陣内孝則さんが「ボクに用がある時は口笛を吹いてねっ!」と言う場面がありましたが、このセリフのパロディーです(笑)。
その意味が解った視聴者はどれだけいたのか疑問でしたが……(^^;。


Lauren Bacall Whistle




調べてみると実際のセリフは「You Know you don't have to act with me, Steve. Not a thing. Oh maybe, just whistle. 」で、少し違うんですよね(^^;。

それが、公開当時の宣伝コピーとして「If You Want anything, all you hane to do is whistle.」という文句が使われたため、このコピーの方が一般的に定着したみたいです(^^ゞ。

いずれにせよ、ハードボイルドな雰囲気が似合う、魅力的(セクシー)な女優さんです(*^-^)b。