米金融危機、ツケは最終的に日本の国民にも | ホーチミン市(旧サイゴン)在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

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ホーチミン市(旧サイゴン)在住の証券アナリスト・竹内浩一が、ベトナムを中心に世界の金融市場を見渡すブログです。

 昨日のブログの補足です。

 日本は現在、世界一の米国債保有国です。米国債券の発行残高2兆5000億米ドル(約270兆円)のうち、約4分の1の約6000億米ドル(2008年3月末)を保有しています。第2位は中国で、保有高は4074億米ドル(昨年5月)。第3位が英国。他では産油国が米国債を保有しています。

 サブプライム問題で大損をした米企業の救済に米国政府が公的資金を使えば、その穴埋めのために米国債増発という事態が予想されます。その米国債の引き受け手になるのはまたしても日本なのでしょか?

 米金融危機は、まだまだ拡大する可能性が十分にあります。米ドル紙幣増刷、米国債の信用がガタ落ちとなると「ドル安」「金利高」で、米国債投資はジム・ロジャーズ氏がいう通り“最悪の投資”となります。

 日米同盟など政治的なものもありますが、日本はこの多額の米国債を売るに売れない状況です。そしてそのツケは最終的には納税者へということになるのでしょう。

 米金融危機は、普通の日本国民からすると今ひとつリアリティが感じられませんが、このような形で我々の生活にも大きな影響を及ぼします。いやすでに及んでいます。