いなくなれ、群青 | とどのつまりは桶屋がもうかる。

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徒然なるその日暮らしの記録。

河野裕「いなくなれ、群青」を読んだ。

青春ミステリと銘打っているがミステリ要素はかなり薄め。奇妙な島、捨てられた人々、落書き事件、失くしたものはなにか? 奇妙な設定を丁寧に説明しながら、青春小説らしい不器用なボーイ・ミーツ・ガールの物語となっていた。

文章は上手いしアイデアも面白いものを持っている作家さんなのは確かなのだが、デビュー作を読んだ時にも思ったけれど、なんか尖った感じ?がないのでどうしても読了後に印象薄いのである。小生と相性が悪いだけかもしれぬが。


さて。新潮社が新しく立ち上げた「新潮文庫nex」レーベルからの出版であったわけだが、華々しくスタートしてから出される新刊が毎月減少していっている感じであろうか。あの感じだとヒット作を出さない限りレーベル自体が消えそうな感じがしないでもない。



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